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【感想】あなたが世界を楽しんでいる、そのあいだは - 藤子・F・不二雄ミュージアム
シソジュースを作った。
夏本番のような暑さを体感したとき、祖母がつくってくれた味を思い出したのだ。
レシピを聞いて、ふとした夜につくってみた。なにより赤しその茎を取り除くのが大変で、二度とやるかと思った。煮出しはじめるとしその香りが部屋中に広がる。でもこんな色だっけ、と思っていた。
最後にお酢を加えたとき、目をみはる。しずんだ紫色のような茶色のような色が、一気に鮮やかな赤紫に変わった。
【感想】いちばん好きな花 1-5話
作品の中身について触れますので、未視聴の方はご注意ください。
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「一番好きな花はなんですか」と言われて、何を思い浮かべるだろうか。具体的な花の名前が出てくる人もいれば、一番となるとどれにしようか迷う人もいるだろう。
世の中には、「いちばん好き」を聞かれたとき、それを思い浮かべるよりも先に、一番になれなかった方に思いを馳せる人がいる。この「いちばんすきな花」は、そんな人たち
【感想】俺の話は長い
自分はできる、と普段思っていても、ふとした瞬間に弱り、自信はたちまち影に潜んでしまう。うまく動けなくなったとき、どうしようもなく、自分がダメな人間であるような気がして苦しくなるのだ。
それでも、カラオケオールして、いつも通り仕事に行き、友だちと不安なことを共有していたら、いつの間にかそういう暗い気持ちが晴れていることに気づく。そんなに悪くないよ、自分。
そんな毎日に寄り添ってくれるような
起きたら涙が止まらなくて、有給を取った。‐ 【感想】わたし、定時で帰ります。
先日、朝起きたら起き上がれなかった。起き上がろうとするとボロボロ涙がこぼれる。接客の仕事だから、泣き腫らした目で応対するのは失礼だろう。でも、仕事だから、行かなきゃ、でも動けない。
前の夜からおかしかった、と今では思う。明日の仕事が嫌で嫌で仕方なくて、眠りたくなかった。いつもすんなり眠れるはずが眠れなかった。
このnoteでも書いてきたように、私は不登校の経験が三度もある。そのどれもが、
【感想】ディズニーシー / ビリーヴ!~シー・オブ・ドリームス~
飛ばされてしまったと思っていた洗濯物が、郵便ポストの近くに置かれていた。お気に入りの洋服が戻ってきて嬉しいし、そうやって置いてくれる人がいるあたたかさが嬉しかった。
サンダルで歩き疲れ、家まで続く階段を登りながら、あぁやっぱり私は人が好きなんだな、と思ったのだった。
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その日はちょうど、友だちとディズニーシーに行った日だった。7年ぶりのディズニーシー。こんな感じだったっ
【感想】だが、情熱はある 9話
この記事はドラマのネタバレを含みます。
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お笑いは常にお茶の間と共に進化した、というのは言い過ぎだろうか。ゴールデン帯にバラエティーショーは付きもので、お正月になると漫才の特番が多く組まれる。
それだけ、食べることとお笑いは近い場所にある。思えばこのドラマは、最初から「食事」をお笑いとうまく組み合わせていた。
家族の団らん、先輩後輩での飲み。
【感想】だが、情熱はある 7-8話
この記事は、ドラマのネタバレを含みます。
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このセリフが、このドラマの面白さを表していると思う。私がよく見ているYouTuberさんが「つらいことも1年後には笑い話」と言っていたが、きっとそれに繋がるものがこのセリフにも詰まっている。
なぜそれらが面白いのかと言ったら、それには純粋な気持ちが隠れているからだ。
そしてその純粋さを、私たちは持っ
【感想】だが、情熱はある 1-4話
普段はテレビなんてつけないのに、その日は家に友だちが来ていて、何かしら音が欲しかった。たまたまつけたテレビを垂れ流していると、画面にはボロいアパートの中でふざけ合う人が映されていた。
しゃべり方、若林さんだ。一瞬でわかって、その隣が春日さんであることもわかった。え、でも違う。これ、演技? 疑問に思って検索する。今年の春のドラマ。オードリーの若林さんと、南海キャンディーズの山里さんをモデルとし
【感想】束の間の一花 #10(最終回)
*画像は公式HPより*
ドラマ「束の間の一花」が最終回を迎えた。最終回含む全体の感想を残しておきたい。
瞳の情報量
二人(藤原さくらさんと京本大我さん)の雰囲気と演技力からくる瞳の情報量が凄すぎる。目線の動かし方はもちろん、まばたきの間隔やその閉じ方、まるで目だけで気持ちを伝えるかのよう。随所で見えていたけれど、最終話は感情の揺れ動きが激しい分、なおさらそれを強く感じた。
そしてそれ
「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」と手【1話感想】
冒頭、どう言えばいいかわからないヴァイオレットが自分の胸に手を当てる。その姿を見たギルベルトは、心が動く。
「目は口ほどに物を言う」けれど、私たちの手もたくさんの感情を誰かに伝えている。胸に手を当てれば感動している、固く握りしめていれば緊張している…。そして経験も、手には現れる。字の書き方、箸の持ち方、物の渡し方…、そんな些細な手の動きに、その人の個性が垣間見える。
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