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懇願バッティングセンター

ここ数日懇願し懇願し懇願したバッティングセンターで球を打つという事を漸く今日果たす事が出来た。やったー!!昨日の僕のnote記事にも書いたのだが、4日前に突然両親が朝の母が作ってくれた冷凍唐揚げ入りおにぎりを食してネットサーフィンをしていた僕に対して「コラムニスト(仮)〜〜。急遽用事が出来ていつ帰って来るか分からないけど、その間家の手伝い頑張ってね。」と母から言われて動揺隠せず「何処行くの、」と言った僕の言葉を母は無視しながら何処かに姿を消して行った。その日から僕はいきなりとある新興宗教の教会であるクソデカいこの家の家事をする事になった。何もかも分からない事だらけ。(まあ、後で聞いたら親戚のKちゃん(女)の自殺が原因らしいので突然出て行ったのも仕方が無く、18にもなって一切家事をやって来なかった僕もまあまあ悪い。)そこから今日までの4日間、毎日疲弊した背筋を無理矢理立たせながら生き延びて来た。余りにも疲れた時は母に電話して感情を抑制した。「12月1日には帰ってくるからね。」その言葉だけを脳内で再生させて体を動かした。そして今日、明日母が帰宅するという事で毎日頑張ってやって来た家事を中断さして久しぶりの晴天を見ながら家から6.8km先にある(今までの文章の中でこのバッティングセンターまでの距離を2.5kmと推測で書いていたが、先程調べた所6.8kmもあった。俺の距離感バグってるわ。)バッティングセンターに自転車で向かった。時刻は午前11:00。そして今日は土曜日。本当は学生が学校内に居る平日の午前中に行きたかったのだが、2日前に行った際は「今日機械のメンテナンスで、、、」と流されたし、その日以外はずっと雨が降っていて天候が良くなかったので、土曜日という条件でも、メンテナンス終了+晴天という条件に勝るものは無く、戸惑い無しでバッティングセンターに向かう事が出来た。そして到着。この時点でこの11月最後の寒さにも関わらず6.8kmを自転車で移動すると自動的に大量の汗をかいており、本当は上半身裸の状態で打ちたかったぐらい体内の温度は上昇していた。そしてこのバッティングセンターは小規模スーパー銭湯と併設されており、1階が小規模スーパー銭湯で2階がバッティングセンター、ダーツ、ビリヤード、その他ゲームコーナーなどの如何にも80〜90年代に作られたバブル期を彷彿とさせる様な構造をしている。2階で汗をかく→1階の小規模スーパー銭湯に移動→銭湯に入り汗を流す→少し食事を嗜む→退店という流れを目論んでいるのが見え見えだ。だが別に僕は1階の小規模スーパー銭湯には微塵も興味は無い。「僕は2階のバッティングセンターだけを目指して6.8kmを走って来たんだ!!」その感情だけを抱いて2階のバッティングセンターに向かった。2日前に来た時もそうだったが、ここの店員の無機質な対応がとにかく良い。やる気を全く感じさせてくれない目、腕、手、胴体、足。最高だ。その無機質さが僕の異常な自意識を刺激せず、僕の思うがままのスイングを実現させてくれる。そしてバッターボックスに向かった。すると青く光る機器を見つけた。すぐにその機器が搭載されてあるバッターボックスに向かう。そして重い扉を開けてその機器を見ると、メンテナンスの効果を感じさせる最新の球速選択機械に変わっていたのだ。僕は大興奮してすぐに1セットの20球をの為にその機器な300円を入れた。するとその機器が球速変更を促して来たのだ。今までは低速、中速、高速の3択しか無かったのに対し、この機器は100km、105km、110km、、、、と5kmずつ変更出来る仕様になっており最速170kmまで出せる様だ。この時点でかなり僕の感情は興奮を極めており、「早く170km打ちたい!!」なり漸くこれたバッティングセンターの初球は170kmのストレートだった。速過ぎた。もう見えない。何も見えない。すぐ辞めた。そして「これやったらいけるやろ」と100kmに変更してみた。速過ぎた。めっちゃ見えるのに打てない。「100kmって小学生レベルちゃうん。」なんか神殿(儀式場所)で野球用シャトルマシーンで遊んでいた頃の自分を過信し過ぎていた自分が面白く感じて来た。僕は結局85kmに収まった。ここが1番打ちやすい速さだった。そして途中残り9球を残したタイミングでエラーが発生して無機質な店員さんを呼んで確認してもらった後、無事エラーが無くなって残り9球を打つ事が出来たのだが、打ち終わったタイミングで先程のエラーを直してくれた無機質店員が「先程エラーが発生し、プレイに支障を来していたのでお詫びとして1セットカードをあげます。」と先程言った1セット20球300円相当のカードを貰う事が出来た。「いや、残り9球打てたから良いよ。」と思ったがなんか無機質店員の愛を感じて僕はすんなりと受け取った。そしてホームラン板に一回も当てる事は無くそのままバッティングセンターを後にした。4セット+無料1セット、合計球数100球、合計使用金額1200円。この1200円は一度全所持金6円の時代を経てからの1200円なので重みが違う。だが今の僕にはこの実態ありの感情昇華作業が必要だった為後悔は無い。

もうこの地獄から抜け出せそう。
いつもの日常に戻れそう。
いつもの日常も嫌な事多いけど。
今はいつもの日常に戻りたいな。

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