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#リハ専門職
リハ専門職の人材不足をマネジメントで乗り越えられるのか?
本noteは、2024年11月15日に開催された、全国病院経営管理学会 第59回大会のシンポジウムで筆者が講演した要旨です。
この内容は、全国病院経営管理学会リハ専門委員会の発足からこれまでの8年間の調査研究の結果に基づいています。われわれの活動の内容を多くの方々に知っていただき、業界を挙げてマネジメントの課題に取り組む契機になればと考え、事務局の許可を得て公開します。
外部環境の外観
プロフェッショナルとは、「通常と異なること」
五十路を間近に控えた年齢になり、はじめて漫才を劇場で観覧した。
観客は10代から20代の女性がほとんどだった。
同い年の同僚が苦労して4列目中央のチケットをとってくれた。
ステージ近くのほぼど真ん中に五十路間近のおじさん二人。
やはり目立っていたのだろう。
プロフェッショナルの芸人さんたちとは何度も目が合った。
そして、2時間弱の公演は、あっという間に過ぎていった。
プロフェッショナルの漫才は、
医療従事者の待遇(処遇)改善に思うこと
2024年9月19日、衆議院議員の小泉進次郎氏のX(旧Twitter)の投稿が、われわれリハ専門職の間で話題になっています。それは、現場のリハ専門職と意見交換を行い、リハ専門職の待遇改善に対してスピードを上げて対策を打ちたいという意思表示を示した投稿でした。
この投稿の内容は、われわれリハ専門職にとっては、とてもありがたい内容に感じました。薄給であるが故に、リハ専門職がその職務のやりがいを唱
リハ専門職は何を目指し、どう育成すべきなのか?
本noteは、全国病院経営管理学会主催「令和5年度リハ専門委員会報告会」で筆者が講演したイントロダクションの一部です。われわれの活動およびリハ専門委員会報告会の様子を広く知っていただくことを目的として公開しています。
多くの方が、リハ専門職の現在と未来を考える契機となれば幸いです。
リハ専門職は何を目指し、どう育成すべきなのか。その答えは、「間接的にも成果を示すことができる専門職を目指し、見通
なぜ、リハ専門職の介入は終われないのか
短期集中予防サービスというものがあります。これは、介護予防・日常生活支援総合事業(総合事業)による、要支援者等に対するサービスです。
短期集中予防サービスの目的は、① 生活のしづらさを解消する、② セルフマネジメントが可能になる、③ 地域資源を活用した活動的な生活を獲得するの3つで、週1回、全12回のリハ専門職との面談が中心となります。
つまり、身体を触らず、家にない器具を使わず、利用者が自分
回復期リハ病棟におけるリハ料包括化の流れ
本noteは、美原記念病院の石森卓矢ら(2023)の「回復期リハビリテーション病棟のリハビリテーション料包括化に関する検討」(社会保険旬報 No.2896:2023.7.1)の要旨である。
回復期リハ病棟は、2000年度の診療報酬改定で制度化された病棟である。その後、リハ専門職の配置が進み、現在では豊富なリハ量を担保することが可能となった。しかし、必要な患者であっても1日9単位が上限として設けら
リハ専門職が何気なく使う言葉は、対象者にどのような印象を与えるか?
本noteは、リハ専門職を含む医療従事者が、対象者に対して用いている言葉に対し、筆者が常日頃感じてきた違和感の一部を整理したものである。できるだけ多くの方の目に触れてほしいため、端的に整理したいと思う。
今回取り上げたい言葉は、”指導”と”評価”である。
リハビリテーションの領域においては、”退院時リハビリテーション指導”や”退院時訪問指導”、”作業療法評価等”の言葉が日常的に用いられている。
なぜ、若いうちの苦労を避ける傾向に我々は嘆くのか?
最近、Twitterを流し読みしていると、若いうちに進んで苦労しようとする人がいないといった嘆きが目につくようになりました。実際のところ、どうなんでしょうか。
下の図は、日本生産性本部[1]による、働くことの意識調査結果のうち、「若いうちは進んで苦労すべきか」と言う問いに対する回答のトレンドです。平成23年度から急激に「苦労すべきだ」と回答した割合が減り、「好んで苦労すべきではない」と回答した
なぜ、伝えたいことが伝わらないのか?
「江戸しぐさ」の例に、「時泥棒」というものがあります。これは、”断りなく相手を訪問し、または、約束の時間に遅れるなどで相手の時間を奪うのは重い罪(十両の罪)にあたる”という意味です。
私が考える「伝えたいことが伝わらない」ことによる大罪は、『相手の時間を奪うこと』に他ならないと考えています。「うまく伝わらなかったな、今度がんばろ。あは。」でも、「何で、最後まで話を聞いてくれないんだろ。くそ。」