けんちゃん

本を読んで考えたこと、甘いものを食べたりコーヒーを飲んだりして考えたことを書きます。

けんちゃん

本を読んで考えたこと、甘いものを食べたりコーヒーを飲んだりして考えたことを書きます。

記事一覧

北浜くん、好きでもないのにその態度はなんだーアニメ『疑似ハーレム』【3話】感想

そういえば七倉はツンデレちゃんをするときだけ、ツインテの髪型にする「間」があるんだな。慌てて準備する時間が発生している。 北浜の行動はなに。わからんて。 七倉に…

けんちゃん
1か月前
5

北浜くんはどういう感情なの?ーアニメ『疑似ハーレム』【2話】感想

劇中劇で演じる役になっていくみたいなのあったな。意味ありげな感じを出している。 七倉は北浜に好意を隠す気ではあるんだな。恥ずかしい。だから演技しちゃうって感じな…

けんちゃん
1か月前
1

おれには北浜の気持ちがわからない!!!ーアニメ『疑似ハーレム』【1話】感想

さすが早見沙織声がいい。 演技することがコミュニケーションになっているってことから、演技を通してでしかコミュニケーションできない関係性になっていないか。これ続け…

けんちゃん
1か月前
2

撃たれたのは「トランプ」だったのか?ー政治家の「政治的身体」に目を向けて

撃たれたのはトランプの身体ではない。トランプの「政治的身体」だ。 先日演説中のトランプ氏が何者かに銃撃されて傷を負った。幸い傷は浅く命に別条はなかったようだ。 …

けんちゃん
2か月前
3

「雷雷雷」2巻の表紙絵がとてもえっちで驚いてしまった

さっそくだが、2巻を読んで気になる点は、ダスキンがスミレに熱線を撃とうとした瞬間、ダスキンの頭に幼いスミレの笑顔が映り、「違うだろ…お前の役割はそうじゃない…」…

けんちゃん
2か月前
3

みんなは「雷雷雷」1巻をどこかで読んだことがある漫画の寄せ集めだと言うが私はどれも読んだことがない

市ヶ谷スミレ18歳、エイリアンに攫われる(そして、エイリアンから生える)。 なんじゃそれと思われるかもしれないが「雷雷雷」はそんなノリの漫画である。 舞台は、50年…

けんちゃん
2か月前
3

「推しの素晴らしさを語りたいのに『やばい!』しかでてこない 自分の言葉でつくるオタク文章術」から学ぶ「孤独にメモを取るこ…

本書の内容は、タイトルのとおり。推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない人のための文章術だ。具体的にこうすればいいということが書いてあってわかり…

300
けんちゃん
2か月前
4

喜多村英梨『Roar of Shangri-La』リリース!

声優・アーティストの喜多村英梨の最新シングル『Roar of Shangri-La』が、7月7日にリリースされました! 本楽曲のジャンルが、女性声優ファンはおよそ聞いたことがないで…

けんちゃん
2か月前
6

メーヤウのカレーと辛いものを食べたくなるわけ

早稲田大学のそばにあった伝説的なカレー屋「メーヤウ」。近年、有志の手によって復活したのです。メーヤウといえば、一度食べたらやみつきになる辛さ。辛くて辛い。中本で…

300
けんちゃん
2か月前
1

三宅香帆『娘が母を殺すには?』の問題点

 本書が提示するのは「母と娘の相互依存構造を娘の他者に対する欲望によって解除する」という結論である。しかし、問題はそう簡単には結論づけられないだろう。  という…

けんちゃん
2か月前
7

背骨から散らばる骨へ―「推し」を失った後で―宇佐見りん『推し、燃ゆ』読解

1 はじめにかつてオタク用語だった「推し」は、今では一般的に通じる言葉になっていると言って良いだろう。「推し」は、今では身近な存在なのだ。『推し、燃ゆ』は、そん…

300
けんちゃん
6か月前
10

りんご飴

りんご飴専門店のりんご飴を食べた。 祭りの屋台にあるようなりんご飴とは違って、りんごがみずみずしくておいしいのだ。 一口かじると同時にパリッとした飴の食感とシャ…

けんちゃん
9か月前
6

「プロレス的」という言い回し

 「プロレス的」という言い回しについて考えてしまった。もちろん、そのきっかけはTwitter上の塩村議員の発言とこれに対する反応といった一連の事件だ。  私たちが「プ…

300
けんちゃん
10か月前
4

痛みの当事者になりきらない

前回、今後生じる価値は突き詰めるとわからないのであるから、現時点では無根拠に、えいやっと判断しなければならず、それは尊いことだということを書いた。 今日も今日と…

300
けんちゃん
10か月前
4

文章に値段をつける

みなさんは、文字を売ったことがあるだろうか? 文字を売るというのは、そう、文章を売るということである。文章に値段をつけるということは、文章を買わせるということだ…

