【2024.11.19】 今夜は代表戦! サッカーは楽しいだけでなく、チーム戦術や布陣などの勉強にもなり、面白すぎる。兵法(剣術や武士の戦略)を学びたい人は、ぜひ観たほうがいい。一流のサッカー選手は、個人としても武術に通じる身体技法やメンタルを身につけていて素晴らしい。 先日のアウェイ・インドネシア戦では菅原由勢選手が活躍できてよかった。菅原氏だから天神様(菅原道真)の一族だろう。前半は雨やピッチ状態などの影響もあり、敵に押される場面もあったが、後半になって雨がやみ、菅原選
多田容子(ただようこ) 作家 柳生新陰流兵法教師 古代心理学の探究者。 1971年生まれ。 京都大学経済学部卒業。 在学中に時代小説を書き始め、作品を読んだ友人の勧めで居合道部に入部。 卒業後、一般企業に入社するも退職、作家をめざす。 1996年から98年、時代小説大賞(講談社、朝日放送共催)で、三年連続最終候補の三作品に残る。 1999年、柳生十兵衛を主人公とした剣豪小説 『双眼』(講談社)でデビュー。 その後、長篇の時代小説を中心に作品を発表。 『柳影』 『やみ
第一回はこちら 秘伝、相伝の厳しさ 約二千年もの間、秘伝であったエニアグラムが広く世に知られたことは、ある種の大事件といえるだろう。極少数の賢者のみが学び、身につけていた深い知恵に、誰でもアクセスできるようになった。 特に、多くの科学的、近代的な心理学者が研究を始めたことは、エニアグラムに様々な変化をもたらしたと考えられる。古くからの秘伝が、近代心理学の影響を受けたのだ。 「秘伝」というのは、師が弟子の中から、これぞという人物を選んで奥義を明かすという伝承の仕方である
第一回からご覧になるにはこちら 前回の記事はこちら 昭和の時代劇の構造 戦後、敗戦国の日本では、剣術がほとんど過去のものとして葬られ、武士のイメージも大きく歪められた。 そんな時代に、何とか武士の「カッコよさ」を表現しようとしたのは、時代劇だろう。 江戸時代も多く取り上げられ、剣術もチャンバラという形で描かれた。 筆者が侍や剣に興味をもったのも、時代劇がきっかけである。 時代劇のヒーローは、自分のできないようなことを何でも実現してくれる。 非力な私たちの代わりに暴れ
第一回からご覧になるにはこちら 前回の記事はこちら 武士が示した慎ましさと、国を守るための勇気 日本の庶民は頭が良くて勤勉。中には、豊臣秀吉のような天才、傑物もいた。そんな侮れない民を統治する武士は、厳しい法を守り、油断なく知恵を深め、己を磨かねばならなかった。 多くの武士が、高い意識と能力で公に尽くし、平和の維持に貢献した。 日本の武士は、愚かで非力な民から一方的に搾取していたのではない。 武士の中には貧しい者も多く、彼らは私利私欲を捨てて国に奉仕していたのである
前回、第1回はこちら 敗戦国、日本と剣術 最近、戦後に習った日本の歴史が本当に正しかったのか、という疑問の声が高まっている。 昭和の大戦後、敗戦国となった日本はいろいろな制限を受け、それまでの伝統をかなり捨てざるを得なかった。 この過去が今、強く認識されるようになり、戦後の日本人の思想の偏りや不自然な教育、管理システムの是正が求められている。 昭和の時代、剣の世界も、もちろん敗戦の影響をもろに受けた。 日本人と剣は、昔から切っても切れない関係にあり、日本人の戦いがいく
今日、2023年8月22日は何の日でしょう。 夏休みの一日だと答える人もいるでしょう。 伝統的な暦や吉凶などに詳しい人なら、一粒万倍日(一粒の種が大きく実る吉日)と言うかもしれません。 世界情勢に関心のある人は、どこかで、ある大きな出来事が始まることを知っていて、注視しているところだ、と言うかもしれません。 どのような分野の人にとっても、大きな意味でも小さな意味でも、今に共通するキーワード。それは「自立」だと感じます。 これと似た意味で「主体性」という言葉も重要だと思いま
