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大河ドラマ「光る君へ」感想

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大河ドラマ「光る君へ」の感想をまとめています。
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#藤原道長

大河ドラマ「光る君へ」第37回~『紫式部日記』よりドラマを読み解く

大河ドラマ「光る君へ」第37回~『紫式部日記』よりドラマを読み解く

こんばんは、もちまるです。
今回は「光る君へ」で出て来た2つの場面を『紫式部日記』から読み解いていきたいと思います。

考察にあたり、『ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 紫式部日記 紫式部/山本淳子=編」を引用、参考にしています。

製本の場面

まず始めは、出産を終えて天皇のもとに戻る中宮彰子が、
お土産にと『源氏物語』を製本する場面。

内裏へのお帰りが近い時期、かなり忙しい時にも関わらず

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大河ドラマ「光る君へ」第36回~紫式部と道長の和歌について考察する

大河ドラマ「光る君へ」第36回~紫式部と道長の和歌について考察する

こんばんは、もちまるです。

今回は、大河ドラマ内で紫式部と藤原道長の和歌のやり取りがありました。

その和歌解説を行っていこうと思います。

この一連の流れについては、『紫式部日記』に描かれていましたので、
今回は、『紫式部日記』から引用や考察を行っていきます。

まず、紫式部が詠む和歌。

道長の娘、中宮彰子が産んだ皇子様の五十日の祝いの席で、
道長から和歌を詠むように言われ、詠んだ和歌です。

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大河ドラマ「光る君へ」第27回~屛風歌について(藤原公任の和歌より)

大河ドラマ「光る君へ」第27回~屛風歌について(藤原公任の和歌より)

こんばんは、もちまるです。

2週間ぶりに「光る君へ」が放送されました。
待望の…!という事で今回も感想回です。

今回は、書きたい事が山盛りでどうしようか迷ったのですが、やはり大学で勉強していた屏風歌について触れたいと思います。

恩師とも言える先生が屏風歌を研究されていてよく授業でも取り上げられるテーマでした。

最初、屏風歌と聞いたときは何ぞや?
という感じだったのですが、今回ドラマで再現さ

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大河ドラマ「光る君へ」第26話~まひろと宣孝について考える

大河ドラマ「光る君へ」第26話~まひろと宣孝について考える

こんばんは、もちまるです。

近頃忙しくて、記事を書く余裕がありませんでした…
今回はライトな感想回にしようと思います。

さて、今回は主人公まひろと夫藤原宣孝の関係性が、興味深い点でした。

まひろを愛しているように見えた宣孝ですが、他にも愛する女性がいそうな雰囲気…
当時の一夫多妻制のなんと辛いことだろうと思います。

当時は、通い婚が主流とも言われており、女性は夫がやって来るのを待つ立場。

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大河ドラマ「光る君へ」第19話〜藤原公任と百人一首の和歌

大河ドラマ「光る君へ」第19話〜藤原公任と百人一首の和歌

こんばんは、もちまるです。

今回も「光る君へ」の話です。

道長がどんどんと偉い立場になり、いよいよという感じがしてきました。

今回は、道長・公任・斉信・行成が集まる場面で、公任が風流に生きると言った趣旨の発言をしているのが気になりました。

確かに、公任といえば第一イメージが風流人。

政治というよりも、和歌や漢詩といった文学面での方が印象的なイメージがあります。

今回は、藤原公任に少しス

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大河ドラマ「光る君へ」第15回~道長と伊周の弓争い

大河ドラマ「光る君へ」第15回~道長と伊周の弓争い

こんばんは、もちまるです。

今日は、大河ドラマの感想です。
少し投稿が遅くなってしまいました。

今回は、たくさんの見どころがあったのですが、
道長と伊周の弓争いの場面について書いていこうと思います。

ネタバレありますので、ご注意ください。

道長は、藤原道隆の弟。
伊周は、道隆の息子。

つまり、道長にとって伊周は甥に当たるわけですね。

今回は、道隆の元を訪れた道長が伊周と弓争いを行います

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大河ドラマ「光る君へ」第12話~道長の仮名文字

大河ドラマ「光る君へ」第12話~道長の仮名文字

こんばんは、もちまるです。

最近、大河ドラマの感想ばかりになっていますが、今日も大河ドラマの感想になります。
ネタバレありますので、ご注意ください。

今日は、「仮名文字」のお話。

仮名文字とは…

いわゆる、ひらがなとカタカナですね。

ドラマ内で藤原道長が、仮名文字を練習する場面がありました。

この仮名文字、私も大学時代に必修の授業で勉強していました。
くずし字講座みたいなものでしょうか

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大河ドラマ「光る君へ」第11話~古今和歌集を考察する

大河ドラマ「光る君へ」第11話~古今和歌集を考察する

こんばんは、もちまるです。

今日も「光る君へ」の感想を書いていきたいと思います。
ネタバレありますので、ご注意ください。

今回は、倫子サロン(勝手に名付けた)が出てきましたね。
源倫子さんのおしとやかな平安女子感たまりません。
そして、赤染衛門さんのかっこいいこと。
才気あふれて教養に満ちていて素敵ですね。

