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アート・建築

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美術展や建築を巡った記録
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#日本文化

漂う静けさに浮かび上がる『美』:曼殊院門跡

漂う静けさに浮かび上がる『美』:曼殊院門跡

こんにちは

京都市左京区一乗寺エリアの詩仙堂から十数分歩いたところにある曼殊院門跡。

同じ数寄屋風建築でありながら、そこに漂う雰囲気はまるで異なっていました。
開放的な詩仙堂、そして落ち着いた佇まいの曼殊院門跡。
その違いだけでも興味深く感じているところです。

ということで、
今回は曼殊院門跡での体験をお話していきます。

お付き合いくださると嬉しいです。

|曼殊院門跡を知る

まずは、曼

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穏やかな時が流れる庭園:詩仙堂丈山寺

穏やかな時が流れる庭園:詩仙堂丈山寺

こんにちは

京都には多くの寺社とともに「庭園」が点在しています。
それも個々で見ていくと時代も違いますし、さらにその時代の背景や仏教の宗派によって造られた「庭園」も違います。

いつの時代で、どんな価値観で、表現された庭園なのだろうか、そんなところも考えながら訪ねてみるのも深みが増すのではないでしょうか。

ということで、
ボクが訪ねた内の一つ、「詩仙堂丈山寺」のお話をしていこうと思います。

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時節で変わる宿場の表情:中山道 奈良井宿

時節で変わる宿場の表情:中山道 奈良井宿

こんにちは

日本の伝統的な地域や建築は、
季節や行事でまちの風景を変容させます。

今ではなかなか身近で見られないかもしれませんが、ずっと昔から習慣として続いている地域が現存しています。

ということで、
今回は時節で通りの表情が変化する地域の一つ、宿場町「奈良井宿」のお話をしていこうと思います。

少しだけ耳を傾けてもらえたら嬉しいです。

それでは

|中山道 奈良井宿

まずは、中山道の宿

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巡った足跡を振り返ってみた:岐阜⇒富山

巡った足跡を振り返ってみた:岐阜⇒富山

こんにちは

岐阜県から富山県を巡った初夏の旅。
ダラダラと数ヶ月にわたって綴らせていただきました。

noteに挙げたのは順不同で、気が赴くままにお話させていただいたので整理も兼て、訪ねた順番通りにしたまとめnote的にしてみました。

岐阜県美濃市から始まり、富山市へ北上していくルート。
その途中、立ち寄った場所はその土地の風土、自然環境と共存しながら「まち」を形成してきた地域、ということが共

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飛騨高山で伝統に触れる:日下部民藝館・吉島家住宅

飛騨高山で伝統に触れる:日下部民藝館・吉島家住宅

こんにちは

飛騨高山に行くと必ず訪ねる場所があります。

そこは伝統的な建築から工芸品を体験出来て、見学するという感覚よりか少しの間そこに居座っていたくなる、そんな空間体験が味わえます。

ということで今回は、
飛騨高山にある伝統的な建築のお話をしていこうと思います。

日々の合間にのぞいてもらえたら嬉しいです。

それではさっそく

❚伝統的な2つの建築飛騨高山に必ず訪れるのは櫻山八幡宮に程近

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民家の「あかり」に惹かれて:飛驒民俗村 飛驒の里

民家の「あかり」に惹かれて:飛驒民俗村 飛驒の里

こんにちは

飛騨高山の古い町並のお話をさせていただきましたが、今回は飛騨地方の伝統的な民家が移築された民家園を訪ねたお話になります。

訪ねてみると、日本人より海外からのお客さんの多さに驚きました。
民家を見学していてもその方たちとボク(日本人)という構図がほぼ。

海外の方は日本的なものを求めているんだなぁと感じつつ、それはそれで面白い体験でした。

ということで、本題に入っていきます。

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古き面影がつくり出す「まちの情景」:飛騨高山 古い町並

古き面影がつくり出す「まちの情景」:飛騨高山 古い町並

こんにちは

岐阜から富山ルートの建築探訪、
今回は飛騨高山を巡ったお話をしていこうと思います。

何度か訪れたことのある街、でもその歴史や文化的なことはそこまで詳しくは知りませんでした。
その辺りに触れながら飛騨高山という地域を改めて知れるお話になればと思います。

それでは、ちょっとだけお付き合いいただけますと嬉しいです。

|飛騨高山を知る

では、まず飛騨高山はどんな地域なのかを見ていこう

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うだつと和紙のまちを歩く:美濃 うだつの上がる町並み

うだつと和紙のまちを歩く:美濃 うだつの上がる町並み

こんにちは

ちょっとお尋ねしますが、
「うだつが上がらない」という言葉
どこかで聞いたことありませんか?

