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【回顧録】24年度新歓シーズンの空手道部との関わり
4月、新生活の季節です。先日、一橋大学空手道部の新入生勧誘イベントがあり、OGとして勧誘のお手伝いをしました。このイベントは卒業生が参加することは少ないのですが、現役部員から是非来てほしいとプッシュされて参加しました。いくらコーチとはいえ、15近く歳の離れた先輩を勧誘に借り出すその勇気とフラットさに、良い意味で心を動かされました。
20年間色々な後輩を見てきましたが、今の学生に対して感じるの
パリ五輪の天候 マラソン競技を占う
先日、元女子マラソン選手でスポーツジャーナリストの増田明美さんとお話する機会がありました。話題は去年10月に行われた「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」の天気についてです。
パリ五輪の代表を選考するためのレースで、増田さんいわく、本番当日に天候が近いということで日程が決まったそうです。パリの平年8月は、最高気温25度、最低気温15度前後ですから、確かに東京の10月平年に近いわけです。
温暖化×スポーツ 先陣を切るJリーグ
私は気象予報士としてこのコラムでたびたび「地球温暖化とスポーツの関係」について書いてきました。地球温暖化によってスポーツがどのような影響を受けるかという観点が多かったのですが、今回はスポーツが「温暖化を緩和するためにできること」について書こうと思います。
スポーツにおける温暖化への「適応策」
地球温暖化の原因は温室効果ガスですが、温室効果ガス自体は一定程度は必要です。人間が急激に温室効果ガスを
女性アスリートと婦人科健診・スポンサー
2023年1月、大坂なおみ選手が第一子妊娠を発表しました。第一子出産時の母の年齢を日本と米国で比べると、日本では平均30歳なのに対し、米国では平均26歳。米国内としては平均的な年齢での出産予定となるようです。
元なでしこジャパンの澤穂希さんは、米国でプレーしていた時、十代の頃から婦人科で定期的な検診を受けているチームメイトが多かったのを見て、日本との違いに驚いたそうです。技術はトレーニングや
気象キャスターのジェンダーギャップ
東京キー局の気象予報士は、女性は(出産などを機に?)30代で番組から退くことが多くなっています。
この現状があると私は薄々気づき始めたので、出産できないことに絶望しました。出産でマイルドに引退することができないので、自分でセカンドキャリアを探さなければならないからです。
テレビ局の社員である局アナとは違って、気象キャスターは契約で出演していることが多く、出産後に再び画面や仕事に戻れる人は少ない
ジェンダー平等が求められる現代において「女性専用道場」の意義を考える
皆さんが「コロナ禍が明け始めた」と実感できた出来事は何でしょうか。まだ実感できていないという方もいるかもしれませんね。大変な中頑張っていらっしゃる方には本当に頭が下がります。
私は最近ようやく、自分がコロナ禍を克服し始めているのを実感する出来事がありました。
それは、空手の新しい道場に入会したことです。
その新しい道場とは、前回のコラムで紹介した、原宿にある女性専用のおしゃれな空手道場です。
「進化」に必要なのは「外部者」からの変革かもしれない
「空手道場」と聞いて皆さんがイメージするものは、屈強な男性が大声を出しながら突いたり蹴ったりして汗をかいている情景でしょうか。
去年、それとは真逆のイメージの道場が、東京の原宿に誕生しました。
道場に入ると、目に入ってきたのは、ピンク色の柱や扉。J―ポップの音楽が流れています。
訪れた私の口から思わず「えっ、ここが道場?」という声が漏れました。
更衣室もピンク一色で、シャワー、ドライヤー完
日本人の「ムラ社会」について
(こちらは2022年6月に共同通信社から地方紙向けに配信された「千種ゆり子の空てんき」記事です。共同通信社からは許可を得て、そのままの文章でnoteにも配信しました。内容は最新のものでない場合があります。)
私は今、東京大学大学院で社会心理学を学んでいます。先日授業で、日本人はアメリカ人に比べて、他者への信頼感が低いという調査結果を学びました。
正確に表現すると、日本人は自分の「内集団」に対す
トンガの海底火山噴火 親日のラグビー王国にも影響
1月15日、南太平洋にある島国・トンガ付近の海底火山が大規模な噴火を起こしました。衛星画像を見ても、まさに爆発的な勢いで噴煙が広がっています。
トンガ付近にはフィジー、サモアといった島国が分布していますが、これらの国々はラグビーW杯の常連国。特にトンガは親日国としても有名で、ヴァルアサエリ愛選手、中島イシレリ選手など、日本代表にもトンガ出身の選手が多くいます。キックオフ直前に踊りのような伝統的な
大学スポーツが危機に瀕している
(こちらは2021年3月16日に共同通信社から地方紙向けに配信された「千種ゆり子の空てんき」記事です。共同通信社からは許可を得て、そのままの文章でnoteにも配信しました。内容は最新のものでない場合があります。)
二~三月といえば、受験・合格発表シーズン。それは同時に、熾烈な新入生勧誘活動の幕開けでもあります。一人の新入生に対して上級生が十人近く群がり、チラシの渡し合い、声の掛け合い、腕の引っ張
スポーツの繋がりは地域防災にも活きる
(こちらは5月2日に共同通信社から地方紙向けに配信された「スポーツ随想」の千種担当回第二回の記事です。共同通信社からは許可を得てnoteにも配信しています。)
平成から令和に時代が変わった、この4月から5月。新入生や新社会人など、新しい環境で1カ月頑張った方も多いことでしょう。私も5年前の今頃、青森県で気象予報士としてデビューしたわけですが、初めての土地で初めての仕事、とにかくいろいろな初めて