母の記憶には弘世が成長する姿が映る、自分が何者かは分からないが、弘世の様子を観ると親密さがうかがえる、今考えると弘世の母なのではないかと思うのである。母が体験した室町文化は派手さはないが、高い人の教養を感じる事ができたし、躍動する生き方に日本人の誇りを伝えていけると思うのである。
うちの父は人が亡くなるとその人に抱いてた嫌な感情も嫌な出来事も全て忘れるようにできてるらしい。だから亡くなった人はみんな良い人たちになる。ちなみに自分がしたひどい事も忘れる仕組み。だから本当に良い事しか覚えていない。自死した母のこともそう、自分がしたひどい仕打ちを全て忘れている…
自宅で母と2人で過ごす生活、とても静かなもので夜もしっかり眠る事が出来ました。母は自分で生活することが出来るから買い物だけしておくれと話していたけど、僕は落ち着いた生活を送ることが出来る理由を見つけれて内心喜んでいた。頭の中には、小さい頃母とお風呂に入った記憶が思い出されていた。