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アート・美術、美術館・博物館・ミュージアム、展示

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アート・美術、美術館・博物館・ミュージアム、展示に関する情報や鑑賞記録など。
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#美術展

映画『春の画 SHUNGA』/美術展示「銀座の小さな春画展」

映画『春の画 SHUNGA』/美術展示「銀座の小さな春画展」

ドキュメンタリー映画『春の画 SHUNGA』(監督:平田潤子)は、春画のコレクターや愛好家、研究者、アーティストらの話から、春画の多彩な世界や魅力を紹介する。

無修正で春画を映し出すため、R18指定。春画をアニメーションのように動かして、俳優の森山未來と吉田羊の詞書の朗読により、濡れ場(?)的なシーンも少しある。

美術家の横尾忠則と会田誠、作家の朝吹真理子も出演。横尾は、血のつながっていない母

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見に行った美術展・展覧会・美術館・博物館・庭園・寺

「ピカソとその時代 ベルリン国立ベルクグリューン美術館展」国立西洋美術館

「版画で「観る」演劇 フランス・ロマン主義が描いたシェイクスピアとゲーテ」国立西洋美術館

「諏訪敦「眼窩裏の火事」」府中市美術館

府中市美術館 常設展「みること・つくること・さわること」

東京国立博物館創立150年記念 特別展「国宝 東京国立博物館のすべて」

東京国立博物館創立150年記念 特別企画 デジタル技術×

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美術展「ボテロ展 ふくよかな魔法」Bunkamura ザ・ミュージアム:量感が迫ってくる絵

美術展「ボテロ展 ふくよかな魔法」Bunkamura ザ・ミュージアム:量感が迫ってくる絵

人間も、果物も、花も、すべてが膨れている。マッスの迫力がすごい。柔らかでいながら、中世美術のように硬直している。ほほえましさがあふれる一方、皮肉が効いている。

《黄色の花》《青の花》《赤の花》の3点組の巨大な静物画は、ぽってりとした花瓶にぽってりとした花の束が生けられている。花、花瓶、背景、台の色合いも計算し尽くされているのだろう。花瓶の周りに両手を回して抱きかかえたいという衝動に駆られた。

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「スコットランド国立美術館 THE GREATS 美の巨匠たち」(グレイツ展)東京都美術館

「スコットランド国立美術館 THE GREATS 美の巨匠たち」(グレイツ展)東京都美術館

イギリスのスコットランドの首都エディンバラにあるナショナル・ギャラリーのコレクションから、15~19世紀の絵画を展示。

同美術館の目玉作品が多数来日しているわけではないが、イギリスのウィリアム・ブレイクとトマス・ゲインズバラの絵を見られたので、一応満足。

ヴェロッキオ(帰属)の通称「ラスキンの聖母」も美しかった。

サロン展「松濤クロニクル1981→2021」松濤美術館

サロン展「松濤クロニクル1981→2021」松濤美術館

白井晟一が設計した、渋谷区立松濤美術館。

石と木の外観は、船か石棺を思わせる。内観は、ところどころに和室の風情もある。建物の中央は吹き抜けで、噴水がある。

渋谷から歩いて来られる距離なのに閑静な住宅街にたたずむ美術館は開館40周年を迎え、過去の展覧会を振り返る展示を開催している。観覧料は無料。

57点を展示。展示空間は狭いが、昭和の時代にタイムスリップしたような場所で(開館は昭和56(198

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「柳宗悦没後60年記念展 民藝の100年」東京国立近代美術館:西洋から輸入した「目」で見た日本やアジアの伝統工芸

「柳宗悦没後60年記念展 民藝の100年」東京国立近代美術館:西洋から輸入した「目」で見た日本やアジアの伝統工芸

民藝運動や民藝、柳宗悦(やなぎ むねよし)に関する知識がほとんどなく、東京の日本民藝館も訪れたことがない状態で見に行った、東京国立近代美術館の企画展「柳宗悦没後60年記念展 民藝の100年」。

「民藝」とは?民藝運動は、1926(大正15)年に柳宗悦・河井寛次郎・浜田庄司らによって提唱された生活文化運動です。当時の工芸界は華美な装飾を施した観賞用の作品が主流でした。そんな中、柳たちは、名も無き職

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「ムーミン75周年 ムーミンコミックス展」トーベ・ヤンソンと弟ラルスの新聞マンガ原画を初公開

「ムーミン75周年 ムーミンコミックス展」トーベ・ヤンソンと弟ラルスの新聞マンガ原画を初公開

「ムーミン童話の原作者トーベ・ヤンソンと弟のラルス・ヤンソンによる連載マンガの原画など280余点を初公開」する展覧会。

ムーミンのお話は、本(小説)、絵本、漫画で展開されており、そのうち、本展はイギリスの夕刊紙「イブニング・ニューズ」紙で連載された漫画に焦点を当てている。

1954年に連載を開始し、トーベが絵とせりふ、弟のラルスがネタ探しと英訳(トーベはスウェーデン語系フィンランド人)を担当し

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「語りの複数性」東京都渋谷公園通りギャラリー:知覚や伝達を捉え直す展覧会

「語りの複数性」東京都渋谷公園通りギャラリー:知覚や伝達を捉え直す展覧会

初めて訪れた、東京都渋谷公園通りギャラリー。展示室1、展示室2、交流スペースを備える。運営は、「公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都現代美術館 文化共生課」。事業について、ウェブサイトで下記のように説明されている。

東京都渋谷公園通りギャラリーは、アートを通してダイバーシティの理解促進や包容力のある共生社会の実現に寄与するために、アール・ブリュット等をはじめとするさまざまな作品の展示等により、

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『美術展の不都合な真実』古賀太著:安易で企画意図がない企画展が増えた理由

『美術展の不都合な真実』古賀太著:安易で企画意図がない企画展が増えた理由

現在は日本大学 芸術学部 映画学科 教授で、かつては国際交流基金で日本美術の海外への紹介、朝日新聞社で展覧会企画を手掛けた著者が、日本の美術展の世界でも特異な実態を解説する本(2020年発行)。

「混みそうな美術展」は展示概要を見ればすぐわかる本書の内容はわりと周知の事実だと思っていたことが多かったが、一般にはあまり知られていなかったのだろうか?著者はあとがき(「おわりに」)で「一般にはほとんど

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行きたい美術展・ギャラリー展示【2021年10月】

行きたい美術展・ギャラリー展示【2021年10月】

artscape(アートスケープ)の東京の展覧会スケジュールからピックアップした。

「GENKYO 横尾忠則 原郷から幻境へ、そして現況は?」2021年7月17日~2021年10月17日(予約優先)
東京都現代美術館

「横尾忠則:The Artists」2021年7月21日~2021年10月17日
21_21 DESIGN SIGHT

「ルール?展」2021年7月02日~2021年11月28

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「ポーラ美術館コレクション展 甘美なるフランス」Bunkamura ザ・ミュージアム

「ポーラ美術館コレクション展 甘美なるフランス」Bunkamura ザ・ミュージアム

神奈川県・箱根にあるポーラ美術館の印象派の絵画コレクションを中心とした展覧会が東京・渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムで開催。

テーマを「甘美なるフランス(ラ・ドゥース・フランス、La Douce France)」とし、構成は以下のとおり。

1. 都市と自然―モネ、ルノワールと印象派
2. 日常の輝き―セザンヌ、ゴッホとポスト印象派
3. 新しさを求めて―マティス、ピカソと20世紀の画

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