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こんな生き方はできないけど、人生を楽しむことは諦めないよ。〜「死ぬこと以外かすり傷」を読みました〜

編集者・箕輪厚介さんの「死ぬこと以外かすり傷」を読んだ。

成功している人は、やはりそれに見合った努力や行動をしているのだなと実感した。
ラッキーパンチだけで名を上げられるほど、人生は甘くない。

良い意味で狂っている。
人生を楽しもうという熱量が、本を通して伝わってくる。
言葉を通じて、自分も人生を楽しんでやろうと、何だか野心的になれている。

一方で、冷静な自分もいる。
こんな生き方はできないなと。
そう感じることも、読書の効能の一つだと考えている。

狂え。自分本位で生きろ。
そのメッセージに忠実に生きていくことも素晴らしいけど、少なからず向き不向きは存在する。
箕輪さんのように生きることが合う人間もいれば、無理に真似をしようとして人生が苦しくなる人もきっといる。
私もきっと後者で、憧れはするもののこんなに熱量を持って仕事をするのは、現状では無理かなと感じている。

できる範囲で行動を上乗せすれば良い。
昨日の自分より一歩だけ、成長した喜びを得られれば良い。そうやって自分を好きになり、好きなことを少しずつ広げて、人生を楽しんでいく。

気楽に楽しむ。
会社を利用しながら、私という人間を高めていく。とりあえず行動してみる。別に失うものなどないのだし。
やりたいことをやる。心の声に耳を傾けて生きていく。

今の自分は、生活を成り立たせるためだけに仕事をしている。
そこに熱狂のかけらさえも存在していない。諦めもある。
その上で、人生を楽しむことは諦めていない。もちろん仕事は人生の大きな部分を占めるが、仕事を変えるという大きな行動を取らずとも、余白の部分で好きなことをやり、そこを広げていけたらいいと思う。
いつか寝食も忘れるほど没頭できる仕事に出会えたのなら、それはそれで素敵なことだ。そんな奇跡を望みつつも、今に絶望はしないし焦らない。地に足つけて生きていたい。

自己啓発的な本を読むと「やるぞ!」という気持ちが湧き上がるものだが、今の私は良い意味で醒めて本と向き合えている。
やれることとやれないこと。
諦めんな、甘えんなと意識が高いかたは仰るかもしれないが、人それぞれの生き方があっていい。
私は健康と余裕を大切に生きたい。その上で仕事にちょっぴりやりがいとかも感じてみたい。欲張りだろうか?それも悪くない。

自分とは違うタイプの人間だろうとこれまで手に取らなかったが、違うタイプの人の本を読むことは世界を広げてくれるなと感じた。
矛盾するようだが、世界を狭めてもくれる。

自分にはこんな生き方はできないや。
その潔い諦めが、自分の生き方をある意味限定してくれて道を示してくれる。

食わず嫌いせず、色々な本を読もう。
世界を広げ、世界を狭め、自分らしく生きられる方法を模索していこう。

とりあえず、人生は楽しむためにある。
本書の根本にあるメッセージは、確実に私の胸に響き、行動を変えてくれる予兆が大いに感じられている。

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