ストレスホルモンと向き合う工夫とは? (コルチゾールはゴミの日にリセット)
「ストレスケアにはストレスホルモンを抑える工夫が必要ということか」
コロナのワクチンが少しずつ広がっていますが、副作用への心配もあり依然としてストレスフルな状況が続いてますね。
そんな今、しっかりとセルフケアしなければならないのがストレスです。先行きの不透明さから、誰しも無意識に大きなストレスを感じていると思います。
そんなストレスについて、日々どのようにケアすべきかについて考えをまとめてみます。
ストレスホルモン「コルチゾール」
コルチゾールはホルモンの一種。心身がストレスを受けると、急激に分泌が増えることから、「ストレスホルモン」とも呼ばれています。
コルチゾールの分泌は、ストレスから身を守ろうとして起きる現象です。コルチゾールが増えるということはそれだけ頑張ってストレスと戦っているということですね。
一時的な上下は日常的に起こることなのでさほど問題はありませんが、長期的なストレスにさらされることで、脳の海馬を委縮させることが分かっています。ちょっと恐ろしいですね。できれば分泌を少量で食い止めたいところです。
さらにコルチゾールの分泌は、免疫系・中枢神経系・代謝系など、身体のさまざまな機能に影響を及ぼします。最近問題になっている「うつ」にも関係しています。
全国の医師へ行ったアンケート調査では、回答した医師のうちの4割近くが、新型コロナウイルスによる環境の変化で増加、または悪化した疾患に「精神疾患」を挙げているとのこと。
また、うつ病などの精神疾患を患っている人は新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、症状が悪化しやすいとも考えられています。
そして、うつ病患者のコルチゾール値は高いといいます。つまりコルチゾールは、ストレスと心身の健康状態を結びつける大切なホルモンということ。このコロナ禍において、とても重要なホルモンと言えます。
コルチゾールが増える時間帯
現代社会を生きる我々にとってコルチゾールがゼロになることはありえません。大切なのはその分泌のバランスです。過度に分泌させないことが大切。
コルチゾールの分泌が最も多い時間帯は「朝」と言われています。そして夜には少なくなり、身体の一日の活動リズムを整えてくれています。
ところが過剰なストレスがかかると、夜になると減少するものが慢性的に増えるケースがあります。こうなると不眠症やうつ病などのメンタルへの影響が出始めます。生活習慣病などのストレス系の疾患へつながる場合もあります。
なんとなくストレスケアをするよりも、コルチゾールが多く分泌される「朝」のシーンにフォーカスして、いかに朝をストレスなく過ごせるかを追求するのが有効そうですね。
ポジティブなこともストレスになる
ストレスはネガティブな状況とつなげて考えがちですが、実はポジティブな状況もストレスになりえます。例えば旅行や結婚式など、楽しみでワクワクするような先々の計画に対しても、非日常の期待感が心身に負荷をかけているケースはあります。
楽しい出来事であっても、夜の活動時間が長くなったり、先々の計画を時間を忘れて夢中で取り組んでいるとコルチゾール分泌のバランスが狂うこともあるので注意が必要です。
何事もバランスが大切ですね。
運動はコルチゾールを整える「手綱」づくり
コルチゾール分泌バランスを整えるのに有効なのが運動です。特に有酸素運動が有効とされています。
日々、習慣としてにジョギングやサイクリングなど有酸素運動を生活に取り入れている人は、ストレス環境下で運動の習慣がない人よりもコルチゾール分泌が少ないという検証結果もあります。
このメカニズムとしては、運動がコルチゾール分泌のトレーニングになっているからと考えられます。
実は有酸素運動も、心身に負荷をかけるという意味では「ストレス」をかけていることと同じです。運動中は、酸素やエネルギーが必要となり、コルチゾール分泌が進みます。鼓動が早くなり、血圧も上昇します。