世界の古代心理学と「秘伝」エニアグラム 心理学というと、近現代の学問であり、欧米が発祥だと考える人が多いかもしれない。 しかし、これは誤解だ。 人間は古代から「心」というものについて探究しており、そこに一定の理や法則があることを知っていた。一部の賢者や学術者は、現代人の常識を遥かに超えるような深い叡智を身につけていた。 東洋では紀元前に孔子が儒学を創始し、二千年以上前から仁義礼智信という言葉や概念、感覚が定着していた。 こうした古代の東洋思想は、現代においては「心理学
はじめに 今、日本人は、本来の心と歴史を思い出すべき時だと感じている。 過去150年ほど否定されてきた武士の時代を正統に評価し直し、古代から続く自国の長い伝統を誇るべきだ。 そのための一つの鍵が「武道」であり、「剣」であると思う。 日本人は、剣とその心をずっと大切にしてきた。 剣は武器であっても、ただの武器ではなかった。 それはとても神聖なものであり、通常の刀の意味を超えた役割を有していた。 日本の剣の神は、かなり独特である。 力自慢の武神を倒し、最強の神といわれるが、
はじめに 皆さんは、職場で何か変だな、と感じていることはないだろうか。 学校や家庭なども含めた社会の中で、長年、疑問をもっていることや、違和感を覚えていることはないだろうか。 皆の言っていること、していることが、不自然だ、と感じることはないだろうか。 自分の本心を偽っている、と思うことはないだろうか。 それでいて、何となく「仕方がない」という諦めのような気持ちと空気に包まれてはいないだろうか。 この違和感やストレスは何なのか。 一つは、心と身体に無理がかかっているというこ
最近、原稿を書き過ぎて、机にかじりつき過ぎて非常に疲れた。 気分も落ち込み、何もやる気がしない。 仕方なく長時間、寝てみた。 少し回復したが、寝過ぎてもまた身体が弱る。 そしてまた、何もする気がしなくなる。 食糧を買ってきて、料理をして食べることすら、したくない。 典型的な悪循環だ。 しかし、筆者はこの状態に慣れている。 いろいろと、自分を治す方法を知っているのだ。 少し外を散歩するか。 おシャレな場所にでも行って気晴らしをするか。 どちらもよい考えだ。が、暑い季節とな
先日、2月15日にNHK BSプレミアム「英雄たちの選択 家康 絶体絶命!『金ヶ崎の退き口』の真実」が放送され、筆者はスタジオゲストとして出演した。 【番組内容の説明】 「金ヶ崎の退き口」とは、1570年、織田信長が朝倉攻めを行なった際、浅井長政の裏切りにより、突然、窮地に陥り逃亡した撤退戦のこと。徳川家康は29歳で信長に従っていた。大将の信長が逃げたため、徳川軍は前線に取り残され、危険な撤退戦を行なうこととなる。織田軍の中では、豊臣秀吉(当時は木下藤吉郎)が最後尾におり、
近年、世の中は大きな不安に覆われている。いろいろと疑わしいことが多く、何事においても慎重に判断し、行動する人が増えた。 よく言えば、皆が真面目で堅実になったといえるかもしれない。 若い人なども、大体、優等生的な言動をし、社会的規範から逸脱しなくなった。 マナーが良く、潔癖といえるほど、きちんとしている。
世界は多くの類似点や共通点をもち、「相似形」で成り立っている。 自然界に「相似形」が満ちていることは、すでによく知られている。木の葉の形と、木の概形はそっくりである。葉の中心を貫き、分かれていく葉脈は、まるで木の幹と枝だ。 人体においても、例えば指紋はずっと同形または相似形である。子どもが大きくなり、手が大きくなっても、基本的な指紋の特徴は変わらない。太っても、指の皮が古くなって再生されても、その個性的な模様は変わらないのだ。 「相似形」や「相似性」に気づけば、何らかの「不
私はゲストの一人としてスタジオ出演をし、徳川家康について熱く語ってきました。 兵法についてもいろいろと話しましたので、番組で採用されていることを祈ります。 https://www.nhk.jp/p/heroes/ts/2QVXZQV7NM/episode/te/WW284XJNY1/
本日20時~放送の『英雄たちの選択』NHK BSプレミアムに出演します。テーマは「金ヶ崎の退き口」。織田信長の朝倉攻めに従った29歳の家康は、浅井氏の裏切りをきっかけに危機に瀕する。この撤退戦についてかなり具体的な調査が行われ、興味深い内容の番組になっていると思います。