逃げるネズミを小柄で生きたまま止めた尾張新陰流の徳川光友は、これは「連也」のおかげぞと言った。それを見た者達はその技に感心しきったのである。 斬るのではなく生かしたまま。 これが「最も難しい」。 光友の師である柳生連也は新陰流の宗家であり稀代の名人であった。