(アリストテレス) 「より高貴な事柄について何かわずかなことを認識する方が、取るに足らぬ事物について多くのことを認識するよりもよりたのしい」
クレルヴォーのベルナルドゥスの著作「熟慮について」の一節は次の通りである。「一と呼ばれるすべてのもののうち、その首位に立つものは神の三位一体の一性である」。
稲垣良典『人格の哲学』(講談社学術文庫) 個々の人間が唯一、独自のこの個的存在であることに加えて、「絶対的」とも言える価値を有する「人格」であるのはいかなる根拠にもとづいてであるか。それは人間が精神的・霊的存在であることによってである。――p.156