マガジンのカバー画像

何度も読み返したい素敵な文章の数々vol.10

1,620
運営しているクリエイター

2018年10月の記事一覧

軸のある人たち。

軸のある人たち。

自分には「軸」となるものがないよなあ、と思う。

いまもむかしもライターの世界では、「専門性を持て」とか「得意分野を持て」とかのアドバイスが語られる。実際ぼくもこれまで、初対面の編集者さんから「得意分野はなんですか?」と、何度となく訊かれてきた。そのたびにへらへらしながら「まあ、得意分野がないのが得意分野っていうかぁ」なんて答えてきたのだけど、そしてそれは間違っていないと思うのだけど、仕事上の得意

もっとみる

10月悩み相談回答③大切な人を傷つけてしまった

アシモさんより

しいたけさん、こんにちは。 自分の中途半端な責任感で、大事な人を傷付けてしまいました。 一年数ヶ月付き合っていた彼から、プロポーズを受けた翌日に別れました。 原因は、私の浮気でした。とてもとても、大事にしてくれた人で、私が私のままでいい、と言い続け、そうできるよう仕向けてくれた人でした。家族のような愛情を感じていた彼と、将来を思い描いていましたが、異性としてみることができず、結婚

もっとみる

bar bossaをどうしようか悩んでることと、10月12日の日記

※この記事だけを100円で買えますが、こちらのまとめマガジンを購入すると、1ヶ月約30本で400円で買えるので、1本約13円なのでそちらがお得です。

※土曜日は個人的なことを。

bar bossaをやめようかな、ってよく考えるんですね。もう書く仕事だけにした方が良いのかなって。

でも、ご存じのように、僕が書いていることのほとんどが、お客さんと色々とお話をして、それを「書いても良いですか?」っ

もっとみる
「積読」の脅威と、「ふと読み」の至福

「積読」の脅威と、「ふと読み」の至福

 皆さんも経験をしたことはあるはずだ。そうだきっとあるはずだ。それが「積読(つんどく)」。今回のテーマはこの誰がつけたのか、誰が読みをあてたのかわからないけど響きはよい言葉である。

 その意味をWeblio辞書によると

積読 読み方:つんどく 別表記:積ん読
本を購入し、「いつか読もう」と思ってはいるものの、まだ読まずに放置してある(積んである)状態、あるいはその本を意味する語。「積んどく(積

もっとみる
100点を目指さないタスク管理

100点を目指さないタスク管理

今、Nueは正社員一人と学生のバイトとで動いている。
まだスタートして1週間ほどだけど、人が増えた以上に松倉の負荷が減り、可動域が広がっていると実感している。仲間は大事。

タスクは完璧を目指さない今後、仕事を重ねていく中で大切だなと思ったのが、100点を目指さない仕事のやり方だ。普通100点目指すだろうと思うだろうけど、例えばタスク「○○○の企画書作成」が発生した時に急に完璧な資料を書き出そうと

もっとみる
平凡に、でも一生懸命に、幸せになるということ

平凡に、でも一生懸命に、幸せになるということ

最終回の放送から早くも2週間以上が過ぎ、世間の関心はすでに『まんぷく』に移ってしまっているだろうけれど、やっとのことで昨日『半分、青い。』を最後まで見終わった。

朝ドラはこれまでちょこちょこ見てはいたものの、半年というスパンの長さゆえにちょっと忙しくなると観れなくなって、結局離脱するということを繰り返してきた私にとって、はじめて完走したドラマだった。

あえて朝ドラらしからぬ展開をいれたことで賛

もっとみる

綺麗ごとがまかり通る世界になれよ

野望は世界平和、とまでは言わないから、せめて半径1m以内にいる家族、友人、仲間が幸せに生きていければいい。ただそれだけ。

ただ、今の仲間は会社という檻の中で死にかかってる。その環境を変えられない状況がつらい。逃げ出したいけど、彼らを残して去ることもつらい。どの選択でも、つらい。全員が救われるエンドはこの世界線には存在していないらしい。だったらみんなで別の世界線に行きたい。

