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#創作

【詞】春雷

【詞】春雷

本棚から取り出した言葉のスープを

やたら過去に重ねて飲み干してしまう

時代の寵児になる夢を見たいだけ

焦りがちなジュブナイル

隠れがちになる

春雷がやがて 心に宿る

言葉にできない系の未来を

うんと引き寄せて

うんと抱き締める

春雷がやがて 心に宿る

言葉にできない系の未来を

うんと書き殴り

そして走り出す

巻き戻しても 戻さなくても 春

くしゃくしゃにした独白を

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【詞】東京アポリア

【詞】東京アポリア

書きはじめる窮屈から逃れるためには
はじめから書かなければいいのに

それでも続けてしまうのは
それしかないからなんだ
つい色を付けてしまうのは
それしかないからなんだ

独りの部屋から何を見るんだろう
もう これ以上 何が見えるんだろう

東京の硝子窓からの人々の羨望や
雪が降れば忘れてしまう独り言を

独りの部屋から見飽きてしまっても
想像以上の闇が佇んでも

東京のごうごうとした風に振り向い

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【詞】海のゆくえ

【詞】海のゆくえ

その今にも牙を剥き出しそうな鋭利な感性に

憧れを抱いた僕のゆくえは

蹴っ飛ばして 海に消えた小石のように

定まることもなく 流れ続けるものなのか

家の中を言葉で埋めたあと

大木を目がけて うんと流離ったよ

それぞれの才能が 深く心を掴んで

稜線より遥か上を飛ぶ魚が居たんだよ

生み出した 海のゆくえを考えるとき

枯れ枝の筏をシートで包むとき

虚構を砂浜から持ち帰るとき

誰かが世

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【ショートショート】夢の中

【ショートショート】夢の中



夢の中、線のように不確かな海辺で、ルアーを付けた釣り糸を水面に垂らす
一握りの憂鬱と釣り上げたいのは、魚ではなく言葉
ふいに潮風に似た風が髪を揺らし、風の行き先を目で追えば、
遠くに走り書きのような高層ビルの輪郭が見える
暮れると夜は無機質じみていて、
かつてときめいた記憶の隙間から
美しさを思い出せば、グラフィックで飛び出してくる

・ ●

思い出せば、それ以上は砂上の楼閣
砂を握るよう

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【詞】新世界

【詞】新世界

頭上高くに停まる鳥は落ちるように街を下り
膨らむ風に羽根をあずけ 
鳴き声を一つ残して去った
魚のように流れる雲に、雨の予報は大外れ
見え隠れする日射しは熱く、
アスファルトをただ照らす

ぬるく漂う空気を取り込み、それぞれが街に踊る
空に昇るどこかの煙と、子供たちは帰り道
遠くの遠く望みを託して、
僕も出ていくよさよならと
あの鳥の後に付くように、
今出ていくよさよならと

