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桶屋雑記(第1期)

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基本人との関わり方とか小説の話しかしないマガジンです。 毎日更新します。たまに進捗報告になります。
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#社会人

私の頭に『モクモク』がやってきた。

家の狭い自室で仕事をしていると、時折モクモクが心臓に針をさす。
その痛みのせいで、ため息が増えてしまうのが最近の悩みのタネだ。

私が『モクモク』と呼んでいるそいつは、芥川龍之介なら、「将来に対する唯ぼんやりした不安」と訳すだろう。絶望だとちょっと過激かなって思う。だから、私は珍妙なそいつに『モクモク』と名付けた。お風呂に入りながら、ふと頭に浮かんだのが『モクモク』だった。湯気みたいだけどさっぱり

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時間がないなら、ゴールがないなら、自分で作るしかない。

時間がないなら、ゴールがないなら、自分で作るしかない。

今日は仕事関係の勉強会に参加した。プログラマやシステムエンジニアの見習いなので、それ関係。具体的にはデータベースについて。

まだサワリしか学べていないが、データベースと問い合わせ言語について考えるのは面白い。

今まではもっぱら、クエリ(データベースを操作するためのプログラムのようなもの)を書くことに面白さを見出していた。しかし、データを扱っているうちに、0からデータの枠組みを設計して、そこにデ

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好きな作品をオススメしてくれる同期の話と、空想一人遊びの週末。

大学の同期に唐突に勧められたアイアンマンを観た。
彼女のおすすめする作品はハズレがない。
なんで私の好みを知っているんだ。ホラーか?
もちろん、アイアンマンは私の大好きな作品の1つになった。
敵わない。
……実態は私の好みの幅が広いだけなんだろうけど。
そのうえ、あまり作品を知らないから。
8月下旬、私はアベンジャーズシリーズを履修することを決めた。
面白い作品と、面白い作品を推してくれる人にチョ

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美容師さんはコミュニケーションのスペシャリストだと気づいた土曜日。

美容師さんはコミュニケーションのスペシャリストだと気づいた土曜日。

私の、毎月の楽しみの一つに、美容室で髪を切ることがある。
一ヶ月もあれば、髪はもっさりして、
私は目に掛かりそうな前髪を横に逸して会社に通う。
直毛で毛も太めだから余計に厚ぼったく見える。
大学時代は二ヶ月や三ヶ月に一回の頻度だったが、
社会人になってからは身嗜みの清潔さに拘って月イチだ。
……正直なかなかな出費ではある。
カットで3500円、パーマで8000円。
社交のための最低限の、暗黙の了解

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本屋で一目惚れしたあと、面倒くさい女の子のような夏の空を見上げた。

本屋で一目惚れしたあと、面倒くさい女の子のような夏の空を見上げた。

雨に濡れた週末が終わったと思ったら、
今後の週末は夏の日差しが戻ってきた。

女心と秋の空とはいうけど、
ぶっちゃけ秋の空よりも、夏の空のほうが起伏に富んでいて、
面倒くさい女の子のように見える。
面倒くさいというか、単に情緒不安定なだけかもしれない。
天気痛持ちの人からしたらいい迷惑だろう。
そうじゃなくても、連日の不機嫌な夏の雨は、
ただでさえ部屋に籠もる生活を強いられる身からしても、
気分を

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書く原動力は面白い作品と読んでいて思わずカッと悔しくなる作品だった。

書く原動力は面白い作品と読んでいて思わずカッと悔しくなる作品だった。

 小説を書き始めてから今まで、原動力だったのは、
 ××のような作品を書きたいな~という気持ちだった。

 面白い作品はたくさんあって、
 それ以上につまらない作品もたくさんある。
 私は基本面白いものしか食っていない感覚でいるが、
 単に創作物の摂取量が少ないだけだと思う。

 でも、最近ではなんだこれ? って作品にも当たるようになった。
 キャラクタのロジックに辻褄が合わなくて解釈違いを起こし

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推しプレゼンが苦手な私が好きな映画を語ってみる【LEON(1994)レビュー①】

推しプレゼンが苦手な私が好きな映画を語ってみる【LEON(1994)レビュー①】

 観たことある映画の本数は多くない。
 そして深くハマった作品も少ない。

 しかし、『レオン』だけは両手の指で数えるくらいに観たし、
 今後、両手で数え切れないくらいに見返すだろう。

 『LEON(邦題:レオン)』は、無口で孤独な殺し屋・レオンと、家族を惨殺され、彼に助けを求めた少女・マチルダの奇妙な共同生活を描いた映画だ。

 初見で本作の、暴力的で破滅的な純愛を観たときの衝撃はずっと忘れら

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有人のガソリンスタンドに、幼き日の憧れを見出して。

 窓際で食べるご飯は美味しい。

 ご飯の美味しさと窓際から見える景色が相乗効果をもたらしているからかもしれない。そうでもないか。

 そもそも、窓際って位置が素晴らしいと思う。地上を観察する感じ。物語における神の視点になったような不思議な気分になれる。

 地上から見た景色と地上を見下ろす景色は千差万別だ。
 私は、それを社員食堂で実感していた。

 少し早めのお昼ご飯。
 私はきまって窓際の席

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オンライン飲み会のあと、私はまだ大学を卒業しきれていないことを悟る。

オンライン飲み会のあと、私はまだ大学を卒業しきれていないことを悟る。

 この週末は台風もあって、ろくすっぽ外出しなかった。

 私は、先週から続く3連休に加えて、今週の金曜から来週の月曜まで短い夏休みを頂いていた。

 中日にある3日間の出勤日はいつもと違ってかろやかな心地で望めると思う。

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 先日は、久々に友人たちとオンライン飲み会をした。

 オンライン飲み会は、コロナ禍がもたらした偶然の恩恵(?)といってもいい。

 この新しき文化のおかげで私は、地方

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忘れ物が多い私が、お風呂場の石鹸を新調するためにできること。

忘れ物が多い私が、お風呂場の石鹸を新調するためにできること。

 風呂場の石鹸スタンドの上に、石鹸がないことに気づく。

 風呂上がりに新しいものを置いておこうと思って、いざ上がるとそのことをめっきり忘れてしまい、それを寝る前に思い出す。

 二度、三度繰り返して、今度こそ! と思ってスタンドを見やれば、既に実家の誰か(おおかた父親だろう)が新調した後だった。

 ……なんてことを、三ヶ月ほど繰り返している。日記に記しておけば少しは忘れないだろうか。苦笑い。

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2021年、夏。社会人1年目、毎日noteを始めよう。

2021年、夏。社会人1年目、毎日noteを始めよう。

 昔から、物語を書くことが好きだった。
 自分で作った物語の世界は小規模ながら、私をワクワクさせてくれた。
 でも、文章を書くことは苦手だった。
 長らく、私は自己満足の物語を書いてきたから、他人に見せるための文章、というのを気にも留めていなかった。

 最近、創作関連の趣味を持ちたい、という友人と話した。
 その子は、小説の書き出しを書いてみて、そこで筆が止まってしまったという。
 どんなお話が

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