マガジンのカバー画像

覚えておきたい

26
運営しているクリエイター

記事一覧

京都の引力

京都の引力

学生時代を過ごした京都に、毎年吸い寄せられるように訪れている。気軽に行けるけれど、帰るときの離れ難さを振り切るのに毎回一苦労。特別な引力があるんだと思う。

4泊5日の滞在を終えた私は、今まさに東京行きの「のぞみ」の座席で京都の引力に必死に抵抗しているのだけれど、学生時代を過ごした思い出の街という補正を抜きにしても、唯一無二にして強力な引力の源泉について考えてみる。

京都に暮らす人たちの清潔さ

もっとみる
誕生日には人生会議を。

誕生日には人生会議を。

ここ数年、誕生日は自分のための時間をとるようにしてます。
読みたい本とノートを持って。落ち着いたカフェやホテルのラウンジでお茶しながら読書をしたり、これからについて考える時間を取ってます。

キャリアやライフステージについて考えることも増えたので、1年に一度立ち止まってて考える良い機会だなと。
日々生き抜いてきたご褒美としてゆっくりホテルに泊まりたいな〜と思ったのですが、結局忙しくて叶わず🥲来年

もっとみる
母に駆け寄ってくれたのは小籔さんだった時のこと

母に駆け寄ってくれたのは小籔さんだった時のこと

2019年のお話だけど、ちょうどこの間、吉本新喜劇の人と話していて「小籔兄さんのアレって岸田さんのお母さんやったんですか!?」って驚かれ、思い出したので。

あの日は、仕事で東京に行っている母から電話がきたのだった。

「聞いて。さっきな、助けてもらった」

母は、車いすに乗ってるので、
人にはよく助けられる方だ。

「だれに助けられたと思う?」

知らんがな。

母は興奮気味に、説明してくれた。

もっとみる
「今が人生でいちばん華なのよ」by 4人のおばあたち

「今が人生でいちばん華なのよ」by 4人のおばあたち

2歳の末娘と歩いてスーパーに行ったら、
道中から帰宅までに、様々なタイプの計七人のおばあたちから声をかけられた。

今までで1番の、史上最高おばあ声かけられ率だったため、その件を元に今日は書きたい。

まず、今日声をかけられたおばあたちを簡単に紹介します。

あったか帽&紫スカーフのおばあ
「あら〜かわいいわねぇ〜〜〜。いくちゅ?」

ねこ柄ニットおばあ
「そんなに小さい靴売ってるの?へぇぇ〜〜

もっとみる
魂をこめた料理と、命をけずる料理はちがう

魂をこめた料理と、命をけずる料理はちがう

ラーメン屋の行列に並んでいた。

京都の自宅へ遊びにきた母が
「ラーメン食べとうて、しゃあない」
と、眼をかっ広げて言うのである。

母はたまに、そういう猛烈な天啓が下る。

車いすなので、こぢんまりした店にはひとりでフラッと入れないからだ。

ならば、どうしても食べさせたいラーメンがある!京都の名店!

麺屋猪一!

いつ来ても行列で、ミシュランにも載り、外国のお客でごった返してる。

おっ。

もっとみる
テイクミー、バインミー

テイクミー、バインミー

1人ではもう二度と辿り着けない旅先の場所というものに、生きてると時々巡り会う。

山道に慣れてる人に連れてってもらった険しい道の先にあるレストランとか、母の仕事相手のご友人がお住まいでいらした海外のおうちとか。貴重な機会を供してくれた感謝と珍しい経験の喜ばしさと同時に、もう一回というものは難しいんだろうなと思う切なさのようなものもある。

私にとってのそんな、もう1人では辿り着けないと思う場所のう

もっとみる
美咲さんの玉子かけごはん

美咲さんの玉子かけごはん

大学生の頃、当時のおれよりも10歳くらい上だっただろうか。歳上の女の人が一人でやっている小さな居酒屋があった。美咲さんとみんなから呼ばれていたその女の人は、元々銀座の夜のお店で働いており、お店を辞めたタイミングで知り合いのオーナーから物件を借り受ける格好で長年の念願だったお店を始めたのだそうだ。おれがそこに通い始めたのは、大学で一番仲が良かったスズキが、同じく銀座の夜のお店でアルバイトをしていた縁

