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■ 其の291 ■ 青春と読書 10月号
定期購読している 集英社の「青春と読書 10月号」が届きました。
活字情報は自分の世界を広げたり、再認識をさせてくれます。
その中からいくつか抜粋します。
📕料理人村田吉弘さんへのインタビューから
世界のほとんどの料理は「糖質と脂質」を中心に構成されていますが、世界に一つだけ、「糖質とうまみ成分」で構成されている料理がある。それが日本料理です。
だから海外の人は、ものすごく不思議がるんですよ。きれいな色をした、カロリーの低い食べ物が、なんでこんなにおいしいんやろうと。今、世界の料理人のあいだで「UМAМI」は通用します。それから「発酵」の技術も世界で注目されていますね。
📘みつば百貨店おりおり便り 7 より
まるで清涼な月明りの粒子をふるわせるような、美しき虫の鳴き声に耳をかたむけるのが楽しみな季節がやってまいりましたが、いかがおすごしでしょうか。
本年もみつば百貨店では、鳥取県産の名梨《二十世紀》の宣伝特売会が催され、わたしも天界から転がり落ちた手鞠のごとき〝果物界の覇王〟の味わいを堪能いたしました。
📕メイド・イン・ジャパン 第3回 より
1963年の「SUKIYAKI」から57年後、BTSが「Dynamite」でアジア人アーティストとして2度目のビルボード「HIT100」1位を獲得、これは英語曲でしたが、同年に「Life Goes On」で韓国語曲で史上初の1位をマークしたました。半世紀以上、アジアの誰も頂点まで登り詰めるかなわなかったわけですが、ピンクレディーの「Kiss In The Dark」の37位も、けっして悪い順位ではなかったわけではありません。しかし次のことはいえます。
坂本九は幸運だった。ピンクレディーは健闘した。YМOは逆輸入された。しかしBTSはおそらく、狙いを定めて的を射抜いたのだろう。
📘表紙デザイン制作者へのインタビュー より
秋の果物、柘榴をモチーフにしました。柘榴の中には、たくさんの赤い粒が入っています。丸く可愛らしい外側と、グロテスクな内側のギャップが大きく、そんなミステリアスなところに惹かれました。
明るくポップなものより、陰があるものやわかりにくいものに美しさを感じます。それは私のなかに、反骨精神があるからかもしれません。
📕集英社新書「イマジナリー・ネガティブ」の書評より
たとえば、知り合い二人が話をしているところに出くわしたと考えてみよう。
自分についての噂話をしているのが実際に耳に入れば通常の投射、聞こえないのに自分の噂話をしていると思ってしまうのが異投射。さらに、何も目にしていないのにあの二人は私の悪口を言っているに違いないと思い込んでしまうのが虚投射ということになる。
我々の日常生活は、リアルな通常の投射だけで成り立っている訳ではない。多かれ少なかれ、異投射や虚投射にも彩られている。通常の投射だけしかない状況を考えてみると、シンプルではあるけれど、きっと面白くない日常だ。