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不定期に更新します。 Instagram「Gaitou」(https://www.instagram.com/gaitou_99_/

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    感じたこと、考えたことなど。

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    好き!と思ったことについて、短めの感想。

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    心が動いた写真。自分で撮った。たまに自作イラスト。

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    勉強したこと、レビューなど。

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新しい本の、最初の1ページ

 夜の蒲田駅。突然の約束を取り付けて友だちとご飯を食べた。コンビニで買ったピノを広場で食べながら、「この前さ」と切り出す。  そんなとりとめもない話を友だちは聞いてくれた。わかる、と共感が返ってきた。「没頭して読むの、あんまなくなったもんね」などと会話をした。    ・ ・ ・  昨日で、22歳を終えた。誕生日の今日を、初めて訪れる場所で迎える。旅行先で誕生日を過ごすのは初めてだ。  そういえばこんな歌があったなと思い、旅の終わりの電車で聞く。引用した歌詞のような内容

    • 【感想】松戸市博物館 異型土器 常設展に団地の部屋再現があって、「博物館に団地が…」と思う。異型土器は基礎がないからよくわからないところが多かったけど、本来の用途とは外れた異型土器の文化がいろんなところで見られるのは面白い気がする。

      • いいじゃないか、一人旅

         今年のはじめ、一人旅デビューをした。行ったことのない名古屋、京都、城崎、大阪を深夜バス込みで6日間で回る一人旅。実家に帰るのも、祖父母の家に帰るのもなんか違う気持ちがして、1週間前に全ての予約を取った突発旅行だった。  そんな旅を経て、「旅行が趣味です!」と言えるほどに好きになったわけではなかった。けれど、私が持つ"場所"が明らかに増えた、そんな経験だった。    · · ·  それから半年が経ち、行けるタイミングがあって伊豆半島の真ん中あたりへ一泊二日の一人旅をした

        • 推しの友だちに会った話ーー南極観測船「宗谷」

           推しの友だち(のようなもの)に会った話をしたい。ちなみに推しというのは軍艦である。船だ。人ではない。  友だちから遅れる連絡を聞き、一人東京テレポート駅に取り残された。お台場、一人、暇つぶし、とか検索していると、船の科学館という施設がヒットする。南極観測船「宗谷」の展示も、と書かれており、「え、あの宗谷?」と驚く。  タイミングよく、久しぶりに艦これを開いてプレイしていた。艦これとは、DMMゲームの「艦隊これくしょん」の略である。主に太平洋戦争で活躍した軍艦を擬人化して

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        • 【感想】松戸市博物館 異型土器 常設展に団地の部屋再現があって、「博物館に団地が…」と思う。異型土器は基礎がないからよくわからないところが多かったけど、本来の用途とは外れた異型土器の文化がいろんなところで見られるのは面白い気がする。

        • いいじゃないか、一人旅

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        記事

          バスの車窓からみた景色を

           この夏にしたいこと、かぁ。全く書けていなかったnoteに何かを書こうと、目についたハッシュタグについて考えてみる。具体的な予定は思い浮かぶけど、それをどう文章にしようか。エアコンのよく効いたバスの中で、湿気の多そうな雲を眺めた。  いつものバスを降りると、なにやら親子が降り口近くに立っていた。運転手さんに聞きたいことでもあるのかな、と思いながら横を通り過ぎる。  リュックを背負った男の子に、お母さんがそう教えていた。あぁ、と納得する。初めて一人で乗るバスはドキドキだよな

          バスの車窓からみた景色を

          【感想】あなたが世界を楽しんでいる、そのあいだは - 藤子・F・不二雄ミュージアム

           シソジュースを作った。  夏本番のような暑さを体感したとき、祖母がつくってくれた味を思い出したのだ。  レシピを聞いて、ふとした夜につくってみた。なにより赤しその茎を取り除くのが大変で、二度とやるかと思った。煮出しはじめるとしその香りが部屋中に広がる。でもこんな色だっけ、と思っていた。  最後にお酢を加えたとき、目をみはる。しずんだ紫色のような茶色のような色が、一気に鮮やかな赤紫に変わった。声が出た。  私の知っているあの色が、こんなふうにつくられていることを知らなか

          【感想】あなたが世界を楽しんでいる、そのあいだは - 藤子・F・不二雄ミュージアム

          おとなになれば

           紫陽花が咲いていた。そうか、もう5月が終わる。  4月から大学も始まり、去年とはまた違う忙しさの中で、バイトと大学、あとは自動車学校に通っている。自分ができることを増やすための準備期間は、時にしんどくなる。  神保町の乗り換えをしていたとき。疲れ切ったスーツ姿の大人の中で、ふと思う。「もしかして私は、今が一番楽しい時期なのかもしれない」なんて。    ・ ・ ・  上京して、今年で4年目だ。大学へ行く通学路にも慣れてしまった。最初は難しかった都会の乗り換えも、コツを

