ほんとうの経世済民『貧困のない世界を創る』/ムハマド・ユヌス
こんにちは!
「noteの本屋さん」を目指している、おすすめの本を紹介しまくる人です!
「経済」という言葉はよく耳にしますよね?
実は、その語源は「世の中を治め、民を救う」という意味を持つ「経世済民」に由来しているんです。
いまから紹介する『貧困のない世界を創る』は、貧困問題解決の第一人者であり、ある賞も取った、ユヌス方が自身の経験をもとに、貧困のない世界を創るための具体的な方法を書いた本なんです。
貧困のない世界を築くため、経済の本当の意味を一緒に考えてみませんか?
くわしく順番に見ていきましょう!
ムハマド・ユヌスについて
まずは、著者について解説。ムハマド・ユヌスは、バングラデシュ出身の経済学者。グラミン銀行の創設者として知られる。1940年にチッタゴンで生まれ、ダッカ大学で経済学を学んだ後、アメリカに留学、ヴァンダービルト大学で博士号取得。
1970年代のバングラデシュ大飢饉をきっかけに、貧困問題解決への取り組みを開始。1983年、貧困層に無担保で少額融資を行うグラミン銀行を設立。
このマイクロクレジットと呼ばれる仕組みは、貧しい人々が起業や事業拡大を通じて自立を促し、貧困支援の画期的な試みとして評価された。
グラミン銀行の成功は世界的に注目を集め、同様の取り組みが多くの国々に伝播。ユヌスは、貧困削減への貢献が評価され、2006年にノーベル平和賞を受賞。また、利益追求だけでなく、社会問題の解決を目的とする「ソーシャル・ビジネス」という新しい概念を提唱し、その普及にも努めている。
そう、そういうことなんです! この本の中にも彼の思想が反映されています。
本の内容のポイントをまとめてみました。これを読んでから本を買えば百倍理解できるかと思います!
1. 従来の資本主義の限界と社会的事業の提案
従来の資本主義が利益追求のみを目的とし、貧困や格差などの社会問題を解決できないと指摘。その上で、利益ではなく社会的な目的を優先する「社会的事業」という新しいビジネスモデルを提案。グラミン銀行の成功事例を基に、社会的事業が貧困問題解決に貢献できる可能性があると述べる
2. グラミン銀行のマイクロクレジットの仕組みと成功要因
グラミン銀行の成功例というのは、彼というかグラミン銀行は、貧困層に無担保で少額融資を行うマイクロクレジットを通じて、バングラデシュの貧困削減に大きく貢献。本書では、その革新的な融資システムや、貧困層の女性を主な対象とした理由、返済率を高めるための独自の工夫などが詳しく解説されていた
3. 社会的事業の多様な可能性
社会的事業は貧困問題だけでなく、医療、教育、環境など様々な社会課題の解決に貢献できると主張する。グラミン銀行の経験から得られた教訓を基に、社会的事業を成功させるための原則や、企業や政府との連携の重要性にういて論ずる
4. 貧困のない世界に向けた具体的なステップ
貧困のない世界を実現するための具体的なステップとして、社会的事業の普及、教育の充実、女性のエンパワーメント、環境保護を提唱。これらの施策を通じて、貧困の根本原因に対処し、持続可能な社会を構築できると述べていた
まとめと感想!
初っぱなから、貧困問題に対する従来の固定観念を覆されました。
貧困は個人の責任ではなく、社会構造や制度に問題があるというユヌスの指摘は、私自身の考え方を大きく変えるものでした。
特に感銘を受けたのは、グラミン銀行のマイクロクレジットの仕組みです。貧困層、特に女性たちに無担保で少額融資を行うことで、彼女たちが自立し、貧困から抜け出す力を得たという事実は、まさに希望の光と言えるでしょう。
また、ユヌスが提唱する「社会的事業」という概念も非常に興味深いものでした。
利益追求だけでなく、社会問題の解決を目的とするビジネスモデルは、これからの社会においてますます重要になっていくと感じました。
本書を読み進める中で、貧困問題の解決には、政府や国際機関だけでなく、私たち一人ひとりの意識と行動が不可欠であることを強く認識しました。
私も微力ながら、貧困のない世界の実現に向けて貢献したいという思いを新たにしました。
本書は、貧困問題に関心のある方はもちろん、社会貢献やビジネスに関心のある方にもぜひ読んでいただきたい一冊です。
彼の情熱と行動力に触れることで、きっとあなた自身の考え方も変わるはずです。
本書を読むことで、貧困問題の複雑な構造や、解決に向けた様々な取り組みについて理解を深めることができます。
また、社会的事業の可能性や、私たち一人ひとりが社会に貢献できる方法について考えるきっかけになるはずです。
富めるときも、貧しきときも
人間の想像力は不可欠です
この本を手に取って、世界を見る目を養いませんか?
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