【エンドルフィンについて】
【エンドルフィンについて】
エンドルフィンの分泌が、
人生を快適に過ごす鍵となります。
エンドルフィンとは何でしょうか?
広辞苑に、こう書いてあります。
「哺乳類の脳や下垂体に存在するモルヒネ様作用を持つペプチド。
膵臓や消化管にも見出される。
内因性モルヒネ様物質。」
カタカナ外来語略語辞典には、
こう書いてあります。
「内因性モルヒネ。
脳や脳脊髄液から抽出されるモルヒネ様の鎮痛効果をもつ、脳内ペプチドの総称。」
ブリタニカ国際大百科事典には、
こう書いてあります。
「体内性モルヒネ endogenous morphine の略称。
大脳内部にありモルヒネに似た鎮痛などの作用を示す物質で、
1975年スコットランドのアバディーンで心理学者 J.ヒューズと H.コスターリッツによって発見された。
その後、数種のアヘン類似物質が発見され、
エンドルフィンと総称されるようになった。」
エンドルフィンは、
明け方に分泌されます。
だから、
早寝早起きを励行することが大事です。
これについて、
医学博士・理学博士・農学博士で元スピール・ハーレ大学(ルーマニア)教授の佐藤富雄博士(1932年-2012年)は、著書
『成功してお金持ちになる魔法の口ぐせ』(講談社+α文庫)
の中で、こう述べています。
「 一日のスタートはとても大切な瞬間です。
今日一日、そして明日、
もっと先の未来につながる大切な出発点と考え、
すばらしい朝を迎えたいものです。
(中略)
快適に目覚めたければ、
早起きのくせを身につけてください。
人間の体は本来、
夜早く寝て、
朝早く起きると快適に感じるようになっているからです。
これは、一日の中で、
太陽と月と地球の運行に従って人間の体が変化していくためです。
こうした体の変化を、
サーカディアン・リズムといいます。
私自身、
四〇代で朝のジョギングをはじめたのをきっかけに、
早寝早起きが習慣として身につきました。
五〇代に入ると、
『人生が思うようになってきた』
と心から実感できるようになりました。
それまでもいろいろな望みはかなっていましたが、
大きく人生が変わったのはこの年代なのです。
これには、
良い口ぐせ、良い思考ぐせ、
そして運動の習慣が身についたことはもちろんですが、
早寝早起きも大きな役割を果たしたと確信しています。
夜の11時から2時の間に熟睡すると、
副腎皮質ホルモンが分泌されて、
ストレス下におかれた体の疲労を回復させてくれます。
このことは本で読んで頭では覚えていましたが、
体で実感したのは早寝早起きを実践するようになってからです。
この時間にしっかり眠っていると、
睡眠時間は五、六時間でじゅうぶんなのです。
逆に二時、三時まで起きていると、
副腎皮質ホルモンのご利益がないので、
疲れが取れず、
老化が進んでしまいます。
もうひとつ、
明け方近い時間になると、
人間の体内には快楽ホルモンであるベータエンドルフィンが分泌されるようになっています。
これは気分を爽快にし、
やる気を高めてくれるホルモンです。
この時間に眠ってしまっていると、
せっかくのベータエンドルフィンの効果を利用することができません。
夜更かしと遅寝は、
快適な状態をつくる天然のリズムを壊してしまっているのです。
昔から、
優れた芸術を残した人は概して早起きだという話も聞いたことがあります。
これには心からうなずけます。」(148頁〜150頁)
夜明け前後には、
β-エンドルフィンが分泌します。
夜明け前に起きていれば、
快楽ホルモンの影響により、
1日中、快活に過ごせます。
午前4時前に起床することをおすすめします。
そうすれば、
出勤や登校前までの間に、
瞑想や読書や学習ができ、
脳が疲れていなくて頭が働く時間帯を有効に活用することができます。
エンドルフィンは、
有酸素運動時にも分泌します。
これについて、
「運命は『口ぐせ』で決まる」 (著書 佐藤富雄 三笠書房 知的生き方文庫)
の中に、こう書いてあります。
「 一般的には、十五分から二十分ほど軽くジョギングをするか、速足で歩くとベータエンドルフィンが出てきます。
そして、個人差はありますが、
だいたい三~五時間くらいはその気分が続くのです。
朝、ジョギングをしているとわかりますが、
このベータエンドルフィンというのは、
脳を活性化して、
やる気をつくり、
思考力を高めてくれます。
ベータエンドルフィンは脳内麻薬ですから、
習慣性があり、
三ヵ月もやったら、
もう走らないではいられません。
こうなればしめたものです。
苦行とも無理難題とも感じることなく、
自然の摂理にしたがって快の状態をつくれるというわけです。」(55頁)
有酸素運動を習慣化することが大事です。
エンドルフィンは、
瞑想時にも分泌します。
これについて、
世界的スピリチュアル・マスターであるディーパック・チョプラ医学博士は、
著書 『本当の幸せをつかむ7つの鍵』 (訳者 住友進 サンマーク出版)
の中で、こう述べています。
「 瞑想=静かに座り、自分の心のなかに入っていくと、体に驚くほど大きな影響が表れてきます。
どうして効果があるのでしょうか?
この謎を解き明かすにはかなりの時間がかかりました。
西洋では瞑想は神秘的なもので、宗教的儀式にすぎないと思い込まれていました。
瞑想の効果を説明するために、
研究者はこの前提に反論しなくてはならなかったのです。
現在、私たちは瞑想をすることで、
前部前頭葉皮質――より高度な思考の座――が活性化され、
ドーパミン、セロトニン、オキシトシン、
脳のアヘン様物質をはじめとする神経伝達物質の放出が刺激されることがわかっています。
このような自然に発生する脳の化学物質のひとつひとつが、
幸福のさまざまな面と結びつけられています。
ドーパミンは抗鬱剤であり、
セロトニンには自尊心を高める働きがあります。
現在、オキシトシンは快楽ホルモンと考えられて、
性的に興奮している間、分泌量が増加します。
アヘン様物質には鎮静作用があり、
ランナーズハイと関係する浮き浮きした気分を生み出してくれます。
このような神経伝達物質の分泌を増やすことで、
瞑想は幸福のための脳の設定値を変えるもっとも有効な方法であることが解明されました。」(10頁〜12頁)
瞑想は幸福になるための必須の手段です。
このことをしっかり胸に刻みましょう。
肝に銘じましょう!
快楽ホルモンであるエンドルフィンが分泌すれば、
1日中快適に過ごせます。
だから、
① 早寝早起きを励行しましょう。
② 有酸素運動を習慣化しましょう。
③ 早朝の瞑想を日課としましょう。
(参考図書)
『成功してお金持ちになる魔法の口ぐせ』(著者 佐藤富雄 講談社+α文庫)
「運命は『口ぐせ』で決まる」 (著書 佐藤富雄 三笠書房 知的生き方文庫)
『本当の幸せをつかむ7つの鍵』 (著者 ディーパック・チョプラ 訳者 住友進 サンマーク出版)