◆法律構成においても事実構成においても、個人の自由を擁護する先例的範例(判例を含む)をベースとして類推的にターゲットに投射していくことがキーとなる。この投射・認識過程は職人的となり実証主義と衝突する側面があるため、ときに実証を装い、あるいは同投射・認識過程がないかのように振舞う。
◆既知から未知をつかむには、近位項から遠位項を捉えて統合的理解に至る必要がある。近位項は実践に磨かれて心身になじんだものでなければならない。その人独自の語彙体系や事例群体系などの諸要素で構成された近位項体系であればこそ、遠位項を臨場感をもってその意味を全体との関係で統合できる。