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弱おじの本棚

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読んだ本の記録です。
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#仕事

「終わった人」を読んで「他人軸で生きないことの大切さ」を学んだ話。

「終わった人」を読んで「他人軸で生きないことの大切さ」を学んだ話。

内館牧子さんの「終わった人」を読んだ。

会社員を退職した後に、何をしてどう生きたら良いかわからず、人生に翻弄されるおじさんの姿を描いたお話。
めちゃくちゃリアルで、歳をとることが怖くもなった。

私たちは、日々の忙しさを良いことに、自分の価値観に向き合うことから逃げ続ける。
本当はどう生きたい?何がしたい?
やることがあれば、その課題と向き合うことから逃れられる。

だが、やがて誰しもが「終わる

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「仕事の辞め方」を読んで、「結局はご縁だよな」と思った話。

「仕事の辞め方」を読んで、「結局はご縁だよな」と思った話。

鈴木おさむさんの「仕事の辞め方」を読んだ。

私自身、今すぐに仕事を辞めたいと思っているわけではない。
だけど、将来に漠然とした不安や不満があるのは事実だ。
本当にこのまま生きていていいの?
この仕事を続けていって、本当に後悔しないの?

日々の忙しさをいいことに、私たちは自分の感情から目を逸らす。
やりたいことをやるなんて、若者の特権。
おじさんは我慢して、淡々と死ぬまで生きるだけ。
そんな人生

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そっか。人生ってゲームやん。〜「ロングゲーム」を読んで感じた3つのこと〜

そっか。人生ってゲームやん。〜「ロングゲーム」を読んで感じた3つのこと〜

ドリー・クラークさんの「ロングゲーム」を読んだ。メンタリストDAIGOが推薦していて知った本。

結論。読んでよかった。
人生について深く考えるきっかけをくれたし、今自分が満ち足りないのはなぜかを少し理解できた気がする。これから人生という長い長いゲームをプレイしていくのが、楽しみになった。

①人生とはゲームだ。楽しむためにある。

正直、この本の大サビはタイトルに既に書かれている。

人生とはゲ

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仕事と人生と幸せと。 〜「未明の砦」を読んで〜

仕事と人生と幸せと。 〜「未明の砦」を読んで〜

太田愛さんの「未明の砦」を読んだ。

工場の派遣労働者たちのリアル、そしてクソみたいな現状を変えようとする若者たちの姿に、色々と感じるものがあった。

♦︎しんどい人見ると、自分の人生がマシに思えて少し心が軽くなる。

クソみたいな感想ですみません。
でも、実際に抱いてしまった感情なのです。

工事労働者のしんどい実態がリアルに描かれていて、すごく大変だなと思いました。

そして、今の自分は割と恵

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面白きこともなき世をオモロく。〜「ユーモアは最強の武器である」を読みました〜

面白きこともなき世をオモロく。〜「ユーモアは最強の武器である」を読みました〜

「ユーモアは最強の武器である」を読んだ。

笑いって大切だよなと、改めて感じた。

会社にユーモアを持ち込むのって、なかなかしんどい人もいると思う。
冗談なんて通じない、殺伐とした環境の中で仕事をしている人もいるだろう。

できる部分から、少しずつ。
ユーモアの輪を広げていけたらいい。
嫌な仕事を振られた時に、軽い皮肉を交えながら笑いを生み出せたらいい。
気まずいお願い事をする時、ユーモアのオブラ

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人生暇やし、誰かに親切にしてみよう。 〜「水車小屋のネネ」を読みました〜

人生暇やし、誰かに親切にしてみよう。 〜「水車小屋のネネ」を読みました〜

津村記久子さんの「水車小屋のネネ」を読んだ。

本にサビというものが存在するなら、
「誰かに親切にしなきゃ、人生は長く退屈なものですよ」という台詞をあげたい。
何千文字の中から、驚くくらい脳内にすっと入り込んできた。
そうだ。誰かに親切にする理由なんてそのくらいでいい。
何か暇だし、誰かのために生きてみる。
きっと自分のためだけに生きていても、その幸福にはすぐに慣れてしまって、退屈を抱える。

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こんな生き方はできないけど、人生を楽しむことは諦めないよ。〜「死ぬこと以外かすり傷」を読みました〜

こんな生き方はできないけど、人生を楽しむことは諦めないよ。〜「死ぬこと以外かすり傷」を読みました〜

編集者・箕輪厚介さんの「死ぬこと以外かすり傷」を読んだ。

成功している人は、やはりそれに見合った努力や行動をしているのだなと実感した。
ラッキーパンチだけで名を上げられるほど、人生は甘くない。

良い意味で狂っている。
人生を楽しもうという熱量が、本を通して伝わってくる。
言葉を通じて、自分も人生を楽しんでやろうと、何だか野心的になれている。

一方で、冷静な自分もいる。
こんな生き方はできない

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仕事はしんどいけど無職もしんどい。総じて、人生はしんどい。 〜「プラナリア」を読みました〜

仕事はしんどいけど無職もしんどい。総じて、人生はしんどい。 〜「プラナリア」を読みました〜

山本文緒さんの「プラナリア」を読んだ。

本書の短編に共通するテーマは、「無職」の人間だ。
仕事というものを通し、それぞれが人間としてもがく姿をリアルに描いてくれている。

なぜ、仕事をしなくてはならないのだろうかと考える。
十分なお金があって生活を営めるのなら、別に無職であることは悪ではないのだろう。

要は、「自分が納得できるか」の一点にかかっている気がする。
胸を張り、誇りを持って無職をまっ

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金は大切だし、そこに生まれる感情はもっと大切。 〜「黄色い家」を読みました〜

金は大切だし、そこに生まれる感情はもっと大切。 〜「黄色い家」を読みました〜

川上未映子さんの「黄色い家」を読んだ。

お金と人生について深く考えさせられた。

お金は大切だ。
けど人生の全てじゃないことも知っている。

お金がないと不安になる。
お金があってこそ得られる幸せもきっとある。
逆にお金があると失う不安が生じたりもする。
お金ってむずい。

人並みの生活ができてりゃいいやって思う。
結局は他人との比較だ。大切なのは世間体だ。
自分がどの位置にいるのか。
普通のや

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普通に生きるって普通に幸せで普通に難しい 〜「コンビニ人間」を読みました〜

普通に生きるって普通に幸せで普通に難しい 〜「コンビニ人間」を読みました〜

村田沙耶香さんの「コンビニ人間」を読みました。
数年前に一度読みましたが、再度手に取ってみました。

主人公はコンビニでアルバイトをする女性。
周囲からずっとバイトをしていることや結婚をしていないことを不思議がられて、生きづらさを感じています。

普通の人生は嫌だと言いながら、やっぱり私たちは普通の人生をどこか望んでいて、普通の人生を生きられていることに安心してしまう生き物だと思います。
ちゃんと

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