300
けんちゃん
10か月前
1

ドトール、ジャーマンドック、世間話

 今回、しばらくの間、本を読んでみて、自分なりの批評をできないか、と思ってやってきたのだが、上手く書けるようになったのか、それとも段々と下手くそになっていったの…

300
けんちゃん
10か月前
3

北浜くん、好きでもないのにその態度はなんだーアニメ『疑似ハーレム』【3話】感想

そういえば七倉はツンデレちゃんをするときだけ、ツインテの髪型にする「間」があるんだな。慌てて準備する時間が発生している。

北浜の行動はなに。わからんて。

七倉に思わせぶりなこと言ったり手を握ったり髪触ったり頭撫でたり一緒に狭いところ入ったり第二ボタン渡したり…

七倉が北浜のこと好きだから何とかなってるけど、コミュニケーションとして度を越えてるだろ。

どういうことなん。

北浜くんには感情あ

もっとみる

北浜くんはどういう感情なの?ーアニメ『疑似ハーレム』【2話】感想

劇中劇で演じる役になっていくみたいなのあったな。意味ありげな感じを出している。

七倉は北浜に好意を隠す気ではあるんだな。恥ずかしい。だから演技しちゃうって感じなのか。

それはそうと、北浜は七倉にいろいろやってるのどういう感情なの?

この二人は普段演技をする・求めるという関係だけど、ふとしたときに北浜の素の態度に七倉がドキッとするパターンが基本だ。

北浜は鈍感系の主人公なわけね。

「だいき

もっとみる

おれには北浜の気持ちがわからない!!!ーアニメ『疑似ハーレム』【1話】感想

さすが早見沙織声がいい。

演技することがコミュニケーションになっているってことから、演技を通してでしかコミュニケーションできない関係性になっていないか。これ続けていて大丈夫なのか。

北浜はどういう感情で七倉に演技を求めてるんだ?

オタクでキャラ要素しか好きになれないとかいうキャラじゃなさそうだし、実は既に七倉に惚れていて照れ隠しというわけでもないように見える。
七倉が自分を好いていることに気

もっとみる
撃たれたのは「トランプ」だったのか?ー政治家の「政治的身体」に目を向けて

撃たれたのは「トランプ」だったのか?ー政治家の「政治的身体」に目を向けて

撃たれたのはトランプの身体ではない。トランプの「政治的身体」だ。

先日演説中のトランプ氏が何者かに銃撃されて傷を負った。幸い傷は浅く命に別条はなかったようだ。

このニュースがセンセーショナルだったのは、物理的な生命に対する危険性によるものだけではなかった。トランプ氏は銃撃された後、ボディガードに囲まれながらわずかながらその場にとどまり右腕を空に掲げたのだ。そのヒロイックな映像への収まり方が見る

もっとみる
「雷雷雷」2巻の表紙絵がとてもえっちで驚いてしまった

「雷雷雷」2巻の表紙絵がとてもえっちで驚いてしまった

さっそくだが、2巻を読んで気になる点は、ダスキンがスミレに熱線を撃とうとした瞬間、ダスキンの頭に幼いスミレの笑顔が映り、「違うだろ…お前の役割はそうじゃない…」との声が聞こえたところだろう。

スミレが攫われて、「ダスキン」がスミレに移植されたのは、スミレを守りたいという者の意志によるものではないのか。1巻でスミレの心臓と「コア」の置換は、人間の技術では不可能であると説明されていたことと併せると、

もっとみる
みんなは「雷雷雷」1巻をどこかで読んだことがある漫画の寄せ集めだと言うが私はどれも読んだことがない

みんなは「雷雷雷」1巻をどこかで読んだことがある漫画の寄せ集めだと言うが私はどれも読んだことがない

市ヶ谷スミレ18歳、エイリアンに攫われる(そして、エイリアンから生える)。

なんじゃそれと思われるかもしれないが「雷雷雷」はそんなノリの漫画である。

舞台は、50年前に人類が地球外生命体(エイリアン)との戦争に勝利した後の世界だ。エイリアンは、二つの異生物、「宇宙害獣」と「宇宙害蟲」を残した。スミレはお金のために「宇宙害蟲」を駆除する仕事に就いていたのだが…という話。

私が気になった点は、ス

もっとみる
「推しの素晴らしさを語りたいのに『やばい!』しかでてこない 自分の言葉でつくるオタク文章術」から学ぶ「孤独にメモを取ること」の重要性

「推しの素晴らしさを語りたいのに『やばい!』しかでてこない 自分の言葉でつくるオタク文章術」から学ぶ「孤独にメモを取ること」の重要性

本書の内容は、タイトルのとおり。推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない人のための文章術だ。具体的にこうすればいいということが書いてあってわかりやすい。

中でも本書の中で、私が一番重要だと思ったのは、「他人の感想を見る前に、自分の言葉でメモを取る」ということだ。

人は、目にした情報にどうしても影響されてしまう。だから、「孤独にメモを取る」。これを自分なりの表現の出発点にするのだ

もっとみる
喜多村英梨『Roar of Shangri-La』リリース!

喜多村英梨『Roar of Shangri-La』リリース!