もっとみる
家事分担、二人合わせると12になってしまう件~2023.5.28 家庭料理のIDOBATA会議レポート

家事分担、二人合わせると12になってしまう件~2023.5.28 家庭料理のIDOBATA会議レポート

家庭でやる料理や家事について女性だけでなく男性の声も聞きたいと、「家庭料理のIDOBATA会議」の男性限定編、2回めを開催しました。

IDOBATA会議の目的とレポートのちょっとした差

このIDOBATA会議は何かの結論を導き出すものではなく、さまざまな事例を「聴く」ということを主眼としています。その場で誰かが話す家の話は、個々の温度感やニュアンスがあり、その人や家族の背景もどことなく感じさせ

もっとみる
星野源と、マイ生霊に救われた話

星野源と、マイ生霊に救われた話

ちかごろ、マイ生霊に救われた。

あ、スピリチュアルなアレではないですよ。僕、霊的なものは見えないですし。怖いですし。祟られるほど誰かに恨みもかってないですし(たぶん)。

まぁ長い話でもないので、聞いてください。

******

僕は小さい頃から、「見守ってくれる存在がいる」という感覚がなかった。

親と一緒に暮らしていなかったことも影響してると思う。そんな「見守ってくれる存在の不在感」は、そ

もっとみる
夢の先が正解じゃなくても

夢の先が正解じゃなくても

やっと叶えた夢を1年で手放したって別にいいんだ。
それは決して逃げたってことじゃないからね。

最近読んだエッセイの、そんな感じの言葉に私は確かに少し救われたと思う。

ずーーーっと願っていたお菓子の職場に、ようやく来られた。沢山の人に「良かったね」と言われた。うん、そうだね良かったよ。

良かったと共に、この1ヶ月はまあ大変だった。多分これからも大変だと思う。毎日が新しいことばかりでさ。きっと理

もっとみる
他人のためにやることはぜんぶ押しつけ(もうあかんわ日記)

他人のためにやることはぜんぶ押しつけ(もうあかんわ日記)

毎日21時更新の「もうあかんわ日記」です。もうあかんことばかり書いていくので、笑ってくれるだけで嬉しいです。日記は無料で読めて、キナリ★マガジン購読者の人は、おまけが読めます。書くことになった経緯はこちらで。

今回特にもうアカンし、書いてる方も読んでる方もモヤモヤするしんどい内容なので、元気で余裕があってつまらんボケにもツッコミできるくらい元気なときに読んでください。

弟の健康診断の結果が返っ

もっとみる
2時間かけてスケジュールを立てれば、勉強も仕事もうまくいく

2時間かけてスケジュールを立てれば、勉強も仕事もうまくいく

今回お伝えしたいことは「時間をかけてスケジュールを立てれば、勉強も仕事もうまくいくよ」という話です。

僕は1週間分のスケジュールを2時間かけて立てていました。日曜日の夜か月曜日の夜に、その週のスケジュールを細かく決めてしまうのです。

こんな話をすると「スケジューリングに2時間もかける必要ある?」と言われます。でも、そこにはちゃんと理由があります。

2時間かけても、その何倍ものリターンがあるの

もっとみる
五年ぶりのミスドで、女子中学生に励まされた日記

五年ぶりのミスドで、女子中学生に励まされた日記

高校時代散々お世話になったミスタードーナツにいる。年度末でそれなりに皆が仕事に追われているというのに、月曜日から午後半休をとって、昼間から出かけてみた。もともと予定があったわけじゃなく、なんだか休みたいから休むという自堕落ぶり。このところこころがぼやっとして、頭もあんまり働かなくなっている気がしたから思い切って休んでしまった。

ここは、映画を観るとなると電車で二駅、学校帰りにも隠れて寄り道した駅

もっとみる
やわらかな心

やわらかな心

社会人になってから、感情の種類が少なくなった気がする。

”心の色が減った感じ”が、的確な表現かもしれない。

もっとみる