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給料も人も欲しいという要望は実現可能なのか?
「給料はもっと欲しい。」
「そして、人も増やして欲しい。」
そうした要望が叶うのは、企業の収入が年々増え続ける成長期だけだろう。
従業員の給料は、基本的には企業の収入から支払われる。従業員1人あたりの給料は、企業が給料として支払うことができる金額を全従業員で分けた結果である。
つまり、従業員1人あたりの給料と従業員数は、トレードオフ(一得一失)の関係にある。
したがって、人を増やしつつ給
リハ専門職の人材不足をマネジメントで乗り越えられるのか?
本noteは、2024年11月15日に開催された、全国病院経営管理学会 第59回大会のシンポジウムで筆者が講演した要旨です。
この内容は、全国病院経営管理学会リハ専門委員会の発足からこれまでの8年間の調査研究の結果に基づいています。われわれの活動の内容を多くの方々に知っていただき、業界を挙げてマネジメントの課題に取り組む契機になればと考え、事務局の許可を得て公開します。
外部環境の外観
リハ専門職の直接的介入は、間接的介入に置き換えられるのか?
私たち、全国病院経営管理学会リハ専門委員会では、「リハ専門職の包括化を見据えた効果的・効率的な介入のあり方を創造し具現化する」ことをビジョンとして活動してきました。
本noteでは、2024年10月4日に開催した「全国病院経営管理学会リハ専門委員会報告会」における小生の講演「直接的介入は間接的介入に置き換えられるのか-リハ専門職が介入すべき直接的介入を明確化する-」の要旨を記します。
まず、私
プロフェッショナルとは、「通常と異なること」
五十路を間近に控えた年齢になり、はじめて漫才を劇場で観覧した。
観客は10代から20代の女性がほとんどだった。
同い年の同僚が苦労して4列目中央のチケットをとってくれた。
ステージ近くのほぼど真ん中に五十路間近のおじさん二人。
やはり目立っていたのだろう。
プロフェッショナルの芸人さんたちとは何度も目が合った。
そして、2時間弱の公演は、あっという間に過ぎていった。
プロフェッショナルの漫才は、
医療従事者の待遇(処遇)改善に思うこと
2024年9月19日、衆議院議員の小泉進次郎氏のX(旧Twitter)の投稿が、われわれリハ専門職の間で話題になっています。それは、現場のリハ専門職と意見交換を行い、リハ専門職の待遇改善に対してスピードを上げて対策を打ちたいという意思表示を示した投稿でした。
この投稿の内容は、われわれリハ専門職にとっては、とてもありがたい内容に感じました。薄給であるが故に、リハ専門職がその職務のやりがいを唱
なぜ、人材育成はOJTのみでは不十分なのか
経営資源は、人・物・金・情報に時間・知的財産を加えて6つあると言われています。これらの経営資源のうち、扱いによって価値が増減するものは「人(材)」のみです。
人(材)の価値を高めるためには、効果的で持続的な人材育成が必要です。その手段はいくつかありますが、OJT(On the Job Training)に依存する組織も少なくないように感じます。
ところで、有名なP.F.ドラッカーは、われわれリ
持続可能な組織マネジメントの実践と反省
第9回クリニカル・クラークシップに基づく作業療法臨床教育研究会研究大会が開催され、特別講演として「持続可能な組織マネジメントを目指したわれわれの実践と反省」についてお話をさせていただきました。
クリニカル・クラークシップに基づく作業療法臨床教育研究会は、以下の趣旨で設立された研究会です。
社会の要請に見合うOT有資格者の育成の課題は養成校のみではなく、われわれ臨床教育を行う側の課題でもあると感
なぜ、管理監督者と医療従事者は対立するのか
経営者および管理監督者と現場の医療従事者の対立の要因
わが国の医療業界は、少子高齢人口減少社会の影響により、病院経営はとても厳しくなると考えられています。組織が生き残るためには、外部環境に適応するだけでは不十分であり、経営者や管理監督者の視座は常に外部環境の進化の先にあることが重要と考えられています。つまり、経営者や管理監督者は、ビジョナリーであることが求められていると考えることができます。
リハ専門職は何を目指し、どう育成すべきなのか?
本noteは、全国病院経営管理学会主催「令和5年度リハ専門委員会報告会」で筆者が講演したイントロダクションの一部です。われわれの活動およびリハ専門委員会報告会の様子を広く知っていただくことを目的として公開しています。
多くの方が、リハ専門職の現在と未来を考える契機となれば幸いです。
リハ専門職は何を目指し、どう育成すべきなのか。その答えは、「間接的にも成果を示すことができる専門職を目指し、見通