2024年7月の記事一覧
「敦煌の莫高窟が世界遺産として評価される理由」世界遺産の語り部Cafe #8
本日は、中国🇨🇳の世界遺産【敦煌の莫高窟】についてお話していきます。
文化遺産の登録基準を全て満たす世界遺産
「雲崗石窟」、「龍門洞窟」とともに中国三大石窟に数えられる敦煌の莫高窟は、ユネスコ文化遺産の登録基準(Ⅰ〜Ⅵ)まで全て満たしている、稀有な価値を持つ世界遺産です。
莫高窟の「莫」という字は、“砂漠”の「漠」の字からさんずいが落ちたもので、意味としては‘’砂漠の高い崖にある窟‘’と
「セーヌ河岸に始まるパリ2000年の歴史」世界遺産の語り部Cafe #7
今回は、フランス🇫🇷の世界遺産【パリのセーヌ河岸】についてお話していきます。
パリを彩る構成資産の数々
世界遺産であるパリのセーヌ川河岸における登録範囲は、シュリー橋からイエナ橋までの約8km、それに加え、中州である「シテ島」、「サン・ルイ島」や区域内に架かる橋も含まれています。
セーヌ右岸では「パリ市庁舎」を始め、「ルーヴル美術館」、「シャンゼリゼ通り」を含む「コンコルド広場」(「エト
「‘’バアル神の申し子‘’ハンニバル・バルカと宿敵スキピオ・アフリカヌス」世界遺産の語り部Cafe #6
本日は、チュニジア🇹🇳の世界遺産【カルタゴの考古遺跡】についてお話していきます。
チュニジアの語源とルーツ
チュニジアという国名は、フェニキアの美の女神である「タニス」をフランス語読みした、首都チュニスに由来しています。
チュニジア国旗の中心に、女神タニスの象徴である赤い三日月が描かれていることから分かるように、チュニジアにはかつて「フェニキア人」によって築かれた古代都市国家が存在してい
「ティカル国立公園に見るマヤの神秘的世界観」世界遺産の語り部Cafe #5
本日は、グアテマラ🇬🇹の【ティカル国立公園】についてお話していきます。
マヤ文明の地
グアテマラは、メキシコ🇲🇽から少し南に位置する中米の国で、コーヒーの一大産地としても知られていますよね。
グアテマラの国名は、“森の多い土地”という意味のアステカ語「クアウテメラン」をスペイン語読みしたことが由来となりました。
名が表す通り、ティカル国立公園はグアテマラ北部の広大なジャングル地帯
「プラハ宗教改革-1.0」世界遺産の語り部Cafe #4
本日は、チェコ🇨🇿の世界遺産【プラハ歴史地区】と「フス戦争」についてお話していきます。
壮麗なボヘミアの都
数多の歴史的建造物を残すチェコの首都「プラハ」は、世界で最も美しいと評される街の1つです。
14世紀半ば、ボヘミア王カレル1世が神聖ローマ皇帝「カール4世(※ドイツ語ではカール)」として即位し、プラハは「神聖ローマ帝国」の首都となります。
芸術や教育を重んじるカール4
「“タルタロスの進撃”とスピシュスケー・ポドフラディエにそびえる天空の城」世界遺産の語り部Cafe #3
本日は、スロバキア 🇸🇰の世界遺産【レヴォチャ歴史地区、スピシュスキー城及びその関連する文化財】についてお話していきます。
東欧最大級の巨城
東欧最大級の【スピシュスキー城】は、スロバキアの首都「ブラチスラヴァ」から400キロほど離れた、レヴォチャ郡スピシュスケー・ポドフラディエに立つ名城です🏰
1780年に発生した火災でスピシュスキー城は廃城となりますが、元々は13世紀初頭に「
「ハワイ火山国立公園と女神ペレの神話」世界遺産の語り部Cafe #2
ハワイの巨大な2つの活火山
1987年に世界自然遺産に登録された【ハワイ火山国立公園】は、「マウナロア」と「キラウエア」という二つの巨大な活火山を有しています。
ハワイ火山は、世界で最も激しい火山地帯であり、地学的・生物学的な見地から重要な意味を持つことが、世界遺産の選定理由となりました。
実際、ハワイ語で‘’噴き出す‘’という意味があるキラウェアでは、20世紀中だけで45回もの噴火が確認
「ウィーン包囲とバタフライエフェクト」世界遺産の語り部Cafe #1
本日、晴れてブログを開設いたしました!
第1回目はウィーンのコーヒー文化にまつわるお話ということで、「ウィーン包囲とバタフライエフェクト」について綴っていきます。
第二次ウィーン包囲
トルコの前身である「オスマン帝国」が、現オーストリアの首都ウィーンを包囲した出来事である「ウィーン包囲」は、オスマン帝国最盛期の1529年、衰退へ向かう過渡期となる1683年の二度に渡って展開されました。
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