マガジンのカバー画像

雑記

26
運営しているクリエイター

記事一覧

王様の耳はロバの耳(に出てくる穴)

 どうしても、自分の内部に留めきれない話があるので、今夜はそのことについて書く。眠れない夜が久しぶりに訪れたので。

 僕はドロドロの恋愛をいくつかしてきたわけだけれど、その中で最もドロドロだったものについて書く。誰にも話したことはないし、書くのも初めてだ。誰にも理解できない種類のドロドロなんじゃないかと思う。



 相手はいわゆるメンヘラだった。メンヘラにもいろいろな種類があるけれど、僕が出

もっとみる

スマホの機種変と性格の歪み

 僕の使っているスマホは京セラのINFOBAR A03——2015年発売。現在サポートのみ——である。

 僕はもう、かれこれ七年もこのスマホを使い続けている。LINEも含め、ほとんどのアプリはもう動かない。電池はすぐに切れるし、所々にひび割れが入っている。

 それでも僕がこのスマホを使い続けているのは、一重に、それがまだ「ケータイ」として使えるからだろうと思う。いまだに電話はできるし、テザリン

もっとみる

森の中を

中高生の頃、森の中を一人で歩き回っていた。

テスト期間になるたびに、勉強のために図書館へと向かったのだけれど、大抵はやる気になれなくて、そのまま教材を置きっぱなしにして、窓から見えている山の中に分け入った。

道はスイッチバックのような形で、急な斜面に張り付くように登っていた。ケヤキ、楠、ナンキンハゼ、モチノキ、、、様々な木々が空間を埋め尽くすようにびっしりと生えていた。足元にはノシランがあった

もっとみる

カフカの『変身』

 目が覚めたら、いきなり自分が毒虫になっている、という話。主人公のザムザは、その衝撃の事実よりもただひたすら、会社に遅刻の連絡を入れなくては、、、でも起き上がれない、、、といった、傍目にはちょっとズレた心配をする。(まずは自分が毒虫になっている怪異に、パニックになって欲しい笑)

 それでも僕は、同じ状況になった時、同じような反応を示すんじゃないか、という気がする。僕もまた、時々「毒虫」になる。あ

もっとみる
色鉛筆水彩画

色鉛筆水彩画

色鉛筆を水に浸すと、そのまま水彩絵の具として使えるらしい!

さっそく試してみたのだけれど、うーん、難しい笑

 額縁はせめてもの格好つけ笑

迷路

 僕は文字記号を覚えるのとほとんど同時に物語を書くようになった。それからずっと、定期的に小説(らしきもの)を書いている。頭の中にある街をスケッチしたり、地図を描いてみたり、住んでいる人たちに話しかけたり。(あくまで通り過ぎていく風として。)

 じゃあ、文字記号を覚える”前は”どうしていたのだろう?というと、迷路を描いていた。チラシをたくさんもらって、四角い部屋を区切り、入口と出口をもうけた。それ

もっとみる

文学

 これはまだ、僕の中ですら整理のついていない、ただのつぶやきなのだけれど、

最近、よく、文学の役割について考える。

 ”文学”とは何か、という定義から始めないといけないってのが、理系の学生にありがちな思考の癖だけれど、今回は整理せずに書いてみることが目的なのでそれもやらない。

文学・ぶんがく・ブンガク

 人によってそれぞれ、ぼんやりとしたイメージが湧くのではないかと思う。ここでは、それが文

もっとみる
ドア(文学的スケッチ)

ドア(文学的スケッチ)

「ドアの夢をよく見る」とアヤカは言った。
「ドアが浮かんでいる空間に、私はいる。そこには、ドアと私以外には何も無い。何も無いっていうのも——表現は難しいけれど——全く無い。そこには何も無いし、何も無いということを意識することすらもできない。夢から覚めた後に思い返すと、そういえば何も無かったなって気づくだけ。ドアと私以外の何かが存在しうるという、潜在的な可能性すら、全く無い」
「全く無い」と僕は繰り

もっとみる

過去形と昔話

 いきなり英文法の話なのですが、
『過去形』には、いろいろな意味がありますよね。(過去、丁寧、仮定)

 それらをひっくるめて、私は『へだたり形』と呼んでいます。

 時間的な隔たりがあるのなら、それは”過去”を表します。心理的な隔たりがあるなら、”丁寧”。現実との隔たりがあるのなら”仮定”を表すわけです。

 『昔話』で言うところの「昔むかし」も、同じく隔たりを強調するものだというふうに私は読ん

もっとみる

二種類の知性

 よく言われている話だけれど、知性は大きく二種類に分けることができる。

 一つ目は結晶性知性。いわゆる頭でっかち。学校の勉強で身につくもの。計算練習をガリガリこなしたり、英単語をチビチビと覚えていく中で、少しずつ蓄積されていくもの。

 もう一つは流動性知性。いわゆる直観。芸術性がある。これは努力によって身に着けることが難しい。

 そしてどうやらこの二者は、基本的にトレードオフの関係にあるらし

もっとみる

2021年内にやること

・もう一品、何かの手料理を覚える。

・家族と、特に祖母と仲直りする。

・自分の悪い癖(洗い物を後回しにする)を治す。

・官能小説なるものを書いていることを、恋人に打ち明ける。(最近、達成した。読みたい、と言われたけれど、流石にそれは、、、笑)

・唯一、リアルでお会いしたことのあるnoteのフォロワーさんの印象について書く。(もともと僕は、noteのようなSNSを使う人物を小説に登場させてみ

もっとみる

家のない東大生

 もしかしたら、”ホームレス東大生”ってのは、結構なパワーワードなのかもしれない、と最近思った。というわけで、その頃のことを書いてみようかと思う。これまで書かずに来たのは、事務局やリア友なんかにバレると実に気まずいから。

 ある時期、僕は某キャンパス内の学生棟に住み着いていた。僕に住処を提供してくれていた年上の女性が、結婚していなくなってしまったからだ。

 キャンパス内にはタダで使えるシャワー

もっとみる

恋人ごっこ

 以前、フォロワーさんの幾兎 遥さんに小説化していただいた記事を再掲載します。というのも、その記事は、もう一つのアカウントがリアルの友人にバレてしまった際に削除してしまったからです。

 幾兎さんは私の記事をいくつも読み、DMのやり取り等をした上で、私という人間について深掘りをして小説を書き上げてくださいました。

 住所不定のヒモ的な生き方をしていた大学生の春休みに、僕を泊めてくれていた年上の女

もっとみる

転生してみたら、そこは異世界だった笑

 ずっと前から思っていること。

 現代と平安時代の後期はとてもよく似ている気がする。

 末法思想という閉塞感が漂う中、権力者たちはたちは摂関政治という座席争いに手一杯。エリートたちは密教という自己啓発に執心し、一般大衆は極楽浄土という異世界への転生を夢見る……

 往生伝という異世界転生物語が流行り、如来像(異世界キャラ)のフィギュアが量産され、来迎図という異世界ポスターが描かれ、並々ならぬ努

もっとみる