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2023年8月の記事一覧
「逢坂冬馬の新刊」の前に読みたい一冊
朗報。
「同志少女よ、敵を撃て」で昨年の本屋大賞を受賞した逢坂冬馬さんの新刊が10月に早川書房から出ます。
タイトルは「歌われなかった海賊へ」。舞台は1944年のドイツとのこと。「エーデルヴァイス海賊団」というのはどこかで目にしたような? でもあえて予備知識ゼロで作品世界を堪能し、読了後に史実を調べようと考えています。
「同志少女よ~」はこれまでに読んだ全小説のなかで最高傑作のひとつでした。
救いの「無限連鎖」を始める一冊
海外文学の復刊・新訳が続いています。
図書館で借りるか古本屋で発掘するしかなかった名著たちを、新刊書店で気軽に買えるのはありがたい。旧訳との読み比べという贅沢な楽しみ方も教えてもらいました。
最近でいちばん嬉しかったのは、やはり3年前に出た↓でしょう。
やるせなさが込み上げてきます。理不尽、差別、格差社会。諸々に苦しむ人びとの話を静かに受け止める聾唖の男。では彼の悩みはいったい誰が。
一見
「書泉グランデの大成功」と「潜在的な欲を一歩先回りした一冊」
素晴らしい。
過去に同趣旨のフェアをやっていて勝算があるとはいえ、重版未定本の復刊を出版社に掛け合う。しかも返品不可の買い切りで300冊。売れ残ったら大損害です。
事後承諾で会社に認められたのは、件の書店員さんの目利きと実績、そして能力(販売計画をロジカルに社長へプレゼンできる点も含め)に対する信頼ありきでしょう。昔の職場で似たようなことを勝手に始めて大失敗し、知らん顔で流す同僚がいました。誰
ハードボイルド書店員が選ぶ「読書感想文にオススメの二冊」
「長くて分厚い本を読めない高学年の子どもが増えています」
なかなかの衝撃でした。
ただ思い当たる節はあります。
先日、小学校高学年ぐらいの息子さんを連れたお父様から「この子が読んで感動できる本はありませんか?」という感動的なお問い合わせを頂戴しました。書店員冥利に尽きます。前のめりで↓をオススメしました。今年の課題図書から選ぶならこれだろうと。
アフガニスタンやパキスタンで長く医療活動に従