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2024年4月の記事一覧

【詞】冬の心

【詞】冬の心

少し暗いです

空の星を指で繋いでいた
自分だけの星座創っていた
星座はやがて夜の向こうへ消えていった
消えていった光が優し過ぎるんだ
強く柔らかく包み込むんだ
芝に寝転ぶ僕には壁が出来ているのに

この時間だけ、時間だけ味方でいてくれればいい
分からなくなっていく
冬の心、誤魔化さないでくれ
自分が分からなくなっている
冬の心、誤魔化さないでくれ
誤魔化さないでくれ

空の星を指で繋いでいた

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【詞】暁闇-2

【詞】暁闇-2

風声鶴唳のその刹那が 沈んでいく重力と
残る感覚に沿って 招く光に蠢いていく
思い出せない言葉 
電燈
さざめく雑踏の方へ
ひた走るクラゲに見えたんだ

立ち止まる僕は影 心は絡繰り屋敷のように
感情の仕掛が次から次へと
立ち止まる僕は影 心は嵐の夜のように
表情の木々を荒々しく

その暁闇の通りを今一度
粒子ほどの憶えを読み返す
また忘れるほどの遠雷から来る
雨に部屋から抜け出そう
冷えた風に悴

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【詞】marine

【詞】marine

未来の宿る水をずっと比喩にして伝えていた
夏 何気なく通り過ぎた 路次の石に眠る物
家の上の雲ほどに遠い世界を夢みてた
それは多分 どこまでも想像できる物だろう

夏になれば笑うことをさ
教室の左側 形にして書いていた
夏になるも悲しいことはさ
砂浜から紛らわしたく
海を見ていた

あの話やこの話を話せる距離だけね
昔には戻れないと砂を掴んだ

marine 底のない渦を
いつも巻いているだろ
m

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【詞】風のすみか

【詞】風のすみか

やがて晴れるウミユリに立ち、
二人どこまで行けるだろう
映画のような一息は
ベンチの雪を掻き消した
歌を込めるその月のまま
頬の海で眠ることも
鯱にもなれる記憶を膨らませ
雲の作る輪を
通り抜け

懐かしむのは砂に残る二つの足跡
夏を模写する 走りだす 
波間に見た宝の島
覚えていれば めくる余白に今遡る 
砂に見た二進数
すべては青の回想を強く

遠く指で描いてみた
光より走って
自分ではない靴

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【詞】抱擁

【詞】抱擁

鼠色の影、道端から
鴎、餌を食む海へ
停留所の椅子の熱から
この町ひとりぼっちの日々へ
大人になって思い出も失っていくものだし
剥がれるような幻みたい夏の
紛れていく枯草と
青と横断歩道を抱擁する

夕方に耳を震わす音が聴こえてきたんだ
すぅっと生活の川と重なる
夏の風は暖かく
すぅっと生活の川に囁く
風の知らせで会えるなら灯の下に戻りたい
次の雨までに

鼠色の影、道端から
鴎、餌を食む海へ

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【詞】桜

【詞】桜

汗とまた踏む階段の先の
晴れ間に過ぎた星一つ
街の影の間を通り抜けた日に
聞こえたら耳を澄ましてよ
手の平少しグラフィックのハート
きらめく遥かな魂
音の漣 ゆけ
二人は桜

二人は桜
自然とこぼれる涙はいつか
夜を模る記憶になって
何にもなれる表現となって
手の平にほらグラフィック深く
春の漣 ゆけ
二人は桜

“桜”
今、この軌道伝ってすぐそこに
今、あの川に描く流線

“桜”
今、川沿い伝う

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【詞】あの子

【詞】あの子

忙しくなる景色や飾る嘘で伸びる影
部屋に差し込む光の線
埃の目立つ中でただ
心の淵をなぞって記憶の中の人の背を見つけた
会話をしたかったけど、言葉が浮かばない
何も返せない

ぬるい風と雨降りしきる駅
これからのことと希望 傘を差して待っていた
あなたは来ないから ふいに傾く雨よ
それが最後だ

忙しくなくなる景色に歩く街の影と飾る笑み
部屋から消えてく光の線
埃を掃いた僕はまた
夕方の淵をなぞっ

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【詞】雨の轍

【詞】雨の轍

雨の轍消えた此処で
かの日の紅
忘れられないくらいの銀世界の虹
思い出した
君の話一つ聞かせて
嘘でもいいから
君の顔浮かび出した
アスファルトに立つ

ごめんね、そこで言葉の渦に
僕は回って夜な夜などこか
遠くの朝の踊る薫り
そこに居るからそこに居るから
カーテンの前で蹲る僕が重なる地平
君の話一つおしえて
日常の朝

雨の轍消えた此処で
かの日の儚い
忘れられないくらいの空を
思い出した
僕の

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【詞】嘘とリアリティ

【詞】嘘とリアリティ

おはよう全部忘れさせてよ
昨日とすべて違うんだ今日は
見慣れた街のあの景観も移り変わっていくんだよ今は

さよなら全部忘れさせてよ
昨日をすべて笑うんだ今日は
まどろむ星に鳴いた獣の声が聞こえて探すんだ今は

明日の私を通り過ぎて
明後日の君を見てみたいなんて
そういう思い 曲がる迷宮を
感覚だけで歩いてみるんだ

明日の空の大きさを知る
明後日の土に足跡が残る
そういう思い 一度きりの場所を

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【詞】題名のない...

【詞】題名のない...

通り過ぎた
焔みたい、紅い、紅い雲
夜の帷と
花の見える川面へ
きっと僕の言葉は泥濘
行ったり来たり
行ったり来たり
それでも伝えたいな
伝えたい


題名のない…
題名のない気分は
今を逆再生して
すべてやり直しそう
題名のない…
題名のない川面に
例えば、例えば
誰かを思い浮かべて

鮮やかに、鮮やかに
土手から見えたスターマイン
そうきっと知っていたはず
布団に入る前に
電柱、その先を照ら

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【詞】露光

【詞】露光

遠い場所で咳を一つするあなた
それを朝が1時間早く来る合図とか
大きな視点で考えてみて、暇をつぶす夜
同じく遠い場所で咳を一つする自分は
さらに1時間、朝を早くする

山道をカーライトで下
          る
           ように息をする
それは夜の独り言、あなたに対しての独り言
もうすぐ家が見えてきて、あなたのことも
じきに見えてくるだろう、そんな夜を重ねていく

轟音は希望の形をし

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【詞】桟橋

【詞】桟橋

桟橋に船が着く頃
夜は徐々に熱帯
眠りの横に流れる風を聴き
残る季節を指で数える

この生活の路線図は
膨大でまだまだ端のない
どこまでも道を描ける
そう駆け抜けていく

星羅の夏を響くあの日、花火の音
羽をゆらす鈴虫と隣り合わせ

桟橋に船が着く頃
夜は徐々に薄白くなり
水面に映る顔を見て
髪が伸びたことに気付く

この生活の路線図は
壮大でまだまだ知らない
どこまでも声は駆ける
そう駆け抜けて

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【詞】春の名前

【詞】春の名前

軋んだ冬のブランコに名前を落としてきたらしい
そのまま遠くへ来たもので、心配そうな君
隅々まで名前のある世界にもうすぐ春の兆し
浮かない顔をする君にも、そのうち
春は来るからさ 心配しないで

道は延々と柔らかい言葉だけ映すけれど
君の中では、そういうことじゃないだろうことを分かっている
君の名前を見つけることが宿命なんだと思っている
春の兆しを見つけたときは孤独ではないと思ってほしい

今、目に

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