軍事に対する誤解が日本人に多い理由。 それは日本の大学で軍事学の講座が殆ど存在しないから。 特に日本国を牽引する政治リーダーや外交官に軍事学の教養が無いので国際社会で対等な外交にならない。 軍事学は戦争の本質を学び、戦争を避ける為にはどうすべきかを考える為の基盤となる学問。
軍事学の中で上官が部下を指揮する上で必須となる統御という概念がある。 いわゆるコマンド、指揮を成立させる為には上官と部下の間に強固な信頼関係が構築されている必要があり、部下から尊敬される上官でなければならない。 この本質を理解する経営者や管理職の人間を私はあまり見た事が無い。
軍事学は究極の実学である。 戦場の霧という言葉の通り戦場という状況は不確実性が高過ぎるので、明確に定量化したり理論化する事が最も困難な概念である。 だからこそ軍事学をしっかりと学び、戦争の本質を掴んで平和を実現する為に努力しなければならない。 世界平和を考えるのは当たり前。
戦争のダイナミクスを学ぶ。 これは決して戦争を肯定する意図は無いが戦争を未然に防ぐ為にも戦争の本質を学ぶ必要性がある。 結論から言えば戦場の霧に見られる様に、戦争という有機的な現象を理論化する事は永久に不可能である程不確実性が高い。 軍事学はある意味で究極の実学とも呼べる。
大局を見失わない。 常にマクロな視点を維持する事が、作戦を成功させる上では大事な要素となる。 何故なら個別具体的な目標は常に変動し状況によって陳腐化するリスクを孕んでいるからである。 常にマクロな視点を持たなければ現場の状況に振り回されて明確な作戦を遂行する事が難しくなる。
私は平和主義者である。 故に平和を希求する為にも戦争という現実から目を背けて思考停止になる事は避けなければならない。 歴史は繰り返すと言われる様に人類が戦争の本質について考えなければまた大規模な戦争が起きてしまう可能性がある。 故に残酷な現実と冷静に向き合う精神性が大切だ。
日本の武器輸出に関して。 単純に日本の防衛産業が活性化しある程度の経済効果が見込めるのと日本の世界に於ける軍事プレゼンスの意識が多少高まるので基本的には良い傾向であると捉えている。 だが政治の場面で武器輸出に関する議論があまり見えないので国民に対する説明責任があまり見えない。