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2021年7月の記事一覧
2021年「暑い夏」を「熱く乗り切る」三冊
東京五輪、盛り上がってますね。
と言いつつ、私は見ていません。コロナとは関係なく、今回の五輪にはいろいろと思うところがあるから。
もちろん観戦して楽しんでいる人のことを悪く思ってはいません。一流のアスリートが見せる奇跡のようなプレーに感動し、勇気をもらったことは一度や二度ではないですから。スポーツって素晴らしいですよね。私はスポーツが大好きですし、本と同じくらいスポーツの力を信じています。
「イチオシ」を選べない理由
映画は2022年公開。てっきり今年だと勘違いしてました。9月に文庫が出ることと混同したのかも。ともあれ要チェックです。
ドラマ版では主人公の湯川学に「実に面白い」「さっぱりわからない」という有名な決め台詞があります。あれは小説では出てきません(少なくとも私の記憶にはない)。「半沢直樹」における「倍返し」も原作では決して代名詞的な使われ方ではない。でもこれらのおかげでキャラクターの色が視聴者にわか
2021年「真夏の3冊」
梅雨が明けて一気に暑くなりました。夏ですね。
夏といえば何でしょう。夏休み? 非正規書店員の私にそんなものはありません。でも夏休みと聞いて即座に頭に浮かぶ小説ならあります。
定番といえば定番です。ご存じ村上春樹のデビュー作。当時経営していたジャズ喫茶の営業終了後、お店で毎晩原稿用紙に書いたとか。
ひと夏の唐突な出会い、そして別れ。海とビールとフライドポテト。重大な何かが起こりそうで何も起きず
「大人の仕事」をする人びと
震災直後に連載が始まったから、たしかに10年ですね。荒木先生、おつかれさまです。
「ジョジョリオン」は前作「スティール・ボール・ラン」の終了から間髪入れずにスタートしたのですが、今回はどうなるのでしょうか? もちろん34年間続いた「ジョジョ」サーガが終わるとは思っていませんが。。。
個人的には先生の「短編」を読みたいです。ドラマ化した「岸辺露伴は動かない」も新作が気になるけど、できたら既存のキ
「単行本と文庫」≒「長編と短編」
ひとつ「本好きあるある」をご紹介します。
「単行本を買ったら、直後に文庫化した」
私自身、何度も体験しています。昨年だと小倉ヒラクさんの「発酵文化人類学」(木楽舎)がそうでした。でも角川文庫に加えられたときは素直に嬉しかったです。それだけの価値を持った名著なので。
発酵文化とは偉大なる自然との共存であり、人の生きる知恵の結晶でもあります。「無いものを嘆くのではなく、あるものを最大限に活用して
芥川賞作家の思い出①
皆さんは「芥川賞作家」と聞いて最初に誰の名が浮かびますか?
私は中村文則(なかむら ふみのり)です。彼の代表作「掏摸」(スリ)に出会うまでは「現代文学は当たり外れが激しい」「小難しいテーマや前衛性に囚われて話があやふや」「太宰や三島や漱石を読む方が間違いない」という偏見が少なからずありました。
ところが彼の小説は(少なくともデビュー作「銃」から「あなたが消えた夜に」ぐらいまでは)、私の好きな旧