伊織

ポップカルチャーは衰退している

伊織

ポップカルチャーは衰退している

記事一覧

キャベツ日記

不思議な一日だった。 大好きで腹立たしいあの子が帰ってきて、お金がないのにお酒を飲み歩いて、好きな人に会って、笑ってイライラしてグニャっとした感情のまま眠った日…

伊織
6時間前
1

覚書

終わりかもなぁって思ってるときにこそとんでもないご褒美が舞い込んできちゃうの、人生って感じ。 もう二人で会うことはないかもって思ったから、終わりなんだろうなって…

伊織
1日前

愛って?

愛ってどこにあるんだろう? 恋人と見つめ合うときやセックスやプロポーズの瞬間に愛はあるんだろうか。 それはそれでいいと思うの。 じゃあ自分に対する愛っていつあるの…

伊織
5日前
1

2002~

ほら、あたしたちは言葉なんてすぐ忘れてしまうから。誰にも届かないこんな場所にでも書いておきましょう。あたしの言葉はいつかのあたしを救う。他の誰かにもきっと届く。…

伊織
8日前
1

Rain

たった1回の、ほんの数十分のキスとセックスで舞い上がってたあの日のあたしはきっと誰よりも可愛くて幸せだった。 もう一週間も連絡を取ってないのに、かける言葉も会う口…

伊織
8日前
1

forget me

あーあ。また来たな。 一瞬で頭の中が死にたいだらけになる。 可愛らしい花束は枯れて花瓶の水は緑に濁ったままカビた本棚の上でうなだれている。 肌が痛くて赤くて血が出…

伊織
1か月前
3

カタオモイ

ミントグリーンで揃えたキッチン家電。 青いグラデーションのレースカーテン。 ずっしりでっかい一人用のソファ。 黄色と白とベージュの可愛らしい花束。 ここはあたしが作…

伊織
1か月前
2

ピクニック

ふっと思い出したあの7月の記憶がまたあたしを苦しめる。胸がぎゅっとして心を殺す。 夏は嫌いだ。 どこかへ行ってしまいたくなる。 けどそんなとき、簡単にどこへも行けな…

伊織
1か月前
2

BLUE

生きようと思ってたのにな。 大好きだったのにな。 結局あたしはあたしが嫌いなんだよな。 汚い。 頭から爪先まで全部なんにも綺麗じゃない。 左目だけと目を合わせていた…

伊織
1か月前

ブチギレ行進曲

美人だから仕方ないねって? そんなわけねえだろばーか。 あたしだって普通の人間だよ。 普通に金払って乗ったバスやタクシーで絡まれて、煙草を買いにいっただけのコンビ…

伊織
2か月前
1

ガーベラ

すべてのことにはいつか終わりが来る。 あたしのお城はたった半年でなくなった。 第二のお家みたいなあの店ももうすぐ誰もいない空っぽの箱になる。 あたしの人生も、彼と…

伊織
2か月前
5

スコーピオン

愛おしくて何度見つめてもドキドキする。 初めてのキスがこんなにも待ち遠しくて嬉しかったのなんて初めてじゃないか。 軽く唇が触れただけでふわっと笑って眠ったあなたの…

伊織
2か月前
1

今日の書き散らし

渋谷のコインランドリー。ガラガラと回る乾燥機の熱気の側でタバコを吸うあの時の夕暮れのオレンジをよく覚えている。 お金がなくて何時間も歩いて帰ったあの日の自由が丘…

伊織
2か月前

ひまわり

誰にも言えない話をあたしに打ち明けてくれる嬉しさ。夏の楽しみにあたしを引き入れてくれる嬉しさ。一人の夜に、何気ない食事の時間に、思い悩む世界に、あたしを混じり合…

伊織
2か月前
1

デルフィニウム

さようなら。 なーんて。 結局まだあたしは生きてんだよな。 そんなもんなんだよな。きっと。 人生なんてさ。 死ぬ勇気すらねぇことなんてずっと知ってたんだよ。それで…

伊織
5か月前
2

死にたい、が死のう、になった。 まだ大丈夫、がもういいや、になった。 何度この部屋を片付けてもまたすぐに散らかる。 何度身体を売ってもお金はずっとない。 何度嘘を…

