アイデアノート20 ウルトラバイオレット型 協力と生きがい
組織にとっての太陽と人間にとっての太陽
組織にとっての太陽はコラボレーションにあり、人間にとっての太陽は生きがいにある。生きがいとはそもそも、各々の生きる存在目的が達成されているという感覚である。組織の目的はコラボレーションにあるのも同じで、それが存在する以上、避けては通れない価値観になるものこそ太陽になる。
この両者は、言葉では別物として扱うことができるが、その両者とも幸福と生きがいと同じで兄弟姉妹の関係にあり、非常に似た性質を持つ。コラボレーションがあって、実行を介してモチベーションが得られ、このモチベーションが持続することで生きがいの源泉となる。この一つの価値観に組織を集約することが本書の集約命題である。
「組織があるのは協力するためであり、協力して最終的に得たいものは人々の生きがいである」
この認識こそが、集約型パラダイムでは重要となる。
生きがいが組織の特色を作る
しかし、生きがいの源泉は一人一人で異なる。生きがいが同じ者はいない。人の数だけ生きがいに対する接し方がある。これこそが組織を特長付け、モチベーションを高める方法の違いを作る。
そしてターコイズ組織以降は、組織自体が人間のように振る舞うことから、組織自体が生きがいを持っている。その組織に所属するということは、この生きがいの源泉を自らの生きがいの源泉にもしようという思いが必要である。でなければ、コラボレーションは果たされない。
インディゴ組織までは命題の特色によって人々を引き寄せてきたが、ウルトラバイオレット組織では組織のより直感的なイメージと偏りによって人々を引き寄せる。
するとコラボレーションを最大化させるためには、やはり一定の生きがいの偏りが必要となる。この偏りのためには、エゴやより低次の欲求も重要になる。完全な白紙ではなく、それまでの組織が持っていた特色が映るからこそ、組織はコラボレーションとモチベーションの最大化ができるのだ。
この特色と、仕事内容の偏りがそれまであった組織の存在目的の代理となる。組織自体が考え持ち、命題に集約されていくからこそ、コラボレーションのための統率が取れるようになる。