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【3分要約・読書メモ】価格支配力とマーケティング:ブランドマネージャー、CEO必読の1冊!

ご覧頂き誠にありがとうございます。
今回は『価格支配力とマーケティング』についてレビューと要約の記事となります。

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著者

菅野誠二(かんの・せいじ)
ボナ・ヴィータ代表取締役 ビジネス・ブレークスルー大学教授(マーケティング)、経団連事業サービス主催のグリーンフォーラム講師、イントレプレナー(社内起業家)養成講座の監修、講師

千葉尚志(ちば・たかし)
ボナ・ヴィータパートナー・コンサルタント 慶應義塾大学大学院特任准教授 2025年開学予定のZEN大学(仮称)(設置構想中)で准教授就任予定

松岡泰之(まつおか・やすゆき)
ボナ・ヴィータ戦略コンサルタント インフレア代表取締役 一般社団法人はりまのこ副代表 NPO法人ひとまちあーと副代表 経団連「ポストコロナの未来シナリオと事業戦略」監修・講師

村田真之助(むらた・しんのすけ)
ビジネス・ブレークスルー大学において、マーケティング・ビジネスプラン関連科目のラーニングアドバイザー

川﨑稔(かわさき・みのる)
ビジネス・ブレークスルー大学「コンセプトメイキング」講師 全国通訳案内士 国際広告賞ADSTARS2012審査員

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1. 本書の概要

価格支配力とマーケティング』は、価格戦略が単なるコスト管理を超え、企業の成功に直結する重要な要素であることを強調しています。特に、外的な経済状況に左右されない企業の「価格支配力」が、いかに顧客を魅了し、ビジネスを長期的に繁栄させるかが核心です。62の国内外の成功企業の事例を元に、価格戦略がどう機能するのか、そして企業が直面する逆境にどのように対応すべきかが具体的に解説されています。

事業を評価する上で最も重要なことは、「価格支配力」だ。競合他社にシェアを奪われることなく価格を引き上げる力を有しているならば、その事業は極めて優良な事業と言える。もし、10%値上げする前に祈祷しなければならないのなら、それはひどいビジネスだ。

ウォーレン・エドワード・バフェット

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2. 本書の要約

第1部:「価格支配力とマーケティング」

最初の章では、マーケティングを「イノベーション」として捉え、価格支配力が持つ可能性を探ります。単なるコストカットではなく、自由な価格設定を実現しつつ、顧客に高い価値を提供することが重要です。「マーケティング・イノベーション・マトリクス」に基づき、企業が顧客に負担を感じさせずに、持続的な高収益を実現する方法を解説します。

第2部:「未来を描く価格戦略」

未来の市場を予測し、そのシナリオを逆算して構築する「バックキャスティング」の手法を取り入れています。この手法により、企業は未来のシナリオを具体的に描き出し、競争優位を築くための道筋を明確にすることができます。

第3部:「顧客を幸せにする価格戦略」

価格支配力は単に商品を高く売ることではなく、顧客を深く理解し、彼らが満足し続ける方法を見つけ出すことから始まります。ターゲット市場の「インサイト」から価値を創造し、顧客を熱心なファンへと変えるためのセグメンテーションやターゲティング手法が解説されています。

第4部:「競争優位を創造するビジネスモデル」

本書では、競争優位を創造するためのビジネスモデルとブランド戦略の重要性を強調しています。「ホワイトスペース」と呼ばれる市場における独自のポジショニングを確立し、価値連鎖を通じて企業のブランド価値を高める方法を説明しています。

第5部:「価格支配力の実装」

実際に価格戦略を実行する際のプロセスが、詳細に述べられています。顧客に価値を伝えるためのコミュニケーション戦略や、価格戦争に備えるシナリオプランニングの手法が中心となっています。

第6部:「企業文化と価格戦略」

最終章では、組織全体で価格戦略を支える企業文化の重要性が説かれています。全社員がマーケターとなり、企業全体で戦略を支える文化を育むことが、長期的な成功に不可欠だとされています。

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3. 本書のポイント

価格支配力

価格支配力とは、競合に影響されずに自社製品の価格を設定し、顧客を引き付ける力を指し、これを駆使することで長期的な収益を生み出すことが可能。

WHYーWHOーWHATーHOW

WHYーWHOーWHATーHOW
  • WHYーWHO 自社の存在理由と顧客の課題を見極める

  • WHAT 課題を解決するために、勝てる仕組みを構築する

  • HOW サイクルを仕組みで回し、実行する

WHYーWHOーWHATーHOWのマーケティング戦略フレームワーク

WHY 自社の「価格"無”支配力企業」チェックポイント

  • ミッション、ビジョン、バリュー、パーパスの提示だけでなく、付加価値を追う「固有のカルチャー(企業文化)=仕事のやり方、姿勢」があるか?

