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静 霧一/小説
2021年11月2日 00:55
「若かりし頃は」なんていう歳でもないが私にはふと思い返す思い出がある。私が今こうやって、文章を投稿するようになったそのきっかけの思い出だ。もともと、文章は得意ではなかった。字が下手だった私は、文章そのものを書くことが少なく、国語も苦手で読解力もなかった。そんな私が文章を書き始めたのは、手紙だ。そんな手紙の物語は以前エッセイで好評を得た。今日話すのは、私が物語を書
2021年6月25日 20:33
檸檬の甘酸っぱい香りが漂う。私はどうも、恋をしたようであった。◆とある平日の午後のこと。ふらりと外を散歩していると、洋菓子屋の前に行きついた。こんなお店、前からあっただろうか。私はおぼろげな記憶を思い返してみる。確か、ここには定食屋があった。老夫婦が営む、古い定食屋。居ぬき物件ということもあり、店外の様子は、ぼんやりとであるがあの定食屋の残像がある。私は、その懐かしさ
2021年5月5日 18:01
久しぶりに読書感想文を書いた。それは、私の大切な友人に宛てたものだ。書き方など覚えていなかったが、とにかく私は読んだ本の感想を伝えるべく、必死になって書いていた。夜の10時から書き始め、書き終えた頃には、気がつけば夜中の3時になっていた。6000文字、原稿用紙にすれば15枚分にも相当する。私は書き終えた後、安堵の息を漏らしたと同時に、不安の震えを感じていた。私は小学生の頃、夏休みの
2021年4月21日 21:41
子供の頃、1度はこんな妄想に耽ったことはないだろうか。「もし、魔法が使えたのなら」「もし、私に秘められた才能があったなら」「もし、白馬の王子様に求愛されたなら」恥ずかしながら、私も幾度となくそんな事を妄想していた時期はある。そんな思春期を乗り越え、一旦落ち着いたかと思いきや、社会人になって大多数の大人がこの妄想病を再発させるのだ。自分の思い描いた理想とは程遠い生活、淡々と過ぎてい
2021年4月20日 18:29
変わることは悪なのだろうか。大人になればなるほど、「お前は昔と変わった」と言われることが多くなった。私からすれば、「お前は何も変わっていないじゃないか」と言いたくなるが、ぐっと言葉を堪え、「そうか?」と知らんぷりを続けた。「変わらない」ということを、果たして幾人の人が認識しているだろうか。1年前までは楽しいと感じていた話も、今ではとんとつまらない。「変わってしまうこと」で、私は日に日
2021年3月5日 20:01
こんばんわ、霧一です。少しづつ朝が長くなって、夜が短くなっていく季節ですね。私は桜の木の下でお酒が呑めることを、そわそわしながら待ち侘びています。さて、ステイホームが長引く昨今ではありますが、少しでも皆様の楽しみが増えるよう、私からおすすめの記事紹介をさせて頂きます。静 霧一の独断による小説の記事紹介が以外にも好評を博しましたので、今後は月一ペースで創刊できればと思っております。こち
2021年2月5日 20:28
こんばんわ、静 霧一です。最近、見る情景の全てが言葉に変換される病気にかかってしまっているのか、脳が言葉の波で爆発しそうです。小説ばかり書いている私ですが、noteには言葉を巧みに使う方々が非常に多いので、一時筆をおかせて頂き、少しばかり勉強させて頂いたnote記事を紹介させて頂きます。①原井 浮世 さん無駄のない、洗練された日本語の言い回しが非常に上手いです。言葉によって生み出された
2021年1月23日 20:32
『私は小説と生きている』私にとって小説とは、世界を創造する文字の芸術だと考えております。それゆえ、いい作品には心を動かされた直後には、すでに指が動き出し、気づけば小説を執筆してしまっている始末です。(おかげで、深夜まで執筆してしまっているせいか、MONSTERパイプラインパンチばかり飲んでいる気がします)そんな私が、最近購入しました小説の紹介をさせて頂きます執筆のインスピレーションの