枯れていく季節の花に

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【詞】夏の幽霊

【詞】夏の幽霊

手を引いたのはきっと透明なおもかげ
それは夏の幻 走る幻
どうしても夕暮れを見たいんだって思ってた
肩をゆらし 心躍る日々の人たち

夢の外側でまた会えたらさ
心に仕舞う微かな光話せるかな
灯りが幾つ数えてみて 感情を映す川にほら
目に見える 聞こえてくる それ以上の夜にまで

冷えた夏が指先に希望を込めて描きだす
寄り道の模写や帰り道の切り抜きを
言葉にすればどれだけ誰かに伝えられるか
瞳の中で

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【詞】クルーズ

【詞】クルーズ

雨の日の片隅の余白に日溜まりを
日照りの揺れる白い面 魚を泳がそう

雪の日の片隅の余白に日溜まりを
いつも見てたいのです  葉を浮かばせたいのです

僕は深々の憂いと
日々の微細をクルージングしてる

炊き上がった歓びが
其処に咲いていないかと

僕は細心に
世界を張り巡らし物を得る鳥の様に

其処に咲いていないかと
クルージングしてる。

今週はほぼ毎日更新でした。
書いていて楽しかったです^

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【詞】日没の歌

【詞】日没の歌

陽が深く当たり 紅い色が街を染める
家を求めて 人は帰路を行く

海辺からも人気はなくなり
微かに聴こえる波の音

耳に付けたイヤホンから
この景色の様な曲を流す

ものすごく遠くを行く鳥も
哀愁漂わせ過ぎていく

今日の陽は沈んでいき
薄暗くなっていく周りと

そんな空を見上げれば
そこには半透明の月

即興で作った詞と
今流れている音楽を合わせて

日没の歌を歌うよ
それを口ずさむよ

"夜に

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【詞】キャラバン

【詞】キャラバン

遠い国も幕開けは
空気の澄んだ朝
シンプルな街の蔦
日差へ伸びる

いつの国も幕開けは
空気の澄んだ朝
カラクリな日々へ蔦
朝に伸びる

銀色のCosmic
くせのある球を回す
冬はあの絵の理想郷
駱駝風味の猫と

銀色のCosmic
くせを込め球回る
冬は素早く理想郷
笑いを含めた旅を

雨ふるキャラバン
明く光の渦がまた踊り
緩やかに隅々に灯り

やがて此処でも明く光
渦はまた歓喜
人人は夜明

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【詞】tour.

【詞】tour.

世界は果てが無さ過ぎて
実感が沸かないな
なので私の家の屋根
ツバメの巣が出来ている とか

身近なことを思い出す
身近な言
葉を揺らす
窓辺から見る深々と
雪が積もって杞憂する

どうにも此処は絵画の冬
温もりを拭う獣たち
どうでも此処は絵画の冬
モーニングセットまだらしい

夜の脳内 ツアーする
ろうそくを1つ点けながら
異界を訪れているみたい
ただ眩しい気もちにさせて

幻からはじまって

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【詞】LOVE SONG

【詞】LOVE SONG

愛がほしいよ 言ってしまうさ
冬の息上る頃 どうにも窓を開けた

純粋な蔦が
縁側に伸びては 枯れていた

年の終わりを常々感じる
湿る雪がまた蒸気になるでしょう

野暮な言葉を拭いて
絵になる様な詩を書きたいのです

朝の顔 横目に支度する
テレビを気にする暇のない日々に
雀が変わらず鳴いていた

涙が出ている それも気のせいでしょう
道の上に何を見るのか
歩いています

愛がほしいよ 言ってし

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【詞】あそばせ

【詞】あそばせ

目が冴える とある 東雲色の電波塔
夕景飲んで喉の方 麦の味が通る

目が冴える 東雲色 迂回した街角で
朱鷺の面して 笛を吹く
家屋のアンテナ ネジをまく

遊ばせ 遊ばせ 悠久の水辺
遊ばせ 遊ばせ はにかんだみぞれ

あ蕎麦せ あ蕎麦せ 永久の水で
あ蕎麦せ あ蕎麦せ 歯に噛んだみぞれ

シンメトリーの夜空です オーダーした感受性
そこの1つの奥深い星で食べて歌にする

目が冴える 東雲色 

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【詞】ただいま

【詞】ただいま

晩夏の道に麦が笑う
帰り際に会釈する
狗尾草摘んで、いつも手に振る私たちみたいな人と
 
半透明の月と滴る夕景
祠の傍で変わらず眠る猫
同じ街、何れの光景
途端、俄雨 若い雨

 
一夏の終焉と しずかな気楽と
そよいだのは 馴染みの声
繰り返す“ただいま”
 
どこか憂いの漂う外と 翌月へと継ぐ淡い波長
呟く 暮らしの音
鳴らした“ただいま”
 
 
タ凪の様に 心を撫でたなつかしさ
春を急いで

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【詞】泡沫(仮)

【詞】泡沫(仮)

鉄筋の花が咲いてる様に
見ゆる世界に冬の風
些細な茎に
笑って吹いて 笑って吹いて たなびく

鉄筋の花が咲いてる様に
見ゆる世界に冬の風
些細な茎に
笑って吹いて 笑って吹いて たなびく

遠い土地で鳴いた鳥と
舟を浮かべた旅人
我をわすれ
枯れ葉の束を抱き なつかしく眠る

嘘もまた浮遊する
どうにも話の蔵が錆びてく
流動する縁は泡沫
朱鷺が摘んでる

つい前迄 夏でした
つい前迄 夏でした

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