マガジンのカバー画像

わたしの詩集

14
言葉が好きです。
運営しているクリエイター

記事一覧

カレーのマーチ#シロクマ文芸部

カレーのマーチ#シロクマ文芸部

夢を見る 魔法とける0時ころ
カレーも一緒に夢を見る

トロンと微睡む明け方頃は
とろーり旨みが溢れるでしょう

今夜のディナーを夢見ては
家ではタマネギ人参歌い出す

1晩寝かせたカレーのマーチ

コトコトグツグツとーろとろっ

タクトはスプーンに
シンバルお皿に

さぁさぁどうぞ召し上がれ
#シロクマ文芸部 #夢を見る #カレー

無性にカレーが食べたくなる日があります。
一晩寝かせたカレー

もっとみる
antonym #シロクマ文芸部

antonym #シロクマ文芸部

爽やかな秋晴れなのに
わたしの心は晴れないみたい

爽やかな風は 色付く木の葉を揺らすけど
わたしの頬には冷たくつたい

爽やかな空気の中 わたしだけ置いていかれるみたいに

理想と現実と

記憶と忘却と

楽観と悲観も

理性と感情も

連続か断続か

幸と不幸と

道理なのか無理なのか

欠点は美点になり

過去も未来も

昔も今も

こうして泣いて笑って

昧爽のころ

たくさんのアントニム

もっとみる
流れ星の願い #シロクマ文芸部

流れ星の願い #シロクマ文芸部

流れ星はどれだけの人の願いを背負ったんだろう。

どれだけの人の願いを叶えてあげようとしたんだろう。

流れ星には願いはあったの?

自分の願いは叶えなくても、誰かの願いを叶えてあげようとするの?

流れ星はどれだけの空を渡って消えてしまったんだろう。

それでも綺麗に見えるのは、そういう宿命だから。

でももしもたった一つ願い事をするのなら、そんな願いが出来る人になりたいって思うのかもしれない。

もっとみる
夏のまやかし #シロクマ文芸部

夏のまやかし #シロクマ文芸部

花火と手からうまれた

夏のまやかし

味気のない毎日

少しだけ冒険してみたくなったの

真夏の恋の夢

今なら少し火傷したっていいし

ちょっとだけずるいことをしてみたくなったの

ねぇいいでしょう?

