見出し画像

【詞】露光

遠い場所で咳を一つするあなた
それを朝が1時間早く来る合図とか
大きな視点で考えてみて、暇をつぶす夜
同じく遠い場所で咳を一つする自分は
さらに1時間、朝を早くする


山道をカーライトで下
          る
           ように息をする
それは夜の独り言、あなたに対しての独り言
もうすぐ家が見えてきて、あなたのことも
じきに見えてくるだろう、そんな夜を重ねていく


轟音は希望の形をしている
あらゆる意味に輪郭を付けた夜の独り言
あなたに対しての独り言
もうすぐ空は白い気配で、眠りの中のあなたの影も
じきに見えてくるだろう、そうして朝が来る


迷いと世界を行ったり来たり、
迷いと世界を行ったり来たり


詩集"あのひと" より

短い詞になりました

"遠い場所で咳を一つするあなた〜" の冒頭が良いですね
"1時間早く来る合図" と考えるのは、長い夜の暇つぶしにピッタリなのかもしれません

"轟音は希望の形をしている
あらゆる意味に輪郭を付けた夜の独り言
"

ここもすきです、希望の形というのも色々考えられるワードに思えます

あらゆる意味に輪郭を付ける というのは、頭の中の雑念みたいなものに、これはこうかな あれはどうかな とアイデアを増やしていく といったイメージです


最近投稿した詞はこちらから!



最近投稿した詩集はこちらから!

いいなと思ったら応援しよう!