【ラジオ】#6「山内志朗」(GINGA RADIO STATION by KEN & HIROKI)
ケン!、寛生
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<山内志朗『「誤読」の哲学』「あとがき」より抜粋>
「オブジェクトに託したかったのは、移ろいゆくものの存在論ということだ。オブジェクトとは存在と非存在との間のメディアであり、天使なのだ。はかないものがはかないだけではなく、消えながらもしたたかに残香(ざんこう)を漂わせるような風体(ふうてい)に憧れてきた。私がハビトゥスに拘り続けるのは、そのせいだ。そういう叙情的で文学的な枠組みを、無味乾燥で叙情性とは対極的に見えるスコラ哲学に探したいのだ。大理石に人間の肌の温もりを表現させたり、岩から蜜を流させたりすることができるならば、スコラ哲学にずぶずぶの叙情性を期待することも無理なことではないはずだ」
「オブジェクトに託したかったのは、移ろいゆくものの存在論ということだ。オブジェクトとは存在と非存在との間のメディアであり、天使なのだ。はかないものがはかないだけではなく、消えながらもしたたかに残香(ざんこう)を漂わせるような風体(ふうてい)に憧れてきた。私がハビトゥスに拘り続けるのは、そのせいだ。そういう叙情的で文学的な枠組みを、無味乾燥で叙情性とは対極的に見えるスコラ哲学に探したいのだ。大理石に人間の肌の温もりを表現させたり、岩から蜜を流させたりすることができるならば、スコラ哲学にずぶずぶの叙情性を期待することも無理なことではないはずだ」