子供の頃、何にワクワクしていた?と問われたら、私は迷わず『虫の生態観察』と答えるだろう。アリやクモの巣作り、ヤゴやセミの羽化――それらを畏敬の念をもって見つめる少女だった。コーチングの現場で、人が少しずつ変わりゆく姿も、同じように美しい。まさに『センス・オブ・ワンダー』の感覚だ。
「美しいものを美しいと感じる感覚、新しいものや未知なのにふれたときの感激、思いやり、憐れみ、賛嘆や愛情などの様々な形の感情がひとたびよびさまされると、次はその対象となるものについてもっとよく知りたいと思うようになります。そのようにして見つけ出した知識は、しっかりと身につきます」