「次のお仕事は、人材

もっとみる
初めて作った雑誌|そしてわたしは、紙をすきになる[第4話]

初めて作った雑誌|そしてわたしは、紙をすきになる[第4話]

大学生のとき、雑誌を作った。
友人から「雑誌一緒に作らない?」と誘われて、「えっ、やりたいー!」と気楽な感じで参加した。
そしたらメンバーが4人しかいないこと、大学がある市から予算をいただいてるから何が何でもとにかく形にしなければならないことが判明した。

引くに引けず、聞いたこともなかった「いらすとれーたー」と「ふぉとしょっぷ」を使ってデザインする担当になった。

正直、あまりにも慌ただしすぎて

もっとみる
物語の中へ|そしてわたしは、紙をすきになる[第1話]

物語の中へ|そしてわたしは、紙をすきになる[第1話]

どのクラスにも1人は いる、本が好きな女の子。朝の読書の時間に彼女が読んでいる本の表紙をそっと盗み見ると、昨日と違う本に変わっていた。昨日読み始めた本、もう読み切ったんだ。

小学生のころ、たぶんわたしはクラスで1番本が好きな女の子だったと思う。周囲の人間関係にあんまり興味がなくて、友だちと遊ぶよりも本の世界に入っている時間の方がわくわくした。

本の世界の中は、どこまでも自由でやさしかった。

もっとみる
紙と生きたい9つの理由

紙と生きたい9つの理由

紙が好きです、と言うと
「なんで紙なの?」「いつから好きなの?」と聞かれることが多い。
その質問になんて答えるのが正しいのかわからないまま、数年が経ってしまった。

紙をすきになったきっかけは いくつもある。
物心ついたころから本が好きだったこと、植物図鑑と道端の草木を見比べて その名前や特性を知るのが好きだったこと。

中学生のとき、国立民族博物館の仮面だらけの部屋で「人がつくるものはなんてすご

もっとみる

「あなたのために」って思わないようにしているけど、あなたのためにやっているのは明らかで、だけど感謝され続けるわけもなくて、ときどき怒りを向けられたりもする。それは回数が重なるたびに重くのしかかって、あるとき私の深いところにサクッと傷をつける。涙がとめどなく流れて、ようやく気がつく

希望は必ずしも、僕らを生かしてくれるわけじゃないけれど

希望は必ずしも、僕らを生かしてくれるわけじゃないけれど

今から9年前、15歳の時のこと。
僕は「死」をとなりに置いたことがある。

少し暖かくなってきた、冬のよく晴れた日だった。

自分は自分を守るようにできている高校1年生になって少し経った頃、僕は言葉が思うように出なくなっていた。

自分の名前すら、満足に発することができない。
言葉が頭に浮かんでいるのに、どうしても1音目が口から出てこない。
喉は詰まった排水口のようになっていて、声が自分の意図とは

もっとみる
「僕らが作らなければいけないのは美しいもの」 大宮 聡之 - メンバーインタビュー #04

「僕らが作らなければいけないのは美しいもの」 大宮 聡之 - メンバーインタビュー #04

こんにちは。THE GUILDの市川(@nagiko726)です。

メンバーインタビュー第4回、今回ご登場いただくのは、UI / UX デザイナーの大宮 聡之さん (@we6tr0n)です。

THE GUILDへはボードメンバーとして参画。同時に自身で経営するwebtron、MoneySmart、2つの会社の代表取締役を務めながら、デザイナーとして第一線で活躍する大宮さん。これまでのキャリアか

もっとみる
頭にキノコの決意

頭にキノコの決意

思いがけずちょっとしたこどでズドンと落ち込んだ。娘(3歳)に「あー、ママはなんか元気がないみたいだよー」と言ったら、「だいじょうぶだよ、ナナがついてるよ」と言ってくれた。そうだ、キミは私のスターだ。全てが大丈夫な気がしてきた。ありがとう、娘よ。

言葉とは不思議な力がある。先日、ちょっとムッとすることがあったので、「まったくさあ、頭にキノコだよ」とイオくんに愚痴ると、彼はキョトンとした。え? 頭に

もっとみる