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日記

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柳流水の日記です。
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#半玉

【日記】ポモドーロ法二日目

 昨日はポモドーロ(25分何かに集中し5分休憩の合計30分を一セットにする時間管理法)を四セット、合計二時間『批評の解剖』を読んで過ごした。
 過去の文芸におけるスタイル、ジャンル、今でいうジャンルともまたずいぶん違うのだが、そういうものを理解しておくと、現代という時代のフィクションの区分がずいぶん狭いものなのだなということもまたわかってくる。
 いや、正確に言うと、ノースロップ・フライがそういう

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【日記】人間の肉眼の分解能はどれくらいなのか

 よく気になることがある。肝心なのは機械と人間と、今の技術で言うとどちらが優位なのかというのが気になる点ではあるが、結論から言うと、少し評価軸が違うらしい。
 コンピュータにおける、カメラやモニターの分解能というものは、基本的にすべての面が均一である前提である。たとえば、モニターの端の方は、あまり視線がいくことがないからその辺は省略して、……などということはしないし、していたら不良品として扱われる

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【日記】読書その他の時間管理

 これまた前にもやったことがあることで改めて始めるのだが、読書がどうしても一定時間集中して出来ないので、しっかり時間を計ってやることにした。
 正確に言うと、読書と語学と楽器それぞれの学習時間を確保するというのをやるのである。
 最初に試みたのは忘れもしないが高校卒業後に大学に入ることも出来ず(留年とかでもなく完全に諦めた)就職も出来ずに要はニートであった時代に、読書をその時期にできる最大限の時間

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【日記】ジョン・ケージの音

 もしかしたら、前にも書いたことかもしれない。そしたら申し訳ないけれども、昨日何も書いていないし、とりあえず思いついたことなので書きつけておく。

 ジョン・ケージの、没後十年の特集をNHKFMでやったことがあったらしい、今から十何年前のこと、その同録がユーチューブに上がっていたので、聞いていた。
 最初、静かに、クレッシェンドとデクレッシェンドを繰り返す足踏みオルガン、のように聞こえた楽器で、そ

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【日記】五大文芸誌を読む

 このままではいかんと思い、最新の小説の状況について知るため、五大文芸誌「文藝」「群像」「文學界」「新潮」「すばる」の、借りられる最新刊を図書館で借り、読める小説を片っ端から読んでいる。
 僕は受け付けない小説があまりに多いので、読み始めた最初の五、六作は諦めてしまった。
 藤野可織と、小山田浩子の文章は、読むことが出来た。いや、今こういう文章を読むことが出来るのかと、息を吹き返したような思いであ

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【日記】宅配レンタルというスタイル

 寒波が来ると言いながら、実際にはそれほど寒さの厳しくない一日。
 タルコフスキーの映画『ストーカー』を見ている。配信では、同監督の『ノスタルジア』なんかはあったりするのだが、『ストーカー』はない。ある作家が、これは絶対見ておけと書いていたので見ておきたく探しており、DVD等の宅配レンタルをやっている、ゲオで探して見つけた。
 宅配レンタルなんて、映像配信が回っていれば早晩廃れそうなものだと思って

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【日記】雪

 ツイッターが完全に終わっている。
 今まで何とか避けてきた、最適化されたホーム画面。フォローしている人を、時間軸に従って表示していくのでなければ、おすすめに従ったタイムラインというのはもうタイムラインではない。今までは選択ができたのに、いつの間にか強制的に、最初にそのおすすめのツイートが出てくるようになった。サードパーティーアプリを排除したのは、自分らに都合のいいタイムラインを構成できないからで

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【日記】フロンティア

 夏目昌和という人、紹介されるまでは知らなかったのだが現代音楽の作曲家で、ふと動画サイトのおすすめでその人の「重力波」という曲が流れてきたので聞いてみたら、とても良かった。
 曲といって普通の人が思い浮かべる曲ではない。今で言えば比較的近いのはアンビエントだろうか。本当はそれも違うのだが。音楽というより音響、ひとつの空間であるように感じた。音はそこにあるだけで、どんな音楽も空間だと言えなくはないの

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【日記】新しいこと

 ささやかな旅行に出掛けた。移動して、風呂に入って、寝て食べるというほどのもので、こうして抽象化してしまえば日常とどう違うのかわからなくなるほどのものだが、疲れた。遊びに行くには、遊ぶだけの体力がないといけない。もうすぐ三十六になる。遊ぶという年ですらなくなっていく。何かを楽しむ余裕を持つことにもつながるのではないか。日常から外れた何かを知る、ということにも。
 今回ではないが、何年か前に、日本で

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【日記】コーヒーネル

 前に書いたか忘れた。とあるコーヒー屋の店主と仲良くなり、いや、仲良くなったというのかわからない、少なくとも顔を見てあああの人ねと分かられるくらいには会話が弾み、ただ名前は言っていない。通い始めたのが去年の六月あたりで、最初の二回の入店の時に、コーヒーを淹れる道具としてコーヒーミルと、ネルをもらった。そのネルは新作らしく、新素材を使っているのでそこらで売っているネルとは違う、自分は巷で言われている

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【日記】大江健三郎のホットな時代の文を読む

 本当に、散文のジャンル分けがどうなるかが致命的で、重要で身動きにも似た重々しい意味を持っていた時代というのがあり、ただそれは当時にしても時代錯誤であるかもしれないが、それにしても何かと響いていたということはありそうだ。
 日付が変わるまで時間がないので取り急ぎ雑感だけ書き付ける。
 なぜジャズが特権的なジャンルとなり、今は形骸化してしまったのか、それもやはり当時の時代の風と、それを感じ取る感受性

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【日記】物語とは

 ノースロップ・フライの『批評の解剖』の続きを読んでいる。
 かなり詳しく、一つ一つの物語類型について腑分けしており、まず初めに悲劇というものに相当する形態を、過去から現代に至るまで辿っている。
 ギリシャ悲劇が一番わかりやすく、この場合母型というか、基本の型のように扱われる。時代が下って、ヒーローの冒険譚の中に、悲劇の要素が持ち込まれているという。悲劇は大きく恐怖と哀憐の情を引き起こすが、その恐

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【日記】チーズ

 チーズが好きな食べ物の一つで、詳しい人ほどではないけれどもいろんな種類のチーズを食べてきた。
 最初にハマったのは、ブルーチーズ系で、ゴルゴンゾーラとかそういったもの。僕は他の食べ物でも飲み物でも、クセの強いものを好んで頂くんだけれどもブルーチーズはその最たるもので、もう青カビがこちらに見えているっていうのが評価ポイント。蜂蜜を掛けて食べるとそのマリアージュに感激するのだが、だんだん受け付けなく

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【日記】戦場のメリークリスマスを見た

 想像力というか、細かいことを覚えて、何かを慮るという、何というか、精神にある程度余裕がなければ動かせない思考の動きみたいなものが、最近削れてきているのを感じる。
 どうでもいいことを、頭の中からどんどん端折っていく、という感じだろうか。
 先日、映画の戦場のメリークリスマスを見る機会があった。4kレストアされたからということだった。
 恥ずかしながら、この世の名作と言われている戦場のメリークリス

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