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ニュースの手帖

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#生活

技能実習生がもう限界の件

▼コロナ禍で苦しむのは、女性、こども、そして外国人である。

2021年3月22日付日本経済新聞に、外国人の苦しみについてよくわかる記事が載っていた。適宜改行と太字。

〈技能実習生 もう限界/仕事失い帰国できず、コロナで二重苦/「生活苦で犯罪」防ぐ支援を〉

〈新型コロナウイルスの影響で、苦境に陥る外国人技能実習生が後を絶たない。雇用情勢の悪化などで働き先を失い、帰国しようにも渡航制限でかなわな

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ネットで極論にハマった人はほぼ救えないと専門家が明言している件

ネットで極論にハマった人はほぼ救えないと専門家が明言している件

▼おそらくこれからどんどん「極論」が増えてくるので、その傾向と対策について考える材料をメモしておきたい。

世界中で増えている「陰謀論」だけでなく、日本社会で気をつけるべきは、リスクがゼロでないと許せない「白黒」思考であり、「ゼロか100か」思考でもあり、「リスクはゼロですか、それとも人間やめますか」主義でもある。

突然わきおこった潔癖(けっぺき)至上主義は、コロナ・ピューリタニズムともいえるし

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マスク考(3)~「生活様式」にご用心

マスク考(3)~「生活様式」にご用心

▼前号で、2020年6月1日付の読売新聞に載った斎藤環氏の「コロナ・ピューリタニズム」論を紹介したが、たまたま同じ紙面の下にも、似たテーマのコラムが載っていた。齋藤希史(まれし)氏(東京大教授、中国文学)の連載「翻訳語事情」。

一語ずつ、翻訳語の歴史を解説する、なかなか面白い連載で、この日の翻訳語は

【style▶様式】

〈型にはめようとした歴史 思う〉という見出し。

〈気になるのは、生活

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日本は優生思想に寛容である件(7)「何をするか分からない」人は誰?

日本は優生思想に寛容である件(7)「何をするか分からない」人は誰?

▼植松聖被告が相模原市で障害者19人を殺した事件の裁判が始まっている。

植松被告が主張する優生思想については、すでにメモしたとおり、日本社会に生きている一定程度の人々が共感し、支持している。

今号は、その背景について分析した記事を読む。2019年12月23日付の毎日新聞。シリーズ「優生社会を問う」の「地域で暮らす 上」。上東麻子・千葉紀和記者。

〈障害者 拒(こば)み 共生遠く/入居者「どこ

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日本は優生思想に寛容である件(6)ひきこもりの本人が一番「つらい」と思っている

日本は優生思想に寛容である件(6)ひきこもりの本人が一番「つらい」と思っている

▼ひきこもり傾向にあった息子を殺した元農林水産事務次官に、懲役6年の判決が言い渡されたのは、去年(2019年12月)のことだった。

2カ月も経つと、だいたいのニュースは「ああ、そんなことがあったなあ」という印象になる。

▼去年の8月に、筆者はこんなメモを書いている。

〈日本は優生思想に寛容である件(5)無知でデマを騒ぎ立てる人が多すぎる〉

これは、ひきこもりが人間扱いされていない日本社会の

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「神保町ブックフェスティバル」では資本主義の論理がちょっと狂う件

「神保町ブックフェスティバル」では資本主義の論理がちょっと狂う件

▼きょうと明日と、「神保町ブックフェスティバル」という催しが東京都千代田区のすずらん通りで行われている。今号はその話。

▼まず、「神保町の古本市」といえば、「神田古本まつり」が有名だが、「神保町ブックフェスティバル」は、「神田古本まつり」とは似て非なるものである。

古本ではなく、新品同然の本が、おおむね半額で買えるのだ。

今年は、「神田古本まつり」が、10月25日から11月4日まで。結構長い

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終戦記念日の新聞を読む2019番外編  朝日新聞「天声人語」~青空高士

終戦記念日の新聞を読む2019番外編  朝日新聞「天声人語」~青空高士

▼2019年8月18日に、

終戦記念日のコラムを読む2019(1)高知新聞「小社会」~特攻した子の親

と題して高知新聞のコラムを紹介した。

▼このコラムは、青空高士(あおぞらたかし)というペンネームでマンガを描いていた山崎祐則氏が、鹿児島から出撃し、アメリカの軍艦に〈特攻し、海に散った〉話だった。

▼8月19日付の朝日新聞「天声人語」で、この「青空高士」の話が載っていたので、うれしく思った

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終戦記念日の新聞を読む2019(5)「虫の目」と子ども

終戦記念日の新聞を読む2019(5)「虫の目」と子ども

▼今号は、2019年8月15日付の各紙コラムから、三つの「虫の目」を紹介したい。

一つめは、父親が娘を見つめる「虫の目」。あとの二つは、子どもをめぐる「虫の目」。どちらの「虫の目」も、戦争というものの実像に正確にピントを絞(しぼ)り得ている。

▼まず、2019年8月15日付の新潟日報「日報抄」から。

〈向田邦子の小説「あ・うん」は、2人の男の友情を軸に周囲の人々の心模様を描く。日中戦争の発端

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終戦記念日の新聞を読む2019(4)毎日新聞「余禄」~アジアから見た日本

