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なぜか人が集まる"朝のミーティング"の作り方
こんにちは。たかっちです。
「その方法、やりやすかったです」
パートさんからのその一言が、私の目を覚ましてくれました。
朝のミーティング。
たった15分のその時間が、チーム全体を変えていく。
そんな可能性を秘めているとは、まだ気づいていませんでした。
あの頃の私は、必死でした。
5人もの部下が退職し、残されたメンバーの表情も硬い。
朝のミーティングも、ただの「お知らせの場」と化していました。
「では、今日の作業予定です...」
私の声も、どこか虚ろ。
メンバーの目も、遠くを見ているよう。
そんなある朝のこと。
20年選手のベテランパートさん、Bさんが、珍しく手を挙げました。
「すみません...。昨日見つけた改善点なんですが...」
彼女は、機械の詰まりを防ぐ新しい方法を提案してくれたんです。
自分で考えた、ちょっとした工夫。
でも、その効果は絶大でした。
その日の午後、私はBさんに尋ねました。
「どうして、その方法を思いついたんですか?」
彼女の答えが、私の価値観を変えることになります。
「実は前から気になってたんです。でも、こんな小さなことを言っても...って。でも今日は、なんだか話せそうな雰囲気があって...」
「雰囲気」
その言葉が、私の中で大きく響きました。
「伝える場」から「分かち合う場」へ。
それから、私は朝のミーティングを少しずつ変えていきました。
変えたのは、たった3つのこと。
でも、その小さな変化が、大きな違いを生むことになります。
ある日のミーティング風景から、その変化をお伝えしたいと思います。
朝8時。
いつもより5分早く到着した私を待っていたのは、すでに数人のスタッフ。
ちょっとした雑談に花が咲いています。
「おはようございます!」
私の声が、少し弾んでいるのが自分でも分かります。
まず、その日の「今日のワクワク」を共有。
これは、仕事に関することでも、プライベートのことでも構いません。
「今日は新商品の初回製造、頑張りましょう!」
「娘の運動会で、玉入れの練習を手伝いました」
「この前の改善、すごく作業がラクになりました」
小さな共有の時間。
でも、この時間で表情が和らぐんです。
次に、「昨日の気づき」を話し合います。
「インクの調子が、ちょっと変わってきたかも...」
「新しい材料、案外扱いやすいですね」
「お客様から、うれしい感想をいただきました」
ポイントは、決して否定しないこと。
どんな小さな気づきでも、まずは受け止める。
最後に「今日のゴール」を確認。
でも、ここでも少し工夫を。
単なるノルマではなく、「なぜそれをするのか」まで共有します。
「今日は100個が目標です。明日の出荷に向けて、お客様をお待たせしないように」
「新しい検品方法を試してみましょう。より良い品質のために」
たった15分のミーティング。
でも、この小さな時間の積み重ねが、チームを少しずつ変えていったんです。
1週間後、最初の変化がありました。
誰かが話し始めると、自然と頷きや相づちが増えていきました。
2週間後、質問が生まれ始めます。
「これって、こうしたらもっと良くなりませんか?」
1ヶ月後、驚くべき光景が。
私が到着する前から、メンバー同士で活発な意見交換が。
そして3ヶ月後。
チーム全体の生産性が、150%にアップしていました。
でも、それ以上に嬉しかったのは、別のことです。
ある朝、新入社員が言いました。
「朝のミーティングが、なんだか楽しみで」
その言葉に、古参のパートさんが笑顔で頷く。
その瞬間、私は確信したんです。
チームの力は、「伝える」ではなく「分かち合う」ところから生まれるんですね。
もし、あなたが明日から新しい朝をスタートさせたいと思ったら。
まずは、この3つから始めてみてください。
1 「聴く時間」を作る
・いつもより5分早く行動する
・相手の目を見る
・頷きや相づちを意識する
2 「シェアの輪」を広げる
・自分の小さな発見を話してみ
・相手の言葉に必ず一言添える
・質問を投げかけてみる
3 「認め合い」の種を蒔く
・具体的な言葉で褒める
・小さな進歩に気づく
・感謝の気持ちを伝える
そして何より大切なのは、焦らないこと。
変化は、必ず小さな一歩から始まります。
先日、Bさんが定年を迎えました。
最後の朝礼で、彼女がこんなことを話してくれました。
「毎朝のミーティング、本当に楽しかった。
みんなの顔を見るのが、私の元気の源でした」
その言葉に、新入社員も、中堅社員も、みんなが頷いていました。
たった15分の時間。
でも、その中に確かにある「つながり」の力。
それは、どんな立派な会議室よりも、どんな高度な戦略よりも、
チームを強くする原動力になるのかもしれません。
PS:最近のミーティングでは相変わらずの賑やかさに、時々「うるさいかな」と心配になることも。
でも、その「雑音」の中にこそ、チームの健康な息遣いが感じられるんです。
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