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記事一覧
第20話 日本の始まり
神武東征の旅 第20話 日本の始まり
磐余
初代神日本磐余彦火火出見天皇(神武天皇)の和風諡号にもある「磐余」は、現在の奈良県桜井市西部と橿原市南東部にかけての地名で、古代大和政権の根幹地です。神功皇后の磐余若桜宮、履中天皇の磐余稚桜宮、清寧天皇の磐余甕栗宮、継体天皇の磐余玉穂宮などがあったと記される場所です。
八紘為宇
日本書紀(上)全現代語訳(宇治谷孟 講談社学術文庫)から引用します
番外編 椎根津彦の巻
神武東征の旅 番外編 椎根津彦の巻
「水先人」という国家資格があるそうですが、伝説上の最初の水先案内人は神武東征の椎根津彦ではないでしょうか。
しかし、椎根津彦の後裔氏族(倭直氏 直は姓)は、崇神天皇の御代に倭大國魂神の神主となった市磯長尾市など『記紀』にはわずかしか登場しません。
しかも 奈良には椎根津彦を祀る神社がありません。それで他の地方ではどうかと見てみると、『先代旧事本紀
第19話 論功行賞を行うの巻
神武東征の旅第19話 論功行賞を行うの巻
『古事記』には記されませんが、『日本書紀』では東征メンバーに論功行賞が行われたことが記されます。
順番に見ていきましょう。
道臣命
東征出発時点では日臣命でしたが、八咫烏の先導により、久米部を率いて宇陀への道を切り開いた功績で神武天皇から道臣命の名を賜る。天孫降臨で瓊瓊杵尊に随伴した天忍日命(別名 日臣命)の子孫。大伴氏の祖。「宅地を賜った」と
第18話 初代皇后 媛蹈鞴五十鈴媛
神武東征の旅第18話 媛踏鞴五十鈴媛命
父 事代主神
母 三島溝橛耳神の娘 玉櫛媛
(『日本書紀』の漢字表記)
御名から、どのような方だったのか考えてみましょう。
媛 蹈鞴 五十鈴媛命
最初につく「媛」は「媛女」美しい女性という意味。「蹈鞴」は、古代に鉄や銅など金属を還元する際に炉の火力を強めるために使う「ふいご」のこと。「五十鈴」はたくさんの鈴。鈴は音色に霊性を感じ神を招く道具として
第16話 大和平定と妄想話し
神武東征の旅第16話 大和平定
長髄彦を倒した皇軍は、その後、帰順しない新城戸畔、居勢祝、猪祝の邑を攻めます。地図で確認しましょう。三か所の伝承地と大和の主な弥生遺跡をマークしています。地図で見ると磐余を中心として周辺の邑(遺跡)は既に帰順していて、今回登場するのは一番離れた場所の部族という感じです。
前回の記事で書きましたが、こうして見ると長髄彦との決戦地が生駒ではやはり違和感ありま
第14話 宇陀② 忍坂大室の巻
神武東征第14話 宇陀その2 忍阪大室の巻
神武天皇が、八十梟帥をどう打ち破れば良いか思い悩んでいたところ、夢に天神が現れて「天香具山の土で平瓦80枚とお神酒を入れる瓶子をつくって天神地祇を祀り、身を清めて呪詛せよ」と告げます。
さっそく椎根津彦と弟猾に天香久山の土を取りに行かせます。
天香久山
大和三山(畝傍山、天香久山、耳成山)の一つ。天から降り来た山とも言われ、香久山の土には霊力・
第13話 宇陀の巻① 「国の始まり大和の国 郡の始まり宇陀郡 村の始まり穿邑」
神武東征の旅第13話 宇陀の巻その1
「国の始まり大和の国 郡の始まり宇陀郡 村の始まり穿邑」
という古誦があります。宇陀郡は奈良県宇陀市、穿邑は現在の宇陀市菟田野宇賀志です。
宇賀志の血原
〝記紀〟を要約したような内容でして、短いのでこちらがわかりやすいかなと思い引用しました。
この時の勝利の宴で「久目歌」が歌われました。
宇菟の高城
久米歌にも登場した、皇軍の休息に築いたといわれる、
第12話 吉野の国つ神の巻
神武東征の旅 第12話 吉野の国つ神の巻
皇軍は八咫烏の先導で紀伊山地を越え、吉野から宇陀に入ります。
『古事記』は、吉野川の河口に着き、最初登場するのは贄持之子、次に井氷鹿、次に岩押分之子、そして宇陀へ入ります。
『日本書紀』は逆で、まず最初に宇陀に着き兄猾を討ちます。その後に吉野を巡幸され、井光、石押分之子、苞苴担之子の順で登場します。
〝記紀〟共に、石押分之子と井光(井氷鹿)は尻尾
第8話 五瀬命死す その1
神武東征の旅 第8話 五瀬命死す その1
まず日本書紀の方から、
古事記には「ちぬのうみ」の語源が記されます。
〝記紀〟の記述を元に、和泉国(大阪府泉南エリア)と紀伊国(和歌山)に伝承地があります。
まずは、「皇軍は(和泉の海)茅渟の山城水門(別名 山井水門)についた」という記述に関連する伝承地を訪ねます。
大阪府泉南市男里にある 男神社(おたけびの宮)。ご祭神は、神日本磐余彦命