ボクもなんとなく聞いたことはあるのですが、その意味まではわからないなぁ、です。

で、その意味をたどっていくと「出世できない」「状態が今ひとつ良くない」「見栄えがしない」といった慣用句とされています。

余談はここまでとして、、

今回はそんな「うだつ」にまつわる地域、
岐阜県美濃市を訪ね

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水の音に包まれた「まち」:郡上八幡

水の音に包まれた「まち」:郡上八幡

こんにちは

GWが終えて数日が経ちました。
皆さんはどのような連休を過ごしたのでしょうか?

ボクは連休を利用して、
岐阜県~富山県のルートで各々の地域にある古い町並みや建築に触れてきました。

そこで今回はその内の一つ、岐阜県郡上市を訪ねたお話をしていこうと思います。

日々の隙間にのぞいてもらえたら嬉しいです。

|郡上八幡と水

今回訪ねたのは郡上市の郡上八幡エリア。

2年ほど前に初めて

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農村の民家を味わってみよう:難波田城公園

農村の民家を味わってみよう:難波田城公園

こんにちは

突然ですが、
「農村の家」というと皆さんはどのようなイメージが浮かぶでしょうか?

たぶん、
外観は茅葺屋根で、中に入ると土間や囲炉裏があって、畳や板敷の部屋になっていて、というようにいわゆる、古民家、と言われる家が連想されるのではないではないかと思います。

まさに、ボクたちが思い浮かべるような日本的な農村民家が移築されている場所があります。

そこで今回は、
そんな日本的な古民家

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歴史とまちとお祭り:遠州横須賀三熊野神社大祭

歴史とまちとお祭り:遠州横須賀三熊野神社大祭

こんにちは

今月のはじめ「遠州横須賀三熊野神社大祭」に行ってきました。

このお祭りは毎年4月の第一金曜、土曜、日曜に開催され、地域に春の訪れをお知らせをするかのように賑やかな雰囲気がまちを包んでいました。

ということで、
今回は、遠州横須賀三熊野神社大祭を訪ねたお話をしていこうと思います。

日々の合間にご覧くださると嬉しいです。

それではどうぞ

|遠州横須賀と祭事

遠州横須賀って?と

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「豊かさ、とは」を教わる寺院:北鎌倉 明月院

「豊かさ、とは」を教わる寺院:北鎌倉 明月院

こんにちは

11月の末に北鎌倉へ行きました。
紅葉と寺院に触れる建築探訪です。

ということで、今回は北鎌倉を訪れた内の一つ「明月院」にスポットを当てたお話をしていきます。

お時間のあるときにのぞいてもらえたら嬉しいです。

では、はじめますね。

|移り行く自然の「美」

以前にも明月院に訪れた記事をnoteに綴りました。
その時は、山中にある自然が織りなす美しい現象を集約したのような場所で

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冬の夜とハレの空間:秩父夜祭

冬の夜とハレの空間:秩父夜祭

こんにちは

例年12月3日は埼玉県秩父市で「秩父夜祭」が開催されています。
土日祝日は関係なく2日に宵宮、3日に本祭とされ、長い歴史を持つ伝統的な文化を感じさせるお祭りだと思います。

そのような日本的な文化や風景がある場所は好きでして、昨年に続き今年も秩父夜祭に行ってきました。

▼2022年の秩父夜祭記事

ということで、
[秩父夜祭に行ってみた2023]的なお話をしていこうと思います。

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石段・湯気・紅葉がつくるランドスケープ:伊香保温泉

石段・湯気・紅葉がつくるランドスケープ:伊香保温泉

こんにちは

日頃からお世話になっている建築家の方に群馬県渋川市にある原美術館ARC(設計:磯崎 新氏)が素敵なところだから行ってごらん、とオススメされました。

で、もし行ったら今の時期紅葉も綺麗だろうから伊香保にも寄ってみたら、と言われたもんですからやっぱり見たくなりました。

ということで、
今回は原美術館ARCのお話ではなく、立ち寄った伊香保の温泉街のお話をしていこうと思います。

▼原美

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