終戦記念日の新聞を読む2019(4)毎日新聞「余禄」~アジアから見た日本

「終戦記念日のコラムを読む」は、(1)では特攻した少年と親の物語、(2)では原爆被爆者の一言、いわば「虫の目」で見た戦争を、(3)では気候変動などの「鳥の目」で見た戦争や国家を、取り上げた。

▼今号で取り上げるコラムは、気候変動などと比べたら「低空飛行の鳥」の目で見た戦争かもしれない。

▼「戦争を知らない人間は、半分は子供である」という有名な言葉は、大岡昇平がフィリピン戦線の日本軍を描いた傑作

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終戦記念日の新聞を読む2019(2)愛媛新聞「地軸」~言葉の底を読み解く

終戦記念日の新聞を読む2019(2)愛媛新聞「地軸」~言葉の底を読み解く

▼読み解く、という言葉の意味を考えさせてくれるコラム。2019年8月15日付の愛媛新聞「地軸」から。

▼冒頭は〈わが子を胸の下にかばい守ろうとした母親の姿は、皆の脳裏に焼き付いていた。広島市の原爆資料館には黒く焦げた親子の遺体の絵が何枚もある。〉

このコラムでは、広島市立大広島平和研究所教授の直野章子氏の知見が紹介されている。直野氏は「『原爆の絵』と出会う」(岩波ブックレット)の著者。

〈被

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終戦記念日の新聞を読む2019(1)高知新聞「小社会」~特攻した子の親

終戦記念日の新聞を読む2019(1)高知新聞「小社会」~特攻した子の親

▼ふと気がついた時、オンラインで読めるブロック紙、県紙のコラムにはなるべく目を通す。一年のうちに、何回かそういう日があって、8月15日付も、そのうちの一日だ。

この日は、どのコラムもだいたい力が入っている。今年の2019年8月15日付は、日本経済新聞と高知新聞が、全篇にわたって読ませる良質な内容だった。

▼日経は読む人も多いので、後回しにして、高知新聞の「小社会」を紹介しよう。

〈飛行機はい

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感情論は論理ではない件(1)日韓両政府の面子(めんつ)問題

感情論は論理ではない件(1)日韓両政府の面子(めんつ)問題

▼よく「それは感情論だよ」とか言うが、厳密にいうと、「感情論」は「論理」ではない。「感情論」はただの「感情」である。

2019年8月14日付の各紙に載った、共同通信の記事。

〈日韓輸出規制/報復合戦で消耗戦に/企業不安視、打開策なく〉

〈輸出規制を巡り、日韓両国が報復合戦の様相となってきた。韓国で輸出管理上の優遇国から外されることに日本側は平静を装うが、出口の見えない消耗戦を企業は不安視。さ

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日本は優生思想に寛容である件(5)無知でデマを騒ぎ立てる人が多すぎる

日本は優生思想に寛容である件(5)無知でデマを騒ぎ立てる人が多すぎる

▼2019年7月13日付の読売新聞の「論点スペシャル」で「犯罪に負けない社会のために」という特集が組まれていた。

その記事を読むと、犯罪に負けない社会をつくる以前の問題に言及せざるを得ない状況が浮かび上がる。

▼筑波大学教授の原田隆之氏(臨床心理学と犯罪心理学)いわく、

〈犯罪に至る可能性がある「危険因子」は予防につながる重要な視点だ。ただ、加害者の状況や傾向を一つ二つ取り出し、それをあたか

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日本は優生思想に寛容である件(4)「病気は自己責任」論との危ない関係

日本は優生思想に寛容である件(4)「病気は自己責任」論との危ない関係

▼ただの紙切れにすぎない紙幣(しへい)をめぐって、世界中の人々が左右され、動かされているように、「思想」というものは目に見えない力を持つ。

資本主義の思想は紙幣に体現されており、この文章を読んでいる人の誰もが、たとえばコンビニで買い物をして、赤の他人に紙幣を渡して、お釣りの小銭をもらう、という一連の行為が成り立っていることに、ふだんは1ミリの疑問も持たない。

これが思想の力だ。

▼「買い物」

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