声優・アーティストの喜多村英梨の最新シングル『Roar of Shangri-La』が、7月7日にリリースされました!

本楽曲のジャンルが、女性声優ファンはおよそ聞いたことがないであろう(!)「アラビアンメタル」となっています。日本女性声優史上初のジャンルではないでしょうか。

「アラビアンメタル」とは「アラビア音楽」+「ヘヴィメタル」ですね。どんなサウンドなの?と思われる方は、聴いてみるのが早

もっとみる
メーヤウのカレーと辛いものを食べたくなるわけ

メーヤウのカレーと辛いものを食べたくなるわけ

早稲田大学のそばにあった伝説的なカレー屋「メーヤウ」。近年、有志の手によって復活したのです。メーヤウといえば、一度食べたらやみつきになる辛さ。辛くて辛い。中本で言えば北極くらい辛い。

辛いもの。わたし好きなんです。どうしても食べたくなるときがあるんです。

辛いものを食べていてよくあるのが「なぜわざわざ辛いものを食べるのか?」という疑念です。

辛いもの好きにはそれぞれ考えがあると思います。

もっとみる
三宅香帆『娘が母を殺すには?』の問題点

三宅香帆『娘が母を殺すには?』の問題点

 本書が提示するのは「母と娘の相互依存構造を娘の他者に対する欲望によって解除する」という結論である。しかし、問題はそう簡単には結論づけられないだろう。

 というのも、以下のような疑問が浮かんでくるのだ。

 第一に、本書の結論は、娘が他者に対して欲望を持つことをエンパワメントするというものであるが、本当に救われるべき(母に対する)娘は、そのような積極的な欲望を抱けないほどに弱った者なのではないか

もっとみる
背骨から散らばる骨へ―「推し」を失った後で―宇佐見りん『推し、燃ゆ』読解

背骨から散らばる骨へ―「推し」を失った後で―宇佐見りん『推し、燃ゆ』読解

1 はじめにかつてオタク用語だった「推し」は、今では一般的に通じる言葉になっていると言って良いだろう。「推し」は、今では身近な存在なのだ。『推し、燃ゆ』は、そんな現代の「推し」文化を象徴する作品である。それでいて、現代社会の生きづらさを扱っている作品でもある。

本作は、主人公のあかりの「推し」のアイドルがファンを殴ったことから始まる。ファンを殴った「推し」は、所属グループから離れ、最後には芸能界

もっとみる
りんご飴

りんご飴

りんご飴専門店のりんご飴を食べた。

祭りの屋台にあるようなりんご飴とは違って、りんごがみずみずしくておいしいのだ。

一口かじると同時にパリッとした飴の食感とシャクっとしたりんごの食感があって、すぐに飴の砂糖の甘味とりんごの果実的な甘みが層になって口いっぱいに広がる。

異なる食感と異なる甘みが次々と口の中を楽しませるわけだ。

考えてみると、りんご飴というのは不思議な食べ物である。

飴が表面

もっとみる
「プロレス的」という言い回し

「プロレス的」という言い回し

 「プロレス的」という言い回しについて考えてしまった。もちろん、そのきっかけはTwitter上の塩村議員の発言とこれに対する反応といった一連の事件だ。

 私たちが「プロレス的」というとき、プロレスのようなものを指しているのであって、現実のプロレスそれ自体は想定されてはいない。

 例えば「アンチのプロレス芸」と聞いた者は、アンチがリングに上がってプロレスの試合を行うことを指しているとは考えない。

もっとみる
痛みの当事者になりきらない

痛みの当事者になりきらない

前回、今後生じる価値は突き詰めるとわからないのであるから、現時点では無根拠に、えいやっと判断しなければならず、それは尊いことだということを書いた。

今日も今日とて読書をしていると、次のようなエッセイに出会った。

将来の不確実性に対する無根拠な判断を、目の前で痛みを訴える人がいる状況に引き直すなら、三木によると、知識よりも倫理を重視する態度になるのだ。

不確実であることが倫理的であること。一見

もっとみる
文章に値段をつける

文章に値段をつける

みなさんは、文字を売ったことがあるだろうか?

文字を売るというのは、そう、文章を売るということである。文章に値段をつけるということは、文章を買わせるということだ。文章を買わせるには、買う人にこの文章に価値があると思わせる必要があるわけだ。そうすると、文章の価値とはなんだろうという話になってくる。結論から言ってしまうと、時と場合と相手によるでしょう、ということになるだろうか。

例えば、裁判所に出

もっとみる

ドトール、ジャーマンドック、世間話

 今回、しばらくの間、本を読んでみて、自分なりの批評をできないか、と思ってやってきたのだが、上手く書けるようになったのか、それとも段々と下手くそになっていったのかは正直なところ、わからない。
 文章を読んで、書く、というのは基本的な作業でいるようで、突き詰めていくと無限に難しいことが改めてわかるという、まったく新しくもない経験をしたわけだ。もうそれは人生のテーマにすべきレベルのことなんだと思うし、

もっとみる