伊織
5か月前
4

キャベツ日記

不思議な一日だった。
大好きで腹立たしいあの子が帰ってきて、お金がないのにお酒を飲み歩いて、好きな人に会って、笑ってイライラしてグニャっとした感情のまま眠った日。
あたしの代わりに誰か、あの人にあたしのことどう思ってんの?って問いただしてほしかったはずなのに、いざ目の前にそんな展開が訪れてしまったら、お願いだから黙って、余計なことを言わないで、そっとしておいてなんて気持ちになってしまってあの子の口

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覚書

終わりかもなぁって思ってるときにこそとんでもないご褒美が舞い込んできちゃうの、人生って感じ。
もう二人で会うことはないかもって思ったから、終わりなんだろうなって察したから、あなたの好きだったロングのエクステを外して、それでもとびきり可愛いあたしで会いに行ったのに。
髪切ってかっこよくなっちゃってさ。
いつも通り楽しく遊んじゃってさ。
やっぱり好きだなって思っちゃうじゃんか。
人前でべたべたすること

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愛って?

愛ってどこにあるんだろう?
恋人と見つめ合うときやセックスやプロポーズの瞬間に愛はあるんだろうか。
それはそれでいいと思うの。
じゃあ自分に対する愛っていつあるの?
まず一番にあたしがあたしを愛さなきゃ誰にも愛されないっていうのにさ。
あたしはね、生活の中に愛があると思うの。
鍋に残った箸でつかめるかどうかもわかんない細かい具材を集めてるときや、むくみを取りたくて必死に脚をマッサージするとき。

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2002~

ほら、あたしたちは言葉なんてすぐ忘れてしまうから。誰にも届かないこんな場所にでも書いておきましょう。あたしの言葉はいつかのあたしを救う。他の誰かにもきっと届く。
死にたくて泣いた夜に、寂しくてうずくまる夕暮れに、昔を思い出して喉の奥が締め付けられるような朝焼けに、あったかいコーヒーと傷を舐めるようなほんの少しの言葉があれば、眠るときに枕を濡らさずに済むかもしれない。
そのおかげで明日も生きていける

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Rain

たった1回の、ほんの数十分のキスとセックスで舞い上がってたあの日のあたしはきっと誰よりも可愛くて幸せだった。
もう一週間も連絡を取ってないのに、かける言葉も会う口実も見つけられないあたしはきっともうあなたのことを好きじゃない。
ずっとあなたにはあたしだけの男でいてほしかったのに、そうじゃなかったから。
目の下の笑い皺が深くなるほどにっこり笑って話しかけるのも、いつも一緒に歌う曲も、お酒を飲んで一緒

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forget me

あーあ。また来たな。
一瞬で頭の中が死にたいだらけになる。
可愛らしい花束は枯れて花瓶の水は緑に濁ったままカビた本棚の上でうなだれている。
肌が痛くて赤くて血が出て、夏なのにボロ雑巾みたいな肌を隠すような服しか着れない。
こんな思いをして今まで生きてきたのに、汚い仕事をやめて真面目に働こうとしているのに、またお金がなくなって体を売る羽目になる。
ガスは止まって、電気代が上がって、喉が締まってご飯も

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カタオモイ

ミントグリーンで揃えたキッチン家電。
青いグラデーションのレースカーテン。
ずっしりでっかい一人用のソファ。
黄色と白とベージュの可愛らしい花束。
ここはあたしが作った部屋。大切なお城。
カビが生えたり髪が落ちてたりするけど。
いつまでたってもセックスしないあの人はあたしに何を期待しているんだろう。
一緒に帰って少しお喋りしてご飯を食べて眠るだけの、なあんにもない二人。
付き合ってもなくて、好きや

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ピクニック

ふっと思い出したあの7月の記憶がまたあたしを苦しめる。胸がぎゅっとして心を殺す。
夏は嫌いだ。
どこかへ行ってしまいたくなる。
けどそんなとき、簡単にどこへも行けないようなこんな島にいることに少しほっとして、そしてやっぱり窮屈だと思う。
もしこの背中に産毛じゃなくて羽が生えてたら、夜間飛行でもしてただろう。
夜空をかけ巡って街の光を見て泣くだろう。
笑っていても勝手に涙が滲んでアイラインをボロボロ