今回、倫子サロンでは『古今和歌集』の和歌が紹介されていました。

前回も『古今和歌集

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大河ドラマ「光る君へ」第10話~道長の和歌を考察する

大河ドラマ「光る君へ」第10話~道長の和歌を考察する

こんばんは、もちまるです。

今日は、大河ドラマ「光る君へ」第10話の感想です。

今回は、主に道長がまひろに宛てた和歌について考察していきます。
大学で勉強した知識、WEBサイト、書籍を参考に自分なりに考察していくので良ければ覗いていってくださいね。

大学時代に和歌の勉強もしていたこともあって和歌が出てくるととても嬉しくなります。

今回も道長がまひろに宛てた歌はどれもドキドキしてしまう恋の歌

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大河ドラマ「光る君へ」第9話~痛む心と物語の意図

大河ドラマ「光る君へ」第9話~痛む心と物語の意図

こんばんは、もちまるです。

今日は大河ドラマ「光る君へ」第9話の感想です。

がっつりネタバレありますので、まだ見てない方は要注意です。

さて、今回はとてもとても心が痛くなりました。

ドラマを見てここまで心が痛くなったのは久しぶり。

何ていったって、ドラマで重要な役割を果たしてきた直秀ら散楽一団が殺されてしまうのですから。
(直秀を応援し始めてすぐにこんなことになるとは…)

いつもは、歴

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大河ドラマ「光る君へ」第8話〜道兼を見て考える

大河ドラマ「光る君へ」第8話〜道兼を見て考える

こんばんは、もちまるです。

投稿が遅くなりましたが、第8話が放送されましたね。

個人的には、先週の打毬シーンを振り返る場面が印象的でした。

普段はキリッとした赤染衛門も楽しそうにお話している姿にウキウキ☺️

赤染衛門役の凰稀かなめさんは、宝塚の男役だったので、男役姿にすっかり慣れてしまって、平安女子の姿にまだ慣れない私です。
(とても素敵な赤染衛門さんに古典を習いたいと思ってしまいます😉

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大河ドラマ「光る君へ」第7話〜打毬と『源氏物語』そして道長

こんばんは、もちまるです。

今回は、「光る君へ」第7話の感想です。
ネタバレありますので、ご注意ください。

今回の見どころといえば、「打毬(だきゅう)」でした。

藤原道長を始めとするイケメン貴公子たちが
馬に乗ってボールを杖で打つ、とってもかっこいい姿が印象的な場面でした。

柄本佑さんを始め、出演されている俳優の皆さまが、
馬に乗ってボールを杖で打つというのは、どれ程大変な事かと思いました

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大河ドラマ「光る君へ」第6話〜和歌を考察する

大河ドラマ「光る君へ」第6話〜和歌を考察する

こんばんは、もちまるです。

今日は大河ドラマ「光る君」第6話の感想です。
今回は、和歌をキーワードにドラマを振り返りたいと思います。
ネタバレありますのでご注意ください。

まず、一つ目の和歌。

主人公まひろが、源倫子たちの勉強会にて、
『蜻蛉日記』について話す場面がありました。

その際に、登場したのがこの和歌。

この和歌は、『蜻蛉日記』の作者道綱母が『蜻蛉日記』の中で、
詠んだ和歌とされ

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大河ドラマ「光る君へ」第4話感想〜平安の歴史と文化〜

大河ドラマ「光る君へ」第4話感想〜平安の歴史と文化〜

こんばんは、もちまるです。
今回は、大河ドラマ「光る君へ」第4話の感想です。
ネタバレありますので、ご注意ください。

今回も印象に残った場面をピックアップして書こうと思います。

まず、印象的だったのは平安時代の政治の黒さ。
藤原兼家を中心に、天皇に毒を盛って早く退位させたり、
権力を持ってのしあがる為の策略がすさまじい。

道長の父、兼家はこんなにも黒い存在だったのだろうか…
と改めてドラマを

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