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「進化」に必要なのは「外部者」からの変革かもしれない

(共同通信社から地方紙向けに配信されている「千種ゆり子の空てんき」の2022年8月分記事です。共同通信社からは許可を得て、そのままの文章で掲載します。)


「空手道場」と聞いて皆さんがイメージするものは、屈強な男性が大声を出しながら突いたり蹴ったりして汗をかいている情景でしょうか。

去年、それとは真逆のイメージの道場が、東京の原宿に誕生しました。

道場に入ると、目に入ってきたのは、ピンク色の柱や扉。J―ポップの音楽が流れています。

訪れた私の口から思わず「えっ、ここが道場?」という声が漏れました。

楽しく写真撮影

更衣室もピンク一色で、シャワー、ドライヤー完備。

道場というより「ジム」と表現する方が正しいように思いました。

ピンク色の道場など、さぞかし怪しかろうと思ったアナタ。

なんとこの道場で指導をしてくれるのは、形の世界大会でも優勝経験のある岩本衣美里さんや、小・中・高・大すべてで日本一になった組手の山田沙羅さんなど、空手日本代表の選手たちなのです。

一流選手から教えてもらえる道場ということもあり、人気となっています。

この道場を作ったのは、都内のアパレル企業!

社員の皆さんに空手の経験はありませんでしたが、空手とフィットネスとの相性が良さそうと感じ、空手の動きを取り入れた独自のフィットネスを4年前に始めたそうです。これが思いの外好評で、空手自体を習いたいという声が多かったことから、空手道場が始まりました。

社会の価値観は常に変化するものです。

特に現代は変化のスピードが速く、その変化についていけなければ、廃れてしまいます。スポーツに限らずあらゆることに、そう言えるでしょう。

空手の神髄を理解し伝統を大切にした上で、「進化」させていく。それが、生き残りには必要なことだと思います。

空手の動きを取り入れたフィットネスやピンク色のジム風道場は、空手未経験者の発想で生まれました。

外にいる人の方が斬新なアイデアを思いつき、変革をもたらすことができるのかもしれません。


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