誰にも絶対内緒でね

手の先の花火は赤くて綺麗だけど

すぐに散るから

線香花火の玉が
手のひらに落ちちゃうみたいに

それをぎゅっと掴んで
痛みだけ残るとしたなら

それでももし手の先の花

もっとみる
8月31日のピンチ #シロクマ文芸部

8月31日のピンチ #シロクマ文芸部

夏は夜

蚊取り線香の煙が舞えば

テレビからはプロ野球の応援歌が流れ

風鈴が夜風にそよげば

          虫も唄う

涼しげなガラス皿の中では

         白い糸が氷水を泳ぎ

ピンクや緑の糸が泳ぐなら

        なお楽しげな夏の晩餐

麦茶の瓶は汗をかき

扇風機も首を振って 夏を見る

わたしは追いかけながら

回る羽根に 
      

       「こんばん

もっとみる
月の光 #シロクマ文芸部

月の光 #シロクマ文芸部

手紙には

想いを綴ってみたけれど

届かなかった

淡い文字

手紙には

こころを宿してみたものの

届かないから

色褪せる

それなのに

忘れたころに見つけ出し

月灯り

淡い文字をぼやかすの
#シロクマ文芸部 #手紙には #月の光 #ドビュッシー

1/fゆらぎ #シロクマ文芸部

1/fゆらぎ #シロクマ文芸部

雨を聴く 癒しのゆらぎ演奏会

喜 ぶ日にはバケツのパーカッションが弾け

怒 りの日には雷神さまもお出ましだ

哀 しい日にはシトシト花も涙をこぼし

楽 奏会 紫陽花の雫の指揮でゆらゆら奏でるカタツムリ

1/fゆらぎ  規則性と不規則性の調和

ーあらゆる揺らぎを探してみたいー

カネゴンかわいい。
#シロクマ文芸部 #雨を聴く

白か黒 #シロクマ文芸部

白か黒 #シロクマ文芸部

白い靴、履いてた足から無邪気に飛ばした。

「明日天気になーれ!」

と言いながら。

「やったー!明日は晴れる!」→底は地面

「明日は雨かぁ。遠足なのに!」→底は空

「うーむ。くもり。。。」→底は横

こんな風に靴を飛ばして、迷っていることの未来がわかれば良いのに。

進むべきか止めるべきか。

でもまぁ、靴に決められても面白くないし、きっと大人になった今は白い靴を汚したくはないだろう。

もっとみる
洗濯 #シロクマ文芸部

洗濯 #シロクマ文芸部

風薫る
五月晴れの日は
庭先で揺れる洗濯を1日中見ていたい

洗濯たちがそよぎながら笑ってる

強い風にひっくり返った
わんぱくな洗濯物は尚愛し

陽だまりの匂いと
洗濯の匂いと

昨日の思い出と
明日を思い浮かべながら

👕干された洗濯は疎か、洗濯機でグルグルまわる洗濯を見ているのも非常に好きである。
だからコインランドリーはたまらない。

どうしてこんなに好きなのかは謎なのである。

しかし

もっとみる
金魚と烏  #炭酸刺繍

金魚と烏  #炭酸刺繍


淡々と泡みたいに消えちゃう 

 イミテーションの言葉の中を泳いだら

 リアルな言葉で目が覚める

燦々と降り注ぐ刺激の無い言葉の海に溺れれば

 空に飛んだ風船はすぐに気が抜けた

思考の中で溺れた赤い金魚と黒い烏

 きっと織りなすことはないと知りながら

終わらない夢の中をただ水がなくなるまで
#炭酸刺繍
#淡燦思終                

freedom   #シロクマ文芸部

freedom #シロクマ文芸部

風車の横には花畑があってね

わたしはいつもふわふわ漂うの

風車のご機嫌を伺いながら

どこで翔ぼうか考える

わたしはとってもか弱いからね

ネモフィラやチューリップの朝露を口にして

羽が濡れないようにお上品にしてたいの

だから水辺の鯉のことは知らないよ

水車が回るその横で僕らはゆらゆら泳いでる

水車が回る音を聴きながら

だけど人間が来るとまっしぐら

だってねとびきり美味しいおやつ

もっとみる
START  #シロクマ文芸部

START #シロクマ文芸部

始まりはいつか終わりがあって、きっとそんな風に諦めるから何も手に入れようとしない。

まだなにもしていないのに、終わりの始まりを恐れたりするから、動き出せなくて。
きっと何か言い訳をつけては自分を守ってる。

飛躍する人を横目に、本当の自分はこんなもんじゃないよって、まだまだ遠くまで行けるんだから。

だけどね。

そう言ってるだけでもう終わっちゃうかもよ?

じゃあどうするのかって、自分に訊いて

もっとみる
桜色のしあわせ #シロクマ文芸部

桜色のしあわせ #シロクマ文芸部

桜色の小さな貝。

砂浜で夢中になって集めたのは、いつの頃だったかしら。

貝寄せの風吹けば、今年もしあわせやってくる。

ガラスのように繊細な桜色を手いっぱいに集めて。

壊れないように、ソッと小瓶に詰めるよ。

「しあわせを呼ぶ貝」

キミに届けるよ。

西能登 
増穂浦海岸
冬の風物詩
#桜色 #シロクマ文芸部
#復興

https://note.com/komaki_kousuke/n

もっとみる
泣いた月 #シロクマ文芸部

泣いた月 #シロクマ文芸部

朧月

睦月
空を見上げては
儚い空に
朧げな月

如月
キミを想ひ
月見れば
朧げなのは
泣いたから

弥生
桜の蕾のその先に
儚く光る朧月

春を夢満てキミを想ふ

たちまち霧が晴れますやうにと
#朧月 #シロクマ文芸部
#復興

https://note.com/komaki_kousuke/n/n3ddaa6624398