昔、父親が「蛸の八ちゃんを描いてやる」と言って描いてくれたのが田河水泡さんの漫画キャラだった。蛸は気持ち悪いと感想を言った。水泡さんといえば「のらくろ」。のらくろは犬、豚や熊などを当時の敵国を差別的に擬人化した漫画とも言えるが、堂々と愛国を謳う米国のヒーロー漫画とは違う。
のらくろ。 ハードカバーの単行本持ってたなぁ、、、。 #jundo日記 #のらくろ #丸運 #田河水泡
僕は「のらくろ」が大好きなんです。戦争は嫌いだし、この漫画の民族差別意識も嫌いですが、それでも田河水泡さんの描くキャラクターと彼らが活躍する滑稽な世界が好きなんです。前谷惟光さんの「ロボット三等兵」とは異なる、ほのぼのとしたユーモアが好みです。
マー姉ちゃん、第57回。田河水泡先生が憲兵隊に引っ張られた。「のらくろ」はけしからん、とあれこれ言いがかりをつけられ、戦意高揚となるものを描くように強要される。何とか帰してもらえましたが、この時代の辛くて嫌な場面です。
マー姉ちゃん、第40回。ホームシックが治らないマチ子ですが、田河水泡先生は何かとよくしてくれます。先生がピアノを弾いて、マチ子が何かを歌う場面は原作にも出てきますが、ご本人(長谷川町子さん)は、息は乱れ、声は震え、倒れそうだった、とのことです。
マー姉ちゃん、第39回。内弟子になったマチ子がどうもホームシック気味なので、田河水泡先生は、更に歓迎パーティーを開き、マー姉ちゃん達を招きます。模擬店の短冊を沢山書いた話や、先生がピアノを弾く話などは原作にあり、うまくアレンジしてありました。ただ、賑やかな後はまた寂しくなります。
少年倶楽部を買えないような子供達のため、回し読みでも楽しんで貰えるよう、元気付けられるように描いてるけど、逆にのらくろを元気付けようとする手紙がわんさか来る、と喜ぶ田河水泡先生。それにしても、ハチワレ、ヨツジロは縁起が悪い、という話は自分も初めて聞きました。昔ながらですね。