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BLUE

生きようと思ってたのにな。
大好きだったのにな。
結局あたしはあたしが嫌いなんだよな。
汚い。
頭から爪先まで全部なんにも綺麗じゃない。
左目だけと目を合わせていたい。
もうさ、やんなっちゃったな。
あたしが心の底から幸せを願って泣いた大事な友達は自分で全てをぶち壊したのにそのまま笑って愛されてる。
お前はほんまにって煙草を吸いながら笑ってくれるあの子もあたしの小さなお願いより自分の気分を優先する

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ブチギレ行進曲

美人だから仕方ないねって?
そんなわけねえだろばーか。
あたしだって普通の人間だよ。
普通に金払って乗ったバスやタクシーで絡まれて、煙草を買いにいっただけのコンビニでも絡まれ、一人で飲みに行ってもまた絡まれ。
街を歩くだけジロジロ見られて、SNSでも色目で見られて、知らねえ男たちに性的に消費されて、卑猥な言葉を投げかけられる。
あまつさえ誰かの今晩のおかずに勝手にされる。
ふざけんな。
あたしはね

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ガーベラ

すべてのことにはいつか終わりが来る。
あたしのお城はたった半年でなくなった。
第二のお家みたいなあの店ももうすぐ誰もいない空っぽの箱になる。
あたしの人生も、彼との関係も、この気持ちも、いつか終わる。
寂しい。
夕焼けのピンクと紫を混ぜたみたいな色が好き。
朝焼けの光のオレンジも好き。
意味なんてわからないままあやふやに歌う洋楽も、歌詞を見て泣きそうになるラブソングも好き。
お風呂でただひたすら自

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スコーピオン

愛おしくて何度見つめてもドキドキする。
初めてのキスがこんなにも待ち遠しくて嬉しかったのなんて初めてじゃないか。
軽く唇が触れただけでふわっと笑って眠ったあなたの首元で何度も口元が緩んでしまうくらい。
あなたの瞳や目の下にできる笑い皺やぽよんと出たお腹やちょっと抜けてるところも全部愛おしい。
ふざけながら着替えるあなたをベッドから見上げて、寝ぼけ眼でいってらっしゃいって見送る朝も、あなたの甘く残る

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今日の書き散らし

渋谷のコインランドリー。ガラガラと回る乾燥機の熱気の側でタバコを吸うあの時の夕暮れのオレンジをよく覚えている。
お金がなくて何時間も歩いて帰ったあの日の自由が丘あたりの緑も、雑踏の中で見上げた渋谷MODIも、初めてこの目で認識した日のQFRONTも、夏の渋谷はとくに。好きだったんだろうな。
雪の日の深夜にコンビニまでこっそりはしゃぎながら歩いた道や、通ったことのない道を探して歩いた夕暮れも思い出す

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ひまわり

誰にも言えない話をあたしに打ち明けてくれる嬉しさ。夏の楽しみにあたしを引き入れてくれる嬉しさ。一人の夜に、何気ない食事の時間に、思い悩む世界に、あたしを混じり合わせてくれるその嬉しさで、今、生きてる。
あたしを見て笑うその顔が、美しいその瞳に映る自分が、とてつもなく愛おしい。
あたしは可哀想なあたしを救いたくて泣いていた。
あの頃の自分を助けたくて生きてきた。
あたしはあたしを見捨てたくなかった。

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デルフィニウム

さようなら。
なーんて。
結局まだあたしは生きてんだよな。

そんなもんなんだよな。きっと。
人生なんてさ。

死ぬ勇気すらねぇことなんてずっと知ってたんだよ。それでも最後くらいきれいなこと言って終わりたかったんだよ。

でもまだ泣いて酒飲んでちょっと笑って、この汚い部屋でまだ息してんだよ。

あたしの人生の光たちがまだ笑ってるから。 
まだ死ねねぇよって笑って電話をくれるから。
まだ。まだ。もう

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死にたい、が死のう、になった。
まだ大丈夫、がもういいや、になった。

何度この部屋を片付けてもまたすぐに散らかる。
何度身体を売ってもお金はずっとない。
何度嘘をついてもあたしが変わることはない。
何度逃げても、逃げても、逃げても、また逃げる。

もう回収不可能なんじゃないか。
まだ若いんだから。まだまだこれから。
わかってんだよ。
でもさ、もう頑張る気力なんてないんだよ。

愛されてないわけじ

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