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「人口問題」書籍とデータの視点から

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人口動態をみると何が考えられるか、そして裏付けとなる統計データがどうなっているかを把握できるマガジンです。
人口問題に関する書籍と自身の考え、そして政府統計を用いた学生数の推移などの記事をまとめています。 …
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記事一覧

統計データは見てるだけでおもしろい(人口問題・少子化をグラフでみる)

統計データは見てるだけでおもしろい(人口問題・少子化をグラフでみる)

今まで、学生数や人口動態の統計データについて、記事をまとめてきました。例えばこちらです。

これらの統計データは政府統計から取得したデータをTableauで表現しやすいように加工して、上の記事に仕立てています。

本記事では、いままで分析に利用してきた下記ファイル、リンクを公開しようと思います。
・人口動態のデータファイル(Excel)
・Tableauのリンク
 ※記事内では特定の年度のみしかお

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都心に人は増えてるの?外国人は増えてるの?(統計データを確かめる)

都心に人は増えてるの?外国人は増えてるの?(統計データを確かめる)

今年は国内でも海外でも、多数の選挙が行われた選挙イヤーでしたね。

大和総研のまとめによると、
G20のうち、11の国で国政レベルの選挙が行われたようです。

日本でも2024/9月に自民党総裁戦が行われ、2024/10月に衆議院選挙が行われたのは記憶に新しいです。

その中で論点の一つになっていたのが、d東京一極集中と地方創生です。

たしかに、テレビなどのメディアで、地方の少子高齢化が加速的に

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家計の貯蓄をみてみると・・・(グラフ付き)

家計の貯蓄をみてみると・・・(グラフ付き)

Webメディア、金融系メディアで「30歳台の平均貯金額は○○万円」、「貯金はいくらあれば大丈夫?」といった記事をよく見かけます。

政府統計のサイトを見ていたら、世代別の平均貯蓄額がでていたので、まとめてみました。

利用したデータは下記で、二人以上の世帯の平均値に関するデータになります。

では、さっそく見ていきましょう。

1.年齢階層別全体感最初に全体感の時系列の数値です。
項目は、下記とな

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学生数って実際どれだけ減ってるのか確かめてみた

学生数って実際どれだけ減ってるのか確かめてみた

少子化が進んで、小中学校の統合や、クラス数の減少などニュースになることが多いので、一度でもグラフに落としてみました。

データは政府統計からまとめて落としております。
estatからは整形したデータが取れるのでおすすめです。

学生数の推移要点

○小学生〜大学院生までの学生数
・最大: 1985年の2,411万人
・最小: 2024年の1,494万人(38%減)

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学生数って実際どれだけ減ってるのか確かめてみた  ー小学生編ー

学生数って実際どれだけ減ってるのか確かめてみた ー小学生編ー

先日は下記の記事で全国の学生数の推移をまとめました。

今回は小学生数の推移について、都道府県別に見てみましたので、紹介しようと思います。

小学生数の推移要点

○地域別の小学生数の状況
・東京が常に1番多い。
・2000年代前半まで多くの都市で下降傾向となっている。
・東京・神奈川・大阪・愛知の主要都市は、2000年から2010年頃まで増加にとなっている。
・東京は2010年以降から現在まで増

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学生数って実際どれだけ減ってるのか確かめてみた  ー小学生編2ー

学生数って実際どれだけ減ってるのか確かめてみた ー小学生編2ー

今回は小学生数の分析の第二弾として、都道府県別の比率はどうなっているのかを確認しようとおもいます。

小学生数 都道府県別比率の推移

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首都圏に人は増えてるの? 人口動態まとめ  〜首都圏人口編〜

首都圏に人は増えてるの? 人口動態まとめ 〜首都圏人口編〜

ニュースをみていると、
・地方から都心に人口が集中している。
・外国人が昔より増えている

などなど、人口動態に関する話題がよく出てくる。

そこで、改めて政府の統計データを見ても本当なのか確かめたくなったので、グラフにまとめてみた。

表現方法はTableauを使っていて、
ダッシュボードをもとに都道府県別に見ていきます!