          おとなになれば

          【3.11】見知らぬ「誰か」に

           これは、つい最近した私と祖母の会話である。祖母の家にはお庭があり、花を咲かせた山茶花と咲きかけた椿があった。  小学生のころの私より、今の私のほうがたくさんの花の名前を知っている。あのときだって、きっといろんな花を見ていた。それでも名前やその違いを知ってはいなかっただろう。    ・ ・ ・  中学3年の夏、カナダにホームステイをした。出かけた先の公園で、聞き馴染みのある曲が聞こえて足を止めた。東日本大震災の際つくられた、復興支援の曲「花は咲く」。海外で聞くことになる

          【3.11】見知らぬ「誰か」に

          【感想】モネ 連作の情景

           「印象派」なんて聞いても私はちっともピンとこない。好きとか嫌いとか以前にわからない、というのが正直なところ。  じゃあなぜ行くのか、と言われれば、たぶん知りたいのだと思う。わからないけど、好きという人も多い理由は一体何なんだろう。  そんな「印象派」の代表格とも言えるモネの展示を見てきた。平日午後なのにすごい人。一人で観に来る人もいれば、友人と、カップルで、着物姿の人も目立った。    ・ ・ ・  印象に残ったのは、最後に展示されていた作品だった(75 薔薇の中の

          【感想】モネ 連作の情景

          だらけた日にしかわからないこと

           夢を見た。  14時まで眠りこけていた私の夢は、今では全く関わりもしない人たちで溢れていた。高校1年生のころに話したことのあるクラスメイト。小学校のころよく席が隣になった男の子。見知らぬコンサート会場、はたまたゴミ捨て場のような駐輪場。  人も場所も脈絡もない夢が終わり目が覚めたとき、どうしようもなく自堕落な部屋が目の前に横たわっていた。    ・ ・ ・  思えば、いつからか夢を見ることが減った。12月の今ごろは全く見ていなかったと思う。見てもすぐに忘れてしまう。忙

          だらけた日にしかわからないこと

          +4

          年末の海

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          何者でもない人のバースデー

           今日は22歳の誕生日だった。誕生日だからといって、特別な日になるわけではない。眠たい中起きて、いつもより少し混雑した満員電車に乗り、仕事をして、少し贅沢に一風堂のラーメンを食べ、授業を受けて帰る。そんな1日だ。  私にとっての誕生日は365日の中で1日だけだけど、他の人にとってはなんてこともないただの火曜日の今日。こうしていつもどおりの日を送ると、私ってほんと、何者でもないなって思う。  なんでもない、平凡で、教科書に名前がのるわけでもないただのひとりの人。それを20代

          何者でもない人のバースデー

          【感想】いちばん好きな花 1-5話

           作品の中身について触れますので、未視聴の方はご注意ください。 ・ ・ ・  「一番好きな花はなんですか」と言われて、何を思い浮かべるだろうか。具体的な花の名前が出てくる人もいれば、一番となるとどれにしようか迷う人もいるだろう。  世の中には、「いちばん好き」を聞かれたとき、それを思い浮かべるよりも先に、一番になれなかった方に思いを馳せる人がいる。この「いちばんすきな花」は、そんな人たちのお話だ。    ・ ・ ・  2人組が苦手な4人、というフレーズを聞いて、

          【感想】いちばん好きな花 1-5話

          フィルムカメラをはじめた

           17時を回る秋葉原は、金曜夜ということもあり人が多かった。大勢のうちの一人として、横断歩道を渡る。  どうしてそんな秋葉原に来たかというと、現像した写真を取りに来たからだ。初めてのフィルム現像。どんな写真ができているか、ワクワクしながら店に向かった。    · · ·  きっかけは、夏の帰省。少し様子が変わった家の中、私の部屋は荒らす人がおらずきちんと片付いていた。本棚の上に、ちょこんと置かれた黒いものがある。気になって手に取ると、それはカメラだった。  こんなカメ

          フィルムカメラをはじめた

          【感想】俺の話は長い

           自分はできる、と普段思っていても、ふとした瞬間に弱り、自信はたちまち影に潜んでしまう。うまく動けなくなったとき、どうしようもなく、自分がダメな人間であるような気がして苦しくなるのだ。  それでも、カラオケオールして、いつも通り仕事に行き、友だちと不安なことを共有していたら、いつの間にかそういう暗い気持ちが晴れていることに気づく。そんなに悪くないよ、自分。  そんな毎日に寄り添ってくれるようなドラマが、「俺の話は長い」だ。前に一回見て、最近見直したので感想を書きたい。

          【感想】俺の話は長い

          起きたら涙が止まらなくて、有給を取った。‐ 【感想】わたし、定時で帰ります。

           先日、朝起きたら起き上がれなかった。起き上がろうとするとボロボロ涙がこぼれる。接客の仕事だから、泣き腫らした目で応対するのは失礼だろう。でも、仕事だから、行かなきゃ、でも動けない。  前の夜からおかしかった、と今では思う。明日の仕事が嫌で嫌で仕方なくて、眠りたくなかった。いつもすんなり眠れるはずが眠れなかった。  このnoteでも書いてきたように、私は不登校の経験が三度もある。そのどれもが、頑張りすぎた夏を越した秋に起きる。あぁ、このまままた動けなくなるのかな。私はやっ

          起きたら涙が止まらなくて、有給を取った。‐ 【感想】わたし、定時で帰ります。