2021年6月の記事一覧
「ゲリラ的作家活動」の先人
東京・表参道の青山ブックセンター。私の最も好きな書店です。先週買い物に行き、楽しい時間を過ごしました。
購入した「グッバイ・ハロー・ワールド」について読書メーターで書いたレビューを載せます。
ありえなくもない未来を描いたSF短編集。いずれも少なからずディストピアだが、一歩前に出る勇気と決意が日々の意味を変える点は現代と同じ。同性婚には賛成するが安楽死に関しては重要な論点(施術する主体は誰で方法
「直木賞」とは無縁の名作たち
皆さんは「無冠の帝王」と聞いたら誰を思い浮かべますか?
プロ野球だったら清原和博選手や前田智徳選手、K-1ファイターだったらマイク・ベルナルドやジェロム・レ・バンナ。プロレスラーだったら、かの「大巨人」アンドレ・ザ・ジャイアントでしょうか。
私が真っ先に連想するのはミステリィ作家・島田荘司です。
名前を知らない人も「占星術殺人事件」という題を聞けば「ああ」となるはず。本当にすごい作品でした。
直木賞の思い出 ACT2
「村上春樹は芥川賞を獲っていない」と言うと、けっこう驚かれます。でも私はむしろ直木賞の方に「なぜこの人が受賞していないのか?」という疑問を抱くことが多いです。
たとえば伊坂幸太郎。「重力ピエロ」「チルドレン」「グラスホッパー」「死神の精度」「砂漠」と五回も候補になっています。どれもページを捲る手が止まらぬ極上のエンターテインメント。チャレンジを続けつつ期待も裏切らない稀有な書き手のひとりです。な
「全世界が元気になる」3冊
おはようございます。本日はプロレスに興味がない人の胸にも刺さる「プロレスラーの書いた名著」を3冊、ご紹介させていただきます。
1、猪木詩集「馬鹿になれ」
文庫でも出ていますが、私は単行本で読みました。よく「アントニオ猪木は24時間アントニオ猪木だ」と評されますが、だからこそひとりでいられる瞬間の何気ない一言が深く染み渡ります。華やかな生活を満喫しているように見えるけど猪木さんも我々と一緒なんだ