首都圏の人口って増えてるの?まず、そもそも首都圏の人口は増えているのだ

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【読書メモ #16】ダイバーシティ 女性活躍はなぜ進まない?

【読書メモ #16】ダイバーシティ 女性活躍はなぜ進まない?

私はダイバーシティ、その中でも女性活躍については、かなり課題意識を持っている。

単純に人口動態として、生産労働人口が急激に減少しているので、人手不足の観点から、専業主婦(専業主夫)でなく、働き手が増えた方が良いと思っている。

下記読書メモで触れたが、働く人がいなければお金があっても使えない状態になるからである。
スーパー、コンビニなどの小売が特に影響が大きいと思うが、人がいなければ店舗運営を維

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【読書メモ #20】未来の年表 人口減少日本でこれから起きること

【読書メモ #20】未来の年表 人口減少日本でこれから起きること

今年(2024年)の出生数について、先日下記記事がでた。今年上半期の出生数は33万人で、1年間の出生数が初めて70万人を割る見込みとのことだ。
政府統計によると、30年前の1994年の出生数は123.8万人とのことで、この30年で凡そ半減したようだ。

一方、合計特殊出生率でみると、
・2023年 1.20
・1994年 1.50
であり、出生数半減ほどの衝撃はない。(それでもとても低いが)
30

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【読書メモ #30】#生涯子供なし なぜ日本は世界一、子供を持たない人が多いのか

【読書メモ #30】#生涯子供なし なぜ日本は世界一、子供を持たない人が多いのか

日本は先進国の中で最も高い「無子率」を記録している国であり、OECDのデータによれば、1970年生まれの女性のうち50歳時点で27%が子供を持たなかった。

SNS上では「#生涯子供なし」というハッシュタグが生まれ、さまざまな声が集まったが、それは単なる個人の選択にとどまらず、日本社会全体が抱える課題を浮き彫りにしている。

本記事では、書籍「#生涯子供なし なぜ日本は世界一、子供を持たない人が多

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【読書メモ #31】データ分析をビジネス成果につなげる鍵とは

【読書メモ #31】データ分析をビジネス成果につなげる鍵とは

データ分析という言葉は、ずっと昔からあるし、Excelに慣れ親しんでいる現代人には当たり前の言葉だと思う。

けれども、「データアナリスト」というワードや、「ビジネストランスレーター」など、関連する肩書きが今だに出てくる。

それほどビジネスにおいて、重要であるとともに、慣れ親しんでいる割に、実現できていないことの表れでもあるだろう。

今回紹介する書籍は、
「ビジネストランスレーター データ分析

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【読書メモ #33】若者流出―日本社会の「現在地」を考える

【読書メモ #33】若者流出―日本社会の「現在地」を考える

海外への出稼ぎなど、今年も海外で働くことの前向きさについてのニュースが多かったと思う。
寿司職人の話題が多かった印象もある。

今回紹介するのは、「ルポ 若者流出」だ。

本書『ルポ 若者流出』は、海外に移住した日本人へのインタビューを通じて、彼らがなぜ「日本を出る」という選択をしたのか、その背景と現実を描き出している。
過去最高の57万4千人という数字が示すように、「若者流出」という現象は一部の

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女性活躍社会は男性の機会減少社会か?

女性活躍社会は男性の機会減少社会か?

女性の社会進出が政治的にも、メディアに取り上げられても久しいが、まだまだ議論の余地があるし、家庭の家事・育児問題は毎年のように取り上げられている。

この変化は男性の働き方や役割にも大きな影響を与えるべきものだと思う。

私自身、子どもが産まれて生活環境がガラッと変わったし、残業もほとんどしなくなったが、職場からの視線は厳しい。

女性が社会で活躍するためには男性の協力が必要であるが、それが「男性

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