こうした適度な運動を日常的に繰り返すことで、体は適度なストレスと、コルチゾールの分泌に慣れていきます。結果、仕事や人間関係で精神的なストレス下に置かれたときでも、コルチゾールを適切に分泌することができ、身体のバランスを乱さずに維持できるというわけです。
つまり、「日々の運動」はコルチゾールという気性の荒い暴れ馬の「手綱を握る」訓練になるということですね。
「空間的ゆとり」でコルチゾールをケア
このコルチゾールに対して、運動以外のケアの方法として先日目にしたのが「空間的ゆとり」でケアするという方法。
このホルモンはストレスを感じる時に分泌されるので、対策としては「なるべくストレスを感じない環境にいる」ということが有効です。その時に役立つ視点としては「ゆとりがあるか?」ということ。
例えば、コルチゾールが多く分泌される「朝」のシーンを見てみましょう。起床してから身支度をして仕事や学校に行くまで、短時間でいろんな準備をしなければなりません。確かにストレスフルな時間帯です。
この時間帯に、着替える服が部屋のあちこちに散らばっている…、出発時に持っていくかばんが見当たらない…、部屋がゴミだらけで足の踏み場がない…、といったシーンを想像すると、余計にストレスが増えそうですよね。
一方で、広い空間の中で、必要な服やかばん、スマホがスッキリと整理されていて、掃除も行き届いている部屋だったとしたら、たとえ忙しい朝でもコルチゾールはあまり分泌されないように思います。
つまり、空間的な「ゆとり」を持つことで余計なコルチゾールの分泌を抑え、心穏やかに過ごせるということですね。
ゴミの日を「ゆとりを生む日」に変える
この「空間的なゆとり」を持つために必要なことは、余計なものを持たないということです。ごちゃごちゃ=ストレス、スッキリ=ノーストレス、だとしたらやはりものを持ちすぎるのは良くないです。
そのために大切なのは「断捨離」の思考ですね。必要なものだけに絞って、不要なものは捨てる。
そこで最近私が意識しているのが「ゴミの日」です。
「は?ゴミの日が何か?」そう思われるかも知れませんが、週に2回ほどどの家庭にも燃えるゴミを出す日ってありますよね。これ、ゴミ箱の中のゴミを出す日だと思っているかも知れませんが、「心身をリセットする日」と捉えると全く見え方が変わります。
家中のゴミをかき集めて捨ててスッキリさせるのはもちろんのこと、無駄に空間を占めているもの、使っていないけどなんとなく持ち続けているものなどを見直すタイミングだったりもします。
「断捨離しましょう」と言ってもなかなかきっかけっがなかったりしますが、そのうってつけのきっかけとして「ゴミの日」があります。しかも週に2回もある。
ゴミの日を「心身をリセットする日」と思うようになってから、私はゴミの日の朝がとても楽しくなりました。たいして使っていないもの、いらないものはガンガン捨てます。そして家の中からゴミがなくなった瞬間、自分の心に大きなゆとりが生まれたような感覚になります。
つまり、週に2回のゴミの日=週に2回のコルチゾールをリセットする日、と捉えるとストレスケアにも役に立つのではないかと思います。
まとめ
我々の生活にストレスはつきものです。そしてこのコロナ禍の生活、外出自粛、非常事態宣言下ではなおさら、強いストレスにさらされている状況です。
そんな環境下ではコルチゾールが多量に分泌され、しらずしらず我々の心身を蝕んでいっている可能性があります。コルチゾールがより多く分泌するタイミングを知り、コルチゾールの分泌をコントロールする手綱を握ることで、自分で心身をケアすることができます。
そのためにも朝のストレスを減らす「空間的なゆとり」を持つこと、そして日常的に「運動」を取り入れて、手綱を握るトレーニングをすることが大切です。
何事も大切なのはバランスです。
過度に分泌させない、適度なゾーンに留める。そのための工夫をすることで、日々をなるべく穏やかに過ごしていきたいですね。
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