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"指示待ち"が"提案型"に変わる瞬間~現場での気づき

こんにちは。たかっちです。

「これ、私が考えた方法なんです」

その言葉を聞いた時、思わず耳を疑いました。

いつも「はい」「分かりました」と言うだけだった彼女が、自分から改善案を提案してくれたんです。


製造現場のリーダーになって3年目くらいの話です。
私には大きな悩みがありました。

パートさんたちは、とても真面目。
でも、何か違和感がある。

「次は何をすれば...」
「これで合ってますか...」
「このままでいいですか...」

まるで「指示待ちロボット」のよう。
そんなチームの雰囲気も、どこかギスギス。

ある日、大量の不良品が見つかりました。

「すみません...気づくべきでした」

ベテランのCさんが、深々と頭を下げます。


その時、ふと疑問が。

「なぜ、みんなこんなに謝るんだろう?」
「なぜ、改善案を言ってくれないんだろう?」

答えは、意外なところにありました。

昼休み、偶然Cさんと二人きりに。
彼女が小さな声で話し始めました。

「実は、前から気になってることがあって...」
「でも、余計なことを言って嫌われたくなくて...」
「失敗したら責任を取れないし...」

その言葉に、胸が締め付けられました。


その日から、私は「実験」を始めることにしました。

みんなの「小さな勇気」を引き出す実験です。

まず、A5サイズのノートを配布。
「気づきノート」の誕生です。

「日々の気づきを、どんな小さなことでも書いてください」
「正解も不正解もありません」
「むしろ、突拍子もない意見を歓迎します」

最初は戸惑いの声ばかり。
でも、私からも書き始めました。

「今日の印刷、インクの色が少し薄いかも」
「窓際の作業台、午後は光が強すぎるかも」

すると、少しずつ変化がありました。

「実は私も、それ気になってました」
「こうしたら、もっと良くなるかも...」

そして1ヶ月後。
あの「指示待ちロボット」だったチームが、見違えるように。

「これ、試してみてもいいですか?」
「こんなアイデアを考えてみたんです」
「○○さんと一緒に、新しい方法を見つけました」

検品時間は20%短縮。
不良品も減りました。

でも、それ以上に嬉しかったのは、別のこと。

笑顔が増えました。
雑談が増えました。
そして何より、「私たちのチーム」という誇りが生まれました。


この経験から、大切なことを学んでいます。

それは、まるで植物を育てるようなことでした。


・土作り
「ここなら話せる」という安心な場所

・水やり
小さな提案も、まずは「面白いですね」と受け止める

・日光
失敗を責めず、「良い発見」として励ます

すると、アイデアの芽が、すくすくと育っていくんです。


先日、Cさんが笑いながら言いました。

「最近の若い子たち、どんどん新しいアイデアを出してきて、私たち年寄りも負けてられませんね」

その言葉に、若手社員が返します。

「いえいえ、Cさんの経験があるからこそ、私たちも自由に提案できるんです」

その会話を聞きながら、私は確信しました。

誰もが持っている「アイデアの種」。
それは、ちょっとした勇気と、温かな環境があれば、
必ず芽を出すんだといういうことです。

気づきノートが新しいアイデアで埋まっているのを見るのが楽しみでした。
時々見つかる「こんなの無理かな」というメモが、特に大好きです。
それって、チームが確実に育ってる証だからです。

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たかっち@🎈
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