  • 経営層は、「価格決定権は自社にある」と決意しているか?

  • 現状に甘んじず、価格決定力を向上させる挑戦を続けているか?

  • お客様を、我々のファンにする気概があるか?

WHO 自社の「価格"無”支配力企業」チェックポイント

  • 顧客インサイトの発見、特定、検証をマーケティングの中核に据えているか?

  • 高い付加価値を認めてくれて、ファンになってくれる顧客を深く理解しているか?

  • 数値や売り上げで顧客を把握しているだけでなく、深い顧客像を語ることができるか?

  • ペルソナは感性のみで作文された「疑似ペルソナ/なんちゃってペルソナ」ではなく、顧客クラスターの特徴の根拠となるファクトが、定量/定性調査から得られているか?

  • 顧客のカスタマージャーニーは調査結果を踏まえて活用しているか?

  • 顧客が「怒り」と「幸せ」を感じるポイントを理解しているか?

  • 顧客ターゲットが明確に区切られ、TAM・SAM・SOMが論理的に定義されているか?

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WHAT 自社の「価格"無”支配力企業」チェックポイント

  • イノベーションに対する正しい解釈を全社で共有しているか?

  • マーケティング・イノベーションのうち、どのレベルを中心にフォーカスしているのかを答えられるか?

  • 試行錯誤を繰り返してでも、イノベーションを起こす意思があるか?

  • ブランドは「その企業の存在価値そのものである」と認識しているか?

  • ブランド力の向上のために、打ち手を試みているか?

HOW 自社の「価格"無”支配力企業」チェックポイント

  • 顧客インサイトから、顧客のペインを解消する価値を想像しているか。またはゲインを達成しているか?

  • 価格の策定は、①自社コスト②競合対比③顧客の言いなりではなく、顧客価値創造を念頭に行っているか?

  • プライシングを科学的に分析するノウハウと、必要に応じて価格決定に有益な調査(コンジョイント分析、PSM分析、ポケットプライス分析など・・)を有効に活用しているか?

  • コミュニケーションとコンビニエンス戦略を統合してビジネスモデルの具体的な変革に挑戦しているか?

  • 価格支配力を支える自社特有の文化・仕組みがあるか?

  • 価格決定の責任者を個人名で指摘できるか?

  • 特に商品単品レベルでの収益管理システムが存在し、関係者が同じ数値を共有して高い収益目標に挑戦する土壌はあるか?

マーケティング・イノベーション・マトリックス

ブランド力高陸翔、顧客インサイトの基づく、マーケティング・イノベーションが価格支配力創造の成功の鍵

マーケティング・イノベーション・マトリックス

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4. 感想とレビュー

本書は、マーケティングにおける価格戦略の重要性を、多角的に捉えた秀逸なビジネス書です。特に、価格支配力を企業の競争力の源泉と位置づけ、その実現に向けた具体的な手法が詳細に解説されている点が印象的です。マーケティングと価格戦略を結びつけた視点が新鮮で、単なる価格設定ではなく、企業のビジネスモデルやブランド戦略にまで踏み込んでいるのが特徴的です。

また、62の実例を取り上げたことで、読者は具体的な成功事例を通して理論を理解することができる点も大きな魅力です。理論が実際のビジネスの現場でどのように機能するのかを、具体的にイメージできるよう工夫されています。

一方で、内容が非常に詳細であり、専門的な用語が多く含まれているため、初心者にとっては少々難解に感じるかもしれません。しかし、価格戦略に関心のあるビジネスリーダーやマーケティング担当者にとっては、非常に価値のある一冊であることは間違いありません。

また、ウォーレン・バフェット氏の言葉を引用し、価格支配力の重要性を強調している点も本書の特徴です。バフェット氏のような投資家が、企業の価格支配力を評価の基準とする理由が、本書を通じて明確になります。価格戦略が企業経営においてどれほど重要な要素であるかが深く理解できるでしょう。

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5. まとめ

価格支配力とマーケティング』は、価格戦略を中心に据えた企業経営の指南書です。価格を自由に設定し、顧客に喜んでもらうための技術や戦略が、具体的な事例を通じて解説されています。本書は、マーケティング担当者だけでなく、経営者やビジネスリーダーにとっても価値のある一冊です。価格戦略を見直すことで、企業の競争力を大きく高める可能性があることを、本書は明確に示しています。

価格支配力を活用し、持続可能な成長と高収益を実現するために、本書で紹介されている手法やフレームワークは非常に有効です。今後、経済的な逆境に直面した際にも、この知識が大きな武器となるでしょう。

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最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。

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