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トンガの海底火山噴火 親日のラグビー王国にも影響

(こちらは2022年1月に共同通信社から地方紙向けに配信された「千種ゆり子の空てんき」記事です。共同通信社からは許可を得て、そのままの文章でnoteにも配信しました。内容は最新のものでない場合があります。)

1月15日、南太平洋にある島国・トンガ付近の海底火山が大規模な噴火を起こしました。衛星画像を見ても、まさに爆発的な勢いで噴煙が広がっています。

トンガ付近にはフィジー、サモアといった島国が分布していますが、これらの国々はラグビーW杯の常連国。特にトンガは親日国としても有名で、ヴァルアサエリ愛選手、中島イシレリ選手など、日本代表にもトンガ出身の選手が多くいます。キックオフ直前に踊りのような伝統的な儀式を行うことでも知られています。ニュージーランドのハカはあまりにも有名ですが、トンガはシピタウ、サモアはシバタウ、フィジーはシビという名前で、どれもとてもカッコイイのです。

ラグビーと災害でもう1つ思い出すのは、2019年W杯での出来事です。2019年台風19号による大雨の影響で、岩手県釜石市で予定されていたナミビア・カナダ戦が中止となりました。この試合は両国にとってW杯最終戦で、お互いなんとか1勝をと意気込んでいた中での試合中止でした。そんな悔しい状況にもかかわらず、カナダ代表は泥を片付けるボランティア活動を、ナミビア代表は市民を元気づけるための交流会を開催してくれたのです。

ちなみに、中止となったナミビア・カナダ戦を釜石市で実現しようという計画が去年あったのですが、新型コロナウィルスの影響で中止となってしまいました。

新型コロナのパンデミックによって、人と人のつながりを実感できない日々が続いています。そんな中ではありますが、あの時の恩を今度は日本が返す番。噴火被害を受けた南太平洋諸国に対して、何らかの支援をしていきたいと思います。

気象予報士 千種ゆり子

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