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法人は個人を守らない話 その2 小学館の社内向け説明文を読む
▼芦原妃名子氏の死について、多くのマンガ家、作家、脚本家たちがSNSにコメントを書いている。今号では、以下の6つの報道やコメントを読んで考えた。適宜抜粋、改行。
A)2024年2月7日/東京スポーツ/小学館の社内説明会の詳報
B)2024年2月7日午後/Business Journal/これまでのまとめ記事
C)2024年2月8日朝/東京スポーツ/小学館「ゼロ回答」の分析
D)2024年2
法人は個人を守らない話 芦原妃名子氏の死について
▼マンガ家の芦原妃名子(あしはらひなこ)氏が2024年1月29日、亡くなったことが報道された。そのニュースを携帯電話で見た時、思わず声を上げてしまった。それまでの経緯も、携帯電話で見ていたからだ。
▼芦原氏は『セクシー田中さん』(小学館)というマンガの原作者であり、先日、日本テレビが2023年10月期の枠でドラマ化した。
▼以下、インターネット内で目にした、価値ある発言を、時系列でメモした。
2つの「生存権」がぶつかっている件ーー医療崩壊か、経済崩壊か
▼日本では、新型コロナウイルスの感染拡大にともなう「緊急事態宣言」が延長された。2020年5月31日までの予定。5月5日付の各紙は、すべてこの宣言延長を特集していた。
これまでの1カ月とは、まったく違う行き詰まりと不安に、日本列島が襲われている印象だ。自分の思い通りにならないことが増えると、誰かを思い通りにしようとする人が増える。
これからの1カ月間、ひどくなるばかりの差別と暴力を、少しでも減
終戦記念日の新聞を読む2019(5)「虫の目」と子ども
▼今号は、2019年8月15日付の各紙コラムから、三つの「虫の目」を紹介したい。
一つめは、父親が娘を見つめる「虫の目」。あとの二つは、子どもをめぐる「虫の目」。どちらの「虫の目」も、戦争というものの実像に正確にピントを絞(しぼ)り得ている。
▼まず、2019年8月15日付の新潟日報「日報抄」から。
〈向田邦子の小説「あ・うん」は、2人の男の友情を軸に周囲の人々の心模様を描く。日中戦争の発端
終戦記念日の新聞を読む2019(4)毎日新聞「余禄」~アジアから見た日本
「終戦記念日のコラムを読む」は、(1)では特攻した少年と親の物語、(2)では原爆被爆者の一言、いわば「虫の目」で見た戦争を、(3)では気候変動などの「鳥の目」で見た戦争や国家を、取り上げた。
▼今号で取り上げるコラムは、気候変動などと比べたら「低空飛行の鳥」の目で見た戦争かもしれない。
▼「戦争を知らない人間は、半分は子供である」という有名な言葉は、大岡昇平がフィリピン戦線の日本軍を描いた傑作
終戦記念日の新聞を読む2019(2)愛媛新聞「地軸」~言葉の底を読み解く
▼読み解く、という言葉の意味を考えさせてくれるコラム。2019年8月15日付の愛媛新聞「地軸」から。
▼冒頭は〈わが子を胸の下にかばい守ろうとした母親の姿は、皆の脳裏に焼き付いていた。広島市の原爆資料館には黒く焦げた親子の遺体の絵が何枚もある。〉
このコラムでは、広島市立大広島平和研究所教授の直野章子氏の知見が紹介されている。直野氏は「『原爆の絵』と出会う」(岩波ブックレット)の著者。
〈被
終戦記念日の新聞を読む2019(1)高知新聞「小社会」~特攻した子の親
▼ふと気がついた時、オンラインで読めるブロック紙、県紙のコラムにはなるべく目を通す。一年のうちに、何回かそういう日があって、8月15日付も、そのうちの一日だ。
この日は、どのコラムもだいたい力が入っている。今年の2019年8月15日付は、日本経済新聞と高知新聞が、全篇にわたって読ませる良質な内容だった。
▼日経は読む人も多いので、後回しにして、高知新聞の「小社会」を紹介しよう。
〈飛行機はい
福田淳氏の「芸能ムラ」論 日本のテレビは江戸時代の女衒(ぜげん)である
▼「村」には「村」のよさがある。しかし、「ムラ」と表記される時は、たいてい「ムラは悪いものだ」という含意がある。筆者はすべての「ムラ」論に賛成するわけではないが、下記の「芸能ムラ」論には両手をあげて賛成する。
2019年8月14日付の毎日新聞に、スピーディ社長の福田淳氏が登場した。適宜改行。彼の主張はネットでたくさん出ているので、興味のある人は探してみてください。
テーマは「芸能人と芸能事務所
感情論は論理ではない件(1)日韓両政府の面子(めんつ)問題
▼よく「それは感情論だよ」とか言うが、厳密にいうと、「感情論」は「論理」ではない。「感情論」はただの「感情」である。
2019年8月14日付の各紙に載った、共同通信の記事。
〈日韓輸出規制/報復合戦で消耗戦に/企業不安視、打開策なく〉
〈輸出規制を巡り、日韓両国が報復合戦の様相となってきた。韓国で輸出管理上の優遇国から外されることに日本側は平静を装うが、出口の見えない消耗